『「原因と結果」の経済学』(中室 牧子・津川 友介 著)の読書感想文
最近小説ばかり読んでいて、特に読書感想文記事を書くこともありませんでしたが、久々に面白いビジネス書に当たったので、ご紹介したいと思います。
たまたま図書館で借りて、読んだのが以下。
本のキーワードが、因果関係と相関関係の違い。
2つを以下の通り説明し、区別することの重要性を説いています。
因果関係:2つの事柄のうち、どちらかが原因で、どちらかが結果である
相関関係:2つの事柄に関係があるものの、その2つは原因と結果の関係にないもの
因果関係と相関関係を混同してしまうと、誤った判断のもとになっていまう。
私たちが何か行動を起こすときには、けっこうなお金や時間がかかることが多いということを忘れてはならない。
因果関係があるように見えるが、実はそうでない通説を信じて行動してしまうと、期待したような結果が得られないだけではなく、お金や時間まで無駄にしてしまう。
そのお金や時間をきちんと因果関係に基づいたことに用いれば、よい結果が得られる確率は遥かに高くなるだろう。
因果関係の証明については、反事実とのキーワードが出てきて、以下の通り記述しています。
因果関係の存在を証明するためには、原因が起こったという「事実」における結果と、原因が起こらなかったという「反事実」における結果を比較しなければならない。
しかしガチの反事実は、タイムマシンでもないと作ることができません。
だから、反事実をもっともらしい値で穴埋めすることが必要で、その具体的方法を本書では説明していました。
筆者が言うように、時間とお金は有限。
そして世の中には、因果関係と相関関係を曖昧にしたもっともらしい話が溢れているので、気をつけたいと思います。
本を読んで分かったつもりにはなりましたが、まだ完全に腹落ちしていないような気もします。
筆者の他の本も読んでみて、より実践的な知識にしたいですね。
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