遠藤さんとの近況報告②
体調不良で週末のピクニックを中止にした後、緩やかに回復に向かっていた。月・火曜日はまだ体のダルさは残っていたが、水曜日にはかなり回復して筋トレをした。木曜日にはジョギング。喉の痛みや咳はあるものの、それほど辛くはない。これなら十分にピクニックも行ける。体調の近況報告をする中で、遠藤さんも週末にピクニックに行こうと言っている。しかし、またもや悲劇が訪れた。週末に台風が迫っており、福岡直撃ではないものの、雨風が強いとのこと。金曜日から雨が降り始めたので、もうすっかり恒例となった中止だ。ピクニックに行かずに会うこともできるが、体調が完治していないので敢えてその話はしないでおいた。その代わりに、次の土曜日こそは必ず行こうと約束した。今回はもし雨でも、何らかして会おうとまで言った。
中止となった１０月２１日（土）、ピクニックに向けて準備をする。まずは２ヶ月半ぶりに髪を切った。ハゲかかっているからなのか、僕はサイドと前髪の伸びるスピードが全く違う。均一に髪を切っていても、サイドだけどんどん伸びてきて、前髪はあまり伸びない。２ヶ月ぐらい髪を切らないと、かなりいびつな髪型になっており、とても狙っている女の子に見せられたものではない。１，０００円カットだが、理容師さんの腕がよかったのか、今回はそこそこいい感じになった。ハゲ感もあまり目立たない。髪型としては現状では、これ以上の状態はないだろうってとこまで仕上がった。
次に肌だ。１年ほど前から僕は肌荒れに悩まされており、特に眉毛と髪の生え際がひどい。赤くなっており、ボロボロと皮膚が剥けてくる。ただ、痛くも痒くもないし、生活にそれほど支障はない。さらに良くなったり悪くなったりを繰り返しているので放置しておいた。タンパク質を多めにとったり、顔をしっかり洗ったり、自分なりの対策を講じてきたが、改善は見られない。と言うか、どんどんひどくなっている気もする。２代目金融OLと会ったとき、ひどい肌の状態だったことも、１回しか逢えなかった原因かもしれない。いかにも清潔感がない。この反省を踏まえ、遠藤さんに会う前に皮膚科に行くことにした。診断は、脂漏性皮膚炎。肌の脂分で炎症を起こしているらしい。普通のミルク石鹸でいいので、１日２回ぐらいは水かぬるいお湯で、ひどい部分を中心にしっかりと洗顔するようにアドバイスされた。さらに、塗り薬も処方された。石鹸で洗顔して、薬も塗った結果、回復に向かっている。確かに今までは水で洗顔していただけであった。しかし、これまでもひどい後の回復は見られた。治ったというよりは、ただの回復期の可能性もある。引き続き注意が必要だ。ただ、このサイクルでいくと、次の土曜日に最悪の状態を迎えることはないだろう。少し赤いかなぐらいで、乗りこえられると思う。
髪も切って、肌も治療。順便に余念がないが、１つ心に誓っていることがある。
遠藤さん、いや女のために決して大金は使わない。
遠藤さんは、僕の些細な一言に突然機嫌が悪くなる傾向が見られる。メンヘラの疑いすら持っている。しかし、これは遠藤さんに限ったことではなく、多くの女の気持ちは極めて変化しやすい。全く論理的ではないと言える。これだけしたのに・・・などという恩と言うか、ギブ＆テイクみたいなことも全く通用しない。突如返信が遅くなったり、金融OLのように５回も食事を奢ったにもかかわらず、最後は明言を避けて無理やり自然消滅させようという極めて不誠実な輩もいた。僕の中での常識が通用しない生き物なのだから、尽くしても無駄だ。あくまでも金をかけずに、あわよくば・・・って姿勢でないと大やけどすることにもなろう。特に遠藤さんの場合、ヒステリーと言うか、どうせまた僕の発言の揚げ足を取って、勝手に怒り出しいい雰囲気をぶち壊しにしてくるに違いない。
