グラフィックボードの基本!種類と性能の違いは?
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『グラフィックボードについて基本から理解してみよう』(最終更新:2017年4月)
パソコンを購入する際は、いくつかのポイントを押さえて選ぶ必要がありますが、その中の一つに「グラフィックボード(graphics board)」というものがあります。
なんとなくこの名前を耳にしたことのある方も多いと思いますが、どういったものかよくわからない人もいるかもしれません。←私
どのような種類があって、どういう役割を担っているのかを理解しておくと、パソコンを選ぶ際も理想の製品を見つけやすくなると思います。
そこで今回は、グラフィックボードについてまとめました。
グラフィックボードとは、ディスプレイに画像を綺麗に映し出すための部品と考えるとわかりやすいと思います。
映画を観たり、3Dのゲームをしたり、CADのような製図ソフトを用いて図面を描いたりするときに、この部品の性能が重要になってきます。
では、グラフィックボードがないとディスプレーに何も表示されないのかというと、そういうわけではありません。グラフィックボードがなくても映ります。最近はマザーボードやCPUに画像表示機能というものが搭載されているからです。
CPUやメモリーなどパソコンの心臓部となる重要な部品が乗せられた小さな四角い板(基盤)のことを「マザーボード」と言うのですが、こうしたものには予めグラフィック機能が備わっていることが多いので、一般的な使い方であれば特にグラフィックボードは必要ないわけです。
なので、搭載されていなくても問題ないのですが、これがないと困る場合もあります。たとえば、「高画質の映像を見たい」「3Dのゲームを楽しみたい」「三次元グラフィックスの作業をしたい」といったケースです。
このことからグラフィックボードの具体的な役割が何となく推測できるかと思いますが、画像解析度や発色数、表示周波数、描画速度を向上させる働きをします。つまり、DVDやゲームの映像を綺麗に見せたり、立体的な設計作業をスムーズに行えるようにするわけですね。
もっと具体的に言うと、ディスプレイに表示される画像には「2Dグラフィックス(平面画像)」「3Dグラフィックス(立体映像/3DCG)」「映像・動画(ビデオなど)」の3種類ありますが、これらをディスプレイに表示した際に、美しく滑らかに動かせるかを左右するのがグラフィックボードであるということが言えると思います。
そのため、あなたが仕事で画像や映像を扱うことが多かったり、ゲームや設計などで立体的な3D画像や映像をグリグリ動かすのであれば、搭載しておくことでより快適に使えます。
このことがわかると、「搭載したい!」と思われるかもしれませんが、調べてみるといろんな名前があることに気付くかもしれません。
たとえば、「グラフィックボード」以外にも「ビデオカード」といった名称のものもあるので、よくわからない人は戸惑ってしまうと思います。これらの違いは一体何だと思いますか?
次は、このことについて簡単に見ていきましょう。
違いはありません。
名称が多いのでよく混乱する方も多いのですが、わかりやすく以下に整理してみます。
◆グラフィックボード(graphic board)
◆グラフィックカード(graphic card)
◆グラフィックスボード(graphics board)
◆グラフィックスカード(graphics card)
◆グラボ
◆ビデオボード(video board)
◆ビデオカード(video card)
◆ビデオアダプター(video adapter)
◆VGA(Video Graphics Accelerator)
これらの名前は全部同じものだと考えて問題ありません。
「カード」とか「ボード」といった言葉が付いていますが、これは小さな板(基板/拡張ボード)の上にいろいろな部品が一塊に乗せられているからなんです。実際にAmazonなどでパーツを購入することもできます。(Amazon:グラフィックボード)
板の上に小さな部品やプロペラなんかが乗っかっていますよね。これを「○○ボード」とか「○○カード」というわけです。
それと、ブランド名を見たらわかると思いますが、「玄人志向」とか「GIGABYTE」とかいろいろなものが販売されています。
このようにたくさんの種類があると、「どんな違いがあるの?」と思われるかもしれません。
では次に、このことについて詳しく見ていきましょう。
たくさんのメーカーからいろいろなブランドが出ているので、種類も無数に存在しているように感じるかもしれません。
でも、ブランドの数だけ種類があって性能も大きく異なるということではないんです。押さえるべきポイントは一つで、「どのメーカーのグラフィックチップ(GPU)を使っているのか」という点です。(以下、GPUと記載します)
GPUというのは、グラフィックボードの頭脳のことです。わかりやすく言うと、CPUがパソコン全体の頭脳であれば、GPUは画面表示部門の頭脳ということになります。
会社に例えると、CPUが社長で、GPUは映像部門の部長みたいなものですね。つまり、画像表示に関してはCPUの右腕として働いてくれるわけです。ちなみにGPUについてもっと知りたい方は、「グラフィックチップってなに?」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。
このGPUが同じメーカーのものであれば、異なるメーカーが製造販売しているグラフィックボードでも似たような性能になります。そのため、まずはGPUのメーカーを確認することが重要になってくるわけです。
では、GPUのメーカーは何社くらいあると思いますか?
