外付けHDDの選び方!テレビの録画におすすめなのは?

『テレビの録画で使える外付けハードディスクについて理解してみよう』(最終更新:2017年4月)


これまでいろいろな種類の外付けハードディスクを紹介してきましたが、その一つにテレビの録画に対応したものがあります。

特徴などを把握して区別できるようにしておくと選ぶ際にも困らないと思います。

そこで今回は、この録画用ハードディスクについてまとめます。

録画用ハードディスクってなに?


録画用ハードディスク(録画用HDD)とは、デジタル放送番組の録画に対応した外付けHDDのことです。

一般的に、テレビ内蔵のハードディスクが容量不足になるとレコーダーを使うことになります。たとえば以下のようなものです。

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昔のビデオデッキのようなものですね。高画質で録画できたり、機能も豊富でテレビを楽しむには欠かせない機器です。

こちらも外付けハードディスク(外付けHDD)の一種なので、こうしたものを選んでもいいのですが、簡単に移動させることができなかったり、配線が増えるなど面倒な点もあります。

他にどのような種類の録画用HDDがあるのかを把握すれば、もっと費用を抑えて自分の使い方に合ったものを選べるようになるはずです。

コンパクトで場所をとらないタイプや、配線もUSBケーブル1本を差し込むだけで使えるものもあるので、こうしたものを選べばより簡単に設置できますし、持ち運びも楽になると思います。

また、テレビのリモコンで扱える製品なら、余分なリモコンを増やすことなくシンプルに使えるでしょう。

さらに、テレビはもちろん、先ほど紹介したブルーレイレコーダーなどの増設用ハードディスクとして使えるものもあるので、大まかに一通り選択肢を把握しておけば、こうしたことも考慮しながら選べるようになると思います。

一方、録画用HDDを選ぶ際は注意しなければならないこともあります。

たとえば、デジタル放送を録画した場合、基本的にその録画したテレビでしか観ることはできません。つまり、録画したテレビが壊れてしまうと、外付けHDDに保存してある録画データは観られなくなるということです。

これは著作権保護のためデータが暗号化されて、他の機器では観られないようになっていることが原因です。

もし、録画した番組を他のテレビや観たいときは、「DTCP-IP規格」という著作権保護に対応したハードディスクを選んでおく必要があります。この場合は、テレビもDTCP-IP規格に対応していなければなりません。

この他にも、今あなたが使っているテレビに録画用HDDが対応しているかの確認も必要です。

たとえば、あなたが東芝のレグザのテレビを使っているのなら、購入する録画用HDDがレグザに対応しているかを確認してから購入するということです。これは外付けHDDを販売しているメーカーの公式サイトから確認することができます。

録画用HDDを選ぶ際は、これらの点も考慮して選ばなければならないので注意しましょう。

【追記】
※2016年9月に確認したところ、最近はSeeQVault(シーキューボルト:SQV)という技術も使われるようになっています。SeeQVault対応機器間であれば、これまでのように「録画の際に使用したテレビが壊れたら、買い換えたテレビでは観られない」といったことはありません。

ですので、こうした使い方を好まれるのであればSeeQVault対応の製品を選ばれるといいかもしれません。対応機器はテレビやHDDに限らず、マイクロSDカード、マイクロSDHCメモリーカード、カードリーダー、ソフトウェアなどにも広がっています。(参考:SeeQVaultの概要

なお、DTCP-IP規格の製品もこれまで通り売られているので、あなたの使い方に合わせて選ぶようにするといいかもしれません。


では次に、録画用ハードディスクにはどのような種類のものがあるのかについて見ていきましょう。

録画用ハードディスクの種類は?


