ディスプレイの解像度とは?初心者にもわかりやすく解説

『ディスプレイの解像度について理解してみよう』(最終更新:2017年4月)


薄型ディスプレイを選ぶ際はいろいろな性能を比較して選ぶ必要がありますが、その一つに「解像度」というものがあります。

画質を左右する重要な要素の一つですが、理解していないと比較することすらできません。この機会にきちんと理解しておくことで、ディスプレイやパソコンあるいはテレビを選ぶ際に納得のいくものを選びやすくなると思います。

そこで、今回はこの解像度についてまとめました。

解像度ってなに?


解像度とは、ディスプレイ(モニター)やテレビ、プリンタ、スキャナ、デジタルカメラなどの画質性能を表すもので、どれだけきめ細かく滑らかに表現できるのかを数値で表したものです。

言い方を変えると、どれだけ繊細に表現できるのかを表したものということですね。

どのように表記するのかというと、パソコン用のディスプレイでは「1920x1080(FHD)」や「2560x1440(WQHD)」といった形で表していて、数字が大きいほど綺麗に表現できることを意味しています。ちなみに数字の後ろにある( )内の名称は通称で、この名前からもどの解像度なのかがわかります。

では次に、この解像度の数字の意味について詳しく見ていきましょう。

解像度の数字の意味は?


解像度の数字は、画面に光の点がどれだけあるのかを表しています。

たとえば、今からあなたが部屋の窓から見える風景を画用紙いっぱいに描くとしましょう。このとき、線で描くのではなく点で描くこととします。

では、太いマジックと細いマジックのどちらで描いたら、きめ細かい風景画を描けるでしょう?

もちろん細いマジックですよね。なぜなら、限られたスペースにより多くの点を描くことができるからです。一方、太いマジックで描くと点の数が少なくなりますから、荒い点描画に仕上がると思います。

これと同じように、パソコンのモニターに映し出される文字や画像も、たくさんの小さな四角い点によって構成されています。

この一つ一つの点のことを「ドット(画素・ピクセル)」言うのですが、ドット数(画素数)が多ければ多いほど文字や画像を緻密に滑らかでかつ綺麗に表現できるようになります。

逆に、ドット数が少ないと映し出される画像も荒くなるわけですから、文字の線や写真の輪郭にモザイクのような階段状のギザギザが現れるようになります。

ちなみに、このように点の数が多いものを「解像度が高い」と言い、点の数が少ないものを「解像度が低い」と言います。

また、このギザギザのことを「ジャギー」と言うのですが、たまに耳にするので一緒に覚えておくと良いかもしれません。(Wikipedia:異なる画素数による画像の見え方の違い

このドット数(画素数)がどれだけあるのかを表したものが、先ほどの「1920x1080」や「2560x1440」といった数値です。

解像度が「1920x1080」であれば、「1920ドットx1080ドット(横x縦)」のものまでは問題なく表示できるということを表しています。つまり、最大でこの解像度までを映す能力があるということですね。そのため、この数値よりも低い解像度に変えることも可能です。

ただし、一般的には最大解像度で使ったときが一番見やすいように作られているので、低い解像度で見ることはあまり推奨されていません。もし解像度を下げてしまうと、画面がにじんだり、ぼやけて見えることがあります。

解像度の数字は大きければ大きいほど、たくさんの点を表示できることを意味していますが、たくさんの点を表示できるということは、たくさんの情報を画面に映せるということでもあります。

つまり、点の数が多ければ多いほど、なめらかで美しい文字や画像を表現できるというわけですね。

このことからもわかるかと思いますが、解像度とはどれだけたくさんの点(データ、情報)を表示できるかを表した数値とも言えると思います。

もし、あなたがディスプレイやテレビで映画やゲームを高画質で楽しみたいのであれば、解像度の高いものを選ぶようにすると良いかもしれません。細かいところまできれいに映し出せるので、より楽しめると思います。

ちなみにテレビやディスプレイで「4K」とか「8K」といった言葉を耳にすることがあると思いますが、実はこれも解像度を表しています。気になる方は一覧表などを参考に比較してみましょう。(Wikipedia:コンピュータ・映画)(Wikipedia:テレビ受像機・ビデオモニター

この4Kを世界で最初に商品化したのは東芝です。パソコンも4K出力対応の製品が用意されています。(テレビではREGZA、パソコンではdynabook)(Amazon:dynabook

他のメーカーからも4Kに対応した製品が出ているので、選ぶ際には比較してみると良いかもしれません。

では次に、解像度を選ぶ際の注意点について見ていきましょう。

解像度を選ぶ際の注意点は?


ノートパソコンやデスクトップPC、あるいはディスプレイ(モニタ)やテレビを選ぶ際には、画質を左右する解像度を考慮することも大切なのですが、単に解像度が高いものを選べば良いというわけでもありません。

なぜなら、解像度が高くなるにつれてディスプレイの文字は小さくなるので、文字が読みずらくなってしまうからです。そのため、ノートパソコンのような画面の小さなディスプレイで超高解像度のものを選ぶ際には注意しなければなりません。

また、日頃から小さい文字が読みづらいと感じている人は、文字サイズの調整が必要になるかもしれないのでこちらも注意しましょう。

ただし、先ほども説明しましたが解像度を下げて使うと、文字がぼやけたりにじんだりすることにもなるので、できれば最大解像度で使うのが一番だと思います。

どの文字サイズが読みやすいのかは個人差があるので、一概にどの解像度が一番よいとも言えないのですが、個人的には「1920x1080」程度の解像度であれば違和感なく使えると思います。(Amazonなら品揃えも豊富:ディスプレイ

あるいは、今使っているパソコンのディスプレイと同じ「画素ピッチ」のものを選ぶようにすると良いかもしれません。なぜなら、文字が小さくなるのはこの画素ピッチというものが関係しているからです。

これについては、「ディスプレイの画素ピッチとは?初心者にもわかりやすく解説」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。

一方、鮮明な画像や動画、あるいはゲームなどを楽しむことを主な目的にしているのであれば、さらに高い解像度のものを選んだ方が快適に使えると思います。

それと、自分で撮ったデジタルカメラの写真をディスプレイで見たり、プリンターで印刷するといったケースでも注意が必要です。

たとえば、あなたが外出先でスマートフォンを使って解像度が「640x480」の写真を撮ったとしましょう。家に帰ってその写真のデータをパソコンに移して、高解像度ディスプレイの壁紙(Wallpaper)として設定しても解像度はよくはなりません。

なぜなら、元の画像の画素数を増やすことはできないからです。

あるいはデジタルカメラで超高解像度の写真を撮って印刷する際も、プリンターの解像度が低ければ美しく印刷することはできません。

つまり、こうした機器と一緒に使うのであれば、これらの機器の解像度も一緒に考慮しなければならないということです。この辺りも押さえて選ぶようにすると良いかもしれませんね。

そこで、プリンタやスキャナ、デジタルカメラの解像度についても一緒に見ていきましょう。次回は「プリンターの解像度とは?初心者にもわかりやすく解説」です。

なお、パソコンの選び方については「初心者のPC購入!選び方のポイントと注意点」でわかりやすくまとめましたので、こちらを参考にしてください。

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