実は、現在は技術競争の末にかなり淘汰されているので、「NVIDIA GeForce(ジーフォース)」「AMD RADEON(レイディオン/ラディオン)」の2種類に絞られます。それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
一つ目のGeForceとは、米国のNVIDIA(エヌビディア)社が開発しているGPUのブランド名です。技術競争が激しかった頃から開発スピードが速く、現在最も普及しているGPUと言われています。
廉価版から高性能なものまで幅広く扱っていますし、2D・3Dグラフィックの両方とも安定しています。また、最近の製品は映像や動画において定評のあるRADEONにも引けを取りません。
さらに、ゲームの分野ではGeForceを基に開発されていることも多いので、不具合などの発生もRADEONに比べて低いといった特徴があるようです。
最近のものであれば、オールマイティなGPUと言えると思います。シェアも高いので万一トラブルが起きても、質問に対する返信が得られやすいといった魅力もあります。
二つ目のRADEONとは、米国のAMD(エイエムディ)社が開発しているGPUのシリーズ名です。以前は、ATI Technologies(カナダ)という企業でしたが、2006年にAMDに買収されました。
かつては映像や動画の性能がGeForceよりも優れていると言われていましたが、現在はGeForceと大差はありません。
また、3Dの性能がGeForceよりも劣っているとも言われていましたが、この点においても現在は差がないようです。
GeForceに比べるとシェアは低いですが、同性能のものが低価格で購入できるといった特徴があります。
GPUのメーカーはこの2つに分かれるので、グラフィックボードを選ぶ際には、どちらのブランドが使われているかを確認しながら選ぶのがポイントです。あなたの使い方に合ったものを選んでみるといいかもしれませんね。
どちらにしようか迷った際は、「初心者ならGeForce」「上級者で価格帯も考慮したいならRADEON」といった感じで選んでみるといいかもしれません。
では、選ぶ際にはどのような点に注意して選んだらいいのでしょう?
これについては「グラフィックボードの基本!選び方と注意点」でまとめます。また、GeForceとRADEONの製品の種類と性能の見分け方については、「GeForceの種類と性能の見方や比較方法」「RADEONの種類と性能の見方や比較方法」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参照してください。
一方、グラフィックボードを搭載しないのであれば、先ほど上で紹介したマザーボードやCPUなどに備えられた「オンボードグラフィック」というものを使うことになります。これについては「オンボードグラフィックの種類と性能の違い」でまとめますのでこちらを確認してください。
なお、グラフィックボードは選ぶのも一苦労なので、どれを選択すればいいのか迷う人もいるかもしれません。
もっと簡単にグラフィックボード搭載のパソコンを選びたいというときは、DELLやHPなどの大手メーカーから出ているパソコンから選ぶようにすると目的に合ったものを簡単に見つけられると思います。(Amazon:ゲーミングPC・関連アクセサリ)
なぜなら、ゲームをするための専用のパソコン(ゲーミングPC)から、クリエイティブのプロが使う本格的なものまで幅広く用意されているからです。
たとえばDELLなら、「動画像の編集」や「ゲーム」に適したデスクトップPCやノートパソコンが豊富に用意されていますし、グラフィックボードの選択肢もかなり絞られているので悩むことなく選べるはずです。比較的安価な価格で手に入れられるのも嬉しいですね。
パソコンの購入を考えている方は、選択肢の一つに入れておくと良いかもしれません。ちなみにDELLの製品については、「DELLパソコンの特徴は?」でまとめましたので、こちらで理解を深めてみてください。
もちろん、他のメーカーからもさまざまな製品が出ているので一緒に比較してみることをお勧めします。(Amazonなら品揃えも豊富:ゲーミングPC・関連アクセサリ)
グラフィックボードの種類と性能の違いについてはこんな感じです。次回は、「グラフィックボードの基本!選び方と注意点」です。
なお、パソコンの選び方については「初心者のPC購入!選び方のポイントと注意点」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。
パソコンを購入する際は、いくつかのポイントを押さえて選ぶ必要がありますが、その中の一つに「グラフィックボード(graphics board)」というものがあります。
なんとなくこの名前を耳にしたことのある方も多いと思いますが、どういったものかよくわからない人もいるかもしれません。←私
どのような種類があって、どういう役割を担っているのかを理解しておくと、パソコンを選ぶ際も理想の製品を見つけやすくなると思います。
そこで今回は、グラフィックボードについてまとめました。
グラフィックボードってなに?