一口に録画用ハードディスクと言ってもいくつかの種類に分かれますが、大きく以下の3つに分類されます。

1.シンプルなUSB接続型(PCとTVで使う)
2.ネットワーク接続型(外出先からも観られる)
3.録画特化型(高品質の録画ができる)

それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。

1.シンプルなUSB接続型(PCとTVで使える)


USB接続型は、外付けHDDとテレビをUSBケーブルをつなぐだけで使えるシンプルなタイプのものです。

外見も通常の外付けHDDと同じような形のものが多いです。たとえば以下のようなものがあります。

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冒頭で紹介したシンプルな使い方をされるのであれば、こうしたものを選ぶようにするといいかもしれません。初めてでも簡単に使えると思います。

Amazonなどで「テレビ録画対応外付けハードディスク」といったキーワードで検索してみると、同様の製品がたくさん表示されるので、その中から選んでもいいと思います。

ただし、先ほども説明したように、テレビが壊れた後も録画した内容を新しいテレビで継続して観たいのであれば、「SeeQVault」や「DTCP-IP規格」に対応しているかを一緒に確認しておきましょう。こうした点を考慮して選ぶようにすると失敗も少ないと思います。(その代わり対応しているテレビの種類は豊富です。)

でも、肝心のテレビがどちらにも対応していなければ意味がないので、個人的にはあまり気にせずに選んでいるのですが、今後統一されていく予定であれば、こうした点も頭に入れておくといいかもしれません。

なお、繰り返しになりますが、購入する際はメーカーの公式サイトで、いま使っているテレビに対応しているかの確認も忘れずに行いましょう。つまり、パナソニックのビエラのテレビを使っているなら、ビエラに対応しているかを確認し、東芝のレグザのテレビを使っているのなら、レグザに対応しているかの確認をするということです。

それと、各メーカーの公式サイトでは録画用HDDにどのような機能が備わっているのかも丁寧に説明されているので、確認しておくと使い方を一通り把握できると思います。

では次に、ネットワーク接続型のものについて見ていきましょう。

2.ネットワーク接続型(外出先からも観られる)


ネットワーク接続型とは、外付けHDDとテレビをUSBケーブルで繋げるのではなく、LANで繋げるタイプのものです。

特徴は、LAN接続をしているのでインターネットを介して外出先からもデータにアクセスできるという点です。

たとえば、録画した番組をパソコンやスマートフォンを使って、外出先からでもスムーズに再生することができるわけですね。

豊富な機能が備わっているものもありますが、こうした点についても各メーカーの公式サイトでわかりやすく解説されているので、そちらを確認してみましょう。テレビの対応機種の確認も忘れずに。

ちなみにネットワーク接続についてもっと詳しく知りたい方は、「NAS(ネットワークHDD)とは?初心者にもわかりやすく解説」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。

では次に、録画特化型のものについて見ていきましょう。

3.録画特化型(高品質の録画ができる)


録画特化型の特徴は、映像と音に特化した高音質ハードディスクを用いているという点です。

部品の品質にも厳格な規定を設けているので、長時間の連続録画にも耐えられるような作りになっていますし、録画の失敗も少ないなど、高品質で信頼性も高いのが特徴です。

また、ハードディスクの故障のリスクを下げられるよう冷却ファンも搭載されていますが、静音性に優れているので音も気になることもなく快適に鑑賞できるのも特徴です。長時間録画や高品質録画にこだわりたければ、こうしたものを選ばれるといいかもしれません。

逆の見方をすれば、これまで紹介した録画用HDDでは録画特化型のような使い方には適していないということになりますね。

ちなみに冒頭で紹介したパナソニックのブルーレイレコーダーが、この録画特化型にあたります。記憶媒体としてHDDの他にブルーレイも使えるというだけで、基本的には同じようなものと考えていいと思います。DVDレコーダーなども同様ですね。「内蔵HDD容量」などの表記で容量が記載されているので確認してみましょう。

もし、HDDしか使えない製品であれば、HDDが壊れたら中のデータも一緒に失われてしまいますが、外部メディア(ブルーレイなど)に保存できる機器であれば、それに保存することも可能です。こうした使い方を望まれるのであれば、機能や性能、価格、使い方などを総合的に考慮して、目的に合ったものを選ぶようにするといいかもしれません。

光学ディスクや光学ドライブについて知りたい方は、「光学ドライブと光ディスクとは?初心者にもわかりやすく解説」を参考にしてください。


以上、録画用HDDの種類は上記の3つに分類されます。目的に合わせて選んでみると良いかもしれません。

くどいようですが、メーカー側でテレビの動作確認が取れていないものだと正常に動作しないことがあります。必ず対応機種を確認してから決めるようにするのを忘れずに!

この他の外付けHDDについては、「外付けHDDの選び方!据え置きとポータブルでおすすめなのは?」で詳しくまとめましたので、こちらを参考にしてください。