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編集長が語る最新号の見どころ
目次
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巨大データセンターの波、外資先行で
これから成長が見込める不動産セクターとして、いま投資家の関心を集めているのはデータセンターです。不動産ビジネス分野のニュースや取材の現場でも、「生成AI(人工知能)」という言葉を聞かない日はないと思えるほど。AI需要の高まりを背景に、巨大データセンターの開発が急速に増加しています。
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ホテル開発が復調、耳目を集め続ける銀座
仏LVMHグループとみられる法人が5月に取得した東京・銀座のアバクロ旗艦店。本誌の取材による推定取引価格は400億円超で、単純に土地1坪あたりに換算すると5億5700万円を上回ります。この価格については、相場とかけ離れた特異な額との見方が大半ですが、銀座の物件価格は高騰を続け、その取引は常に不動産関…
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市場は「長期金利2%」を織り込む動きも
国土交通省が9月17日に公表した2024年の基準地価(7月1日時点)は、三大都市圏の全用途平均で前年比3.9%上昇し、4年連続のプラスとなりました。地価押し上げの要因の一つは、低金利下での再開発。引き続き緩和的な金融環境が続くとは見込まれますが、7月の日銀による政策金利の引き上げを機に、今後の金利上…
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危うさ抱える個人向け投資商品
米景気の減速懸念と日銀の利上げに端を発し、日経平均株価が歴史的乱高下を記録した8月上旬。新聞報道などでは、新NISA(少額投資非課税制度)を通じて投資を始めた個人投資家の戸惑いの声が伝えられました。
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4年の停滞を経てオフィス賃料は反転上昇へ
企業の出社回帰などを背景に、オフィス賃料にも上昇の動きが出ています。日経不動産マーケット情報2024年8月号のオフィスビル成約賃料調査では、渋谷をはじめとする6つのエリアで上昇トレンドを示しました。四半期ごとに実施しているこの調査で、上昇トレンドのエリアが出るのは、実に4年ぶりです。
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“新世代”Sクラスビルが需要掘り起こし、想定以上に強いニーズ
人材確保などを理由に、企業がよりよいオフィスビルへ移転する動きが加速しています。日経不動産マーケット情報7月号では、シンクタンクや証券会社、不動産仲介会社のスペシャリスト18人の協力を得て、東京のオフィス市況を見通す「アナリスト予測」を掲載しましたが、新築・築浅ビルを中心に思いのほか強いオフィス需要…
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次のオフィス大量供給は2028年、大改造続く東京
日経不動産マーケット情報2024年6月号の特集は、毎年恒例の「これからできる大規模オフィスビル」です。東京23区における延べ床面積1万m2以上のオフィスビル開発を調べたところ、120棟、1374万m2の計画が進行中であることがわかりました。8年連続の1000万m2超えです。
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「MIPIM」現地レポート、金利ショックの余波続く欧米
日経不動産マーケット情報2024年5月号の特集は、南仏カンヌで開催された世界最大の不動産コンファレンス、MIPIM(ミピム)の現地報告です。日本では、日銀が3月にマイナス金利政策を解除して17年ぶりの利上げに踏み切ったばかりですが、世界的には米国の利下げ開始時期が関心事。MIPIMでも金利動向とその…
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再開発への期待と不安が交錯する札幌
昨年、冬季五輪の招致は断念した札幌ですが、JR札幌駅前を中心に市内では大型再開発事業が相次いで進行し、オフィスビルの募集賃料は過去最高値を更新しています。一方、千歳市で最先端半導体の製造を目指すラピダスの大型工場の建設が始まったこともあり、建設現場の人手不足は深刻に。建設費高騰を受けて、開発計画の延…
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回復の兆しが見える賃貸オフィス市況
日経不動産マーケット情報2024年3月号の特集では、東京のオフィス市場の直近1年を振り返り、主に需要の面から企業移転・賃貸市況のトレンドを解説しています。本誌が昨年1年間に伝えた移転ニュースを集計したところ、企業の移転理由の1位は「人員増・業容拡大」。コロナ禍前の2020年以来3年ぶりの1位となりま…