グラフィックボードとは、ディスプレイに画像を綺麗に映し出すための部品と考えるとわかりやすいと思います。
映画を観たり、3Dのゲームをしたり、CADのような製図ソフトを用いて図面を描いたりするときに、この部品の性能が重要になってきます。
では、グラフィックボードがないとディスプレーに何も表示されないのかというと、そういうわけではありません。グラフィックボードがなくても映ります。最近はマザーボードやCPUに画像表示機能というものが搭載されているからです。
CPUやメモリーなどパソコンの心臓部となる重要な部品が乗せられた小さな四角い板(基盤)のことを「マザーボード」と言うのですが、こうしたものには予めグラフィック機能が備わっていることが多いので、一般的な使い方であれば特にグラフィックボードは必要ないわけです。
なので、搭載されていなくても問題ないのですが、これがないと困る場合もあります。たとえば、「高画質の映像を見たい」「3Dのゲームを楽しみたい」「三次元グラフィックスの作業をしたい」といったケースです。
このことからグラフィックボードの具体的な役割が何となく推測できるかと思いますが、画像解析度や発色数、表示周波数、描画速度を向上させる働きをします。つまり、DVDやゲームの映像を綺麗に見せたり、立体的な設計作業をスムーズに行えるようにするわけですね。
もっと具体的に言うと、ディスプレイに表示される画像には「2Dグラフィックス(平面画像)」「3Dグラフィックス(立体映像/3DCG)」「映像・動画(ビデオなど)」の3種類ありますが、これらをディスプレイに表示した際に、美しく滑らかに動かせるかを左右するのがグラフィックボードであるということが言えると思います。
そのため、あなたが仕事で画像や映像を扱うことが多かったり、ゲームや設計などで立体的な3D画像や映像をグリグリ動かすのであれば、搭載しておくことでより快適に使えます。
このことがわかると、「搭載したい!」と思われるかもしれませんが、調べてみるといろんな名前があることに気付くかもしれません。
たとえば、「グラフィックボード」以外にも「ビデオカード」といった名称のものもあるので、よくわからない人は戸惑ってしまうと思います。これらの違いは一体何だと思いますか?
次は、このことについて簡単に見ていきましょう。
グラフィックボードとビデオカードの違いは?
違いはありません。
名称が多いのでよく混乱する方も多いのですが、わかりやすく以下に整理してみます。
◆グラフィックボード(graphic board)
◆グラフィックカード(graphic card)
◆グラフィックスボード(graphics board)
◆グラフィックスカード(graphics card)
◆グラボ
◆ビデオボード(video board)
◆ビデオカード(video card)
◆ビデオアダプター(video adapter)
◆VGA(Video Graphics Accelerator)
これらの名前は全部同じものだと考えて問題ありません。
「カード」とか「ボード」といった言葉が付いていますが、これは小さな板(基板/拡張ボード)の上にいろいろな部品が一塊に乗せられているからなんです。実際にAmazonなどでパーツを購入することもできます。(Amazon:グラフィックボード)
板の上に小さな部品やプロペラなんかが乗っかっていますよね。これを「○○ボード」とか「○○カード」というわけです。
それと、ブランド名を見たらわかると思いますが、「玄人志向」とか「GIGABYTE」とかいろいろなものが販売されています。
このようにたくさんの種類があると、「どんな違いがあるの?」と思われるかもしれません。
では次に、このことについて詳しく見ていきましょう。
グラフィックボードの種類と性能の違いは?
たくさんのメーカーからいろいろなブランドが出ているので、種類も無数に存在しているように感じるかもしれません。
でも、ブランドの数だけ種類があって性能も大きく異なるということではないんです。押さえるべきポイントは一つで、「どのメーカーのグラフィックチップ(GPU)を使っているのか」という点です。(以下、GPUと記載します)
GPUというのは、グラフィックボードの頭脳のことです。わかりやすく言うと、CPUがパソコン全体の頭脳であれば、GPUは画面表示部門の頭脳ということになります。
会社に例えると、CPUが社長で、GPUは映像部門の部長みたいなものですね。つまり、画像表示に関してはCPUの右腕として働いてくれるわけです。ちなみにGPUについてもっと知りたい方は、「グラフィックチップってなに?」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。
このGPUが同じメーカーのものであれば、異なるメーカーが製造販売しているグラフィックボードでも似たような性能になります。そのため、まずはGPUのメーカーを確認することが重要になってくるわけです。
では、GPUのメーカーは何社くらいあると思いますか?
