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     「講座」もの、と呼ばれるシリーズ物の出版物がある。
     シリーズ名に「○○講座」とか「講座××」と付いているのがそれだ。そう名乗らないものもある。
     出版社によって、いくらか違いはあるが、ある時点での当該分野の研究成果を整理して示すことを目指した企画ものと考えてよい。

     読み手の立場に立てば次のようになる。
     「講座」ものとは、その分野で何が問題であり、何が分かっていて、どんな未解決の課題があるのか、その学問のコンテンツとコンテキストを、第一人者たちがざっくりと、しかし紙面の制限をあまり受けずに、紹介してくれている出版物だ。
     はじめての分野に挑むなら、その分野について「講座」ものがないか、チェックすることをお勧めする。

     以下の記事で紹介したself-containedな(必要なものはその中に全部書いてある)教科書は日本ではあまり出版されないが、その欠けているところを実質的にカバーしているのが「講座」ものだとすら言える。

    一人で読めて大抵のことは載っている教科書(追記あり)
    はてなブックマーク - 一人で読めて大抵のことは載っている教科書(追記あり) 読書猿Classic: between / beyond readers

    一人で読めて大抵のことは載っている教科書(洋書編):数学からラテン語まで
    はてなブックマーク - 一人で読めて大抵のことは載っている教科書(洋書編):数学からラテン語まで 読書猿Classic: between / beyond readers


     辞典/事典が第1のレファレンス、書誌/文献目録が第2のレファレンスなら、self-containedな教科書と「講座」ものは第3のレファレンスだと言える。
     一冊物の入門書や概説書よりも、情報豊かで詳しく説明している。
     次に何を読めばよいかを示す文献案内や参考文献リストも充実している。

     しかも大抵の図書館にあり、かなりの程度揃っている。
     さらに言えば、参考図書の棚ではなく、「一般」の棚に置いてある。借りて帰ることができるのだ。

     以下に、検索の便となるよう、「講座」ものを日本十進分類コードの順にリストにしてみた。
     あまり古いものを挙げてもしょうがないので、原則的に1990年以降に出版されたものを、リストアップしたが、ものによってはそれ以前のものも拾った。
     それぞれのシリーズについて、各巻のタイトルを表示するwebcat CiNii Booksのページへのリンクをつけた。
     いわゆる「講座」ものでないものも、いくつか入っているが「はじめての分野に挑む」という目的には、同様に利用できると思う。


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