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ホテルの復調鮮明、取引額は過去20年で最高に
東京証券取引所は1月15日、PBR(株価純資産倍率)の改善に向けた経営改革策を示した企業のリストを公表しました。東証は2023年3月に、上場企業に対して資本コストや株価を意識した経営に取り組むよう要請しており、今回の公表はその一環。PBR改善のため、遊休不動産や利益率の低い不動産の流動化を検討する企…
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コンパクトシティ福岡のこれから
日経不動産マーケット情報2024年1月号の特集では、福岡の不動産市場を取り上げています。記者として数年間、この福岡の特集を担当していたことがあり、毎回取材に行くのが楽しみでした。食べ物がおいしいというのもその大きな理由ですが、主要な物件を歩いて回れる街の規模で、とにかく歩くのが楽しい。「コンパクトシ…
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テナント移転の影にも「人材不足」
日経不動産マーケット情報編集部のオフィスは、11月24日に開業を控えた「麻布台ヒルズ」のすぐそばにあります。オフィスの窓からは、日々立ち上がっていく高層棟や、うねるような低層棟の施工を間近に見下ろすことができ、進んでいく工事の様子を見るのが楽しみでした。開業が近づくにつれ、オフィスへの入居企業も続々…
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ハイブランドと低価格店、間口を広げる銀座
2023年11月号
ブシュロン、シャネル、ランバン、セイコーウォッチ……。銀座ではハイブランドの新規出店が相次ぎ、円安とインバウンド需要の急速な回復を背景に、ハイストリートの路面店の平均賃料はコロナ前を上回る水準となっています。日経不動産マーケット情報2023年11月号の特集は、毎年恒例となっている「取引される街・銀座…
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勢い欠くオフィス市況
2023年10月号
米WeWorkのCEOが9月6日に出した、ほぼすべての賃貸借契約についてビルオーナーと再交渉しているとの声明は、オフィスが置かれた苦境を端的に物語っています。米国では従業員をオフィスへと回帰させる動きが強まり、コロナ禍下のリモートワーク拡大をけん引したZoom社でさえも一定の出社勤務を求めたことが話…
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懸念抱えつつも堅調な名古屋市場
2023年9月号
「ものづくり王国」を標榜する愛知県。製造品出荷額は年間約44兆円と、2位の大阪を2倍以上引き離す産業集積日本一の県です。その中心地であり製造業の本社やオフィスが立地する名古屋は、コロナ禍を経た今、不動産市場は堅調に推移しているようです。日経不動産マーケット情報2023年9月号の特集「名古屋の不動産投…
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オフィス市況底打ちは近いか?
2023年8月号
東京都の集計によると、都心ターミナル駅の人出はコロナ禍前の7割~8割程度にまで戻っています。百貨店の売上高は好調で、過去最高を記録する店舗も。アフターコロナの時代に移行し、経済は順調に回復軌道にあります。加えて足元ではこの暑さ。今夏は例年よりも気温が高いと予想されており、猛暑による経済効果も上乗せさ…
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インバウンド復活!関西のホテル市場が熱い
2023年7月号
外国人観光客が目立って増えています。渋谷かいわいでは、コスプレに身を包んだゴーカート集団が復活。甲高い音を立てて颯爽と街を駆け抜ける姿が見受けられるようになりました。店舗が外国人であふれかえった過日の状況には至りませんが、それでもインバウンド期待のビジネスが次々と再開し、日常を取り戻そうとする社会の…
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東京の進化続く、大規模オフィス開発116件が進行
2023年6月号
高輪ゲートウェイ駅周辺でJR東日本が開発を進めるTAKANAWA GATEWAY CITY。このたび通信大手のKDDIが同エリアへの本社移転を表明しました。KDDIはJR東日本とともに、街に存在する人や設備に関する情報を収集・分析するデータ基盤、いわゆる"都市OS"を構築。スマートシティの実現に向け…
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欧州で進むビル環境規制、価格への影響大きく
2023年5月号
ロシアによるウクライナ侵攻は、欧州諸国に深刻なエネルギー危機をもたらしました。暖冬と需要減によって結果的に乗り切ることができましたが、根本的な解決にはほど遠く、エネルギー安全保障をどう実現していくかが大きな課題となっています。そんな中でも欧州がリードする脱炭素の動きは止まりません。今年3月に仏カンヌ…