実は、現在は技術競争の末にかなり淘汰されているので、「NVIDIA GeForce(ジーフォース)」「AMD RADEON(レイディオン/ラディオン)」の2種類に絞られます。それでは、一つずつ詳しく見ていきましょう。
1.NVIDIA GeForce(ジーフォース)ってなに?
一つ目のGeForceとは、米国のNVIDIA(エヌビディア)社が開発しているGPUのブランド名です。技術競争が激しかった頃から開発スピードが速く、現在最も普及しているGPUと言われています。
廉価版から高性能なものまで幅広く扱っていますし、2D・3Dグラフィックの両方とも安定しています。また、最近の製品は映像や動画において定評のあるRADEONにも引けを取りません。
さらに、ゲームの分野ではGeForceを基に開発されていることも多いので、不具合などの発生もRADEONに比べて低いといった特徴があるようです。
最近のものであれば、オールマイティなGPUと言えると思います。シェアも高いので万一トラブルが起きても、質問に対する返信が得られやすいといった魅力もあります。
2.AMD RADEON(レイディオン/ラディオン)ってなに?
二つ目のRADEONとは、米国のAMD(エイエムディ)社が開発しているGPUのシリーズ名です。以前は、ATI Technologies(カナダ)という企業でしたが、2006年にAMDに買収されました。
かつては映像や動画の性能がGeForceよりも優れていると言われていましたが、現在はGeForceと大差はありません。
また、3Dの性能がGeForceよりも劣っているとも言われていましたが、この点においても現在は差がないようです。
GeForceに比べるとシェアは低いですが、同性能のものが低価格で購入できるといった特徴があります。
GPUのメーカーはこの2つに分かれるので、グラフィックボードを選ぶ際には、どちらのブランドが使われているかを確認しながら選ぶのがポイントです。あなたの使い方に合ったものを選んでみるといいかもしれませんね。
どちらにしようか迷った際は、「初心者ならGeForce」「上級者で価格帯も考慮したいならRADEON」といった感じで選んでみるといいかもしれません。
では、選ぶ際にはどのような点に注意して選んだらいいのでしょう?
これについては「グラフィックボードの基本!選び方と注意点」でまとめます。また、GeForceとRADEONの製品の種類と性能の見分け方については、「GeForceの種類と性能の見方や比較方法」「RADEONの種類と性能の見方や比較方法」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参照してください。
一方、グラフィックボードを搭載しないのであれば、先ほど上で紹介したマザーボードやCPUなどに備えられた「オンボードグラフィック」というものを使うことになります。これについては「オンボードグラフィックの種類と性能の違い」でまとめますのでこちらを確認してください。
なお、グラフィックボードは選ぶのも一苦労なので、どれを選択すればいいのか迷う人もいるかもしれません。
もっと簡単にグラフィックボード搭載のパソコンを選びたいというときは、DELLやHPなどの大手メーカーから出ているパソコンから選ぶようにすると目的に合ったものを簡単に見つけられると思います。(Amazon:ゲーミングPC・関連アクセサリ)
なぜなら、ゲームをするための専用のパソコン(ゲーミングPC)から、クリエイティブのプロが使う本格的なものまで幅広く用意されているからです。
たとえばDELLなら、「動画像の編集」や「ゲーム」に適したデスクトップPCやノートパソコンが豊富に用意されていますし、グラフィックボードの選択肢もかなり絞られているので悩むことなく選べるはずです。比較的安価な価格で手に入れられるのも嬉しいですね。
パソコンの購入を考えている方は、選択肢の一つに入れておくと良いかもしれません。ちなみにDELLの製品については、「DELLパソコンの特徴は?」でまとめましたので、こちらで理解を深めてみてください。
もちろん、他のメーカーからもさまざまな製品が出ているので一緒に比較してみることをお勧めします。(Amazonなら品揃えも豊富:ゲーミングPC・関連アクセサリ)
グラフィックボードの種類と性能の違いについてはこんな感じです。次回は、「グラフィックボードの基本!選び方と注意点」です。
なお、パソコンの選び方については「初心者のPC購入!選び方のポイントと注意点」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。
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