またもう１つ、女に金をなるべく使いたくない理由がある。先日の職場の話。僕は、資料を持ってある部署に行った。そこで書類をチェックしてくれた女性の名札を見て驚いた。同期のUさんだったのだ。Uさんは、確か僕と同い年で、現在３１か３２歳。採用試験の最終面接の際に初めて見たが、めちゃくちゃ可愛いなと思った。清楚と言うのは、Uさんのためにある言葉だ。顔はガッキーに似た感じ。白いきめ細かい肌に、リクルートスーツのストッキング越しの美脚。後に人伝えに聞いた話だが、九州大学卒と言うのもまたそそられる。ほとんど絡みがなく、話すこともできなかったが、研修期間の約１ヶ月、僕は何度、夜に彼女のお世話になっただろうか。間違いなく同期No.1の美女であった。
ところがだ・・・・あれから９年半。きめ細かくて真っ白だった肌は黒ずみ、美しかった長い髪はバッサリ切られパサついたショートカットに・・・。優しくふんわりした雰囲気も、無駄にテキパキ仕事をこなすようになっている。同期ダントツNo.1の美女の面影は感じられない。太ったりしていないことが唯一の救いだが、よく見るとちょっと綺麗なオバサンといったレベルだ。
Uさんの左手の薬指には金色の指輪が光っていた。結婚したのか、もしくはそれに近い彼氏でもいるってとこだろう。僕はUさんの夫なり彼氏なりを少し同情する。おそらく出会ったときのUさんはスーパー女子だっただろう。若くて可愛くて頭もいい。まさに男から入れ食い状態だったに違いない。そんな中で、Uさんを射止めるには、相当頑張ったのか、男自体がスーパースペックだったんだろう。そこまで金や労力をかけて、もしくは他の美女でもゲットできたような男が現在抱くのは、ちょっと綺麗なオバサン。話がちゃうやないか！って言いたいかもしれない。あまりに悲しい結末ではないか・・・女の賞味期限＆消費期限は決して長くない。美味しそうな刺身でも、３日もすれば決して食べられた物ではなくなるが、それと同じ。しかも、期限がはっきりと明記され分かりやすい食品に比べて、女のそれは相当に個人差があり全く読むことができない。大器晩成型もいれば、早熟な人もいる。劣化スピードが緩やかな人もいれば、あるときを境にガクッと落ちてしまう人もいる。投資対象として、これほど難しいものはない。だから面白いっていう意見もあるが、僕にはちょっと分からない。
以上２点より、女に金をかけるのは辞めておく。遠藤さんとピクニックに行くには、交通費ぐらいしかかからない。帰りは遠藤さんが送ってくれると言っているし、弁当も遠藤さんが作ってきてくれる。お菓子はミステリーショッパーで手に入れたし。後は、ホテルなど決して利用せずに、家に連れ込みことを済ませるだけだ。上手くいって、遠藤さんとの今後の関係を継続できたとしても決して外食とか旅行には行かない。金のかかるようなことは決してせずに、家とか公園とか無料で過ごせるところで楽しみ、粛々と欲望を満たすのみだ。プレゼントなんて言語道断。そのうち愛想を尽かされるかもしれませんが、それまでになるべく多く楽しむだけだ。総額１万円以上は掛けないようにこの場で借りて誓うことにする。まずは１０月２８日（土）のピクニック。１，０００円以下のお金でFINISHを迎えることを目指していく。
もう１つの展開の２８歳の放射線技師。遠藤さんと紆余曲折ある間に、LINEの交換までは漕ぎ着けた。しかし、返信が遅い遅い。１日２～３往復のやり取りしかない。LINE交換してから２週間ぐらい経つのに、全然会話が進んでいない印象だ。とりあえず、現在食事を打診するために、ミステリショッパーの居酒屋調査を応募中。当選したら、一応誘ってみようとは思うが、友だちとも頻繁に出かけているなど金融OLの時と同じような雰囲気。僕は一番NGな人が返信が遅い人。リア充と言うのは、友だちが多いことにあぐらをかいて、人を極めて軽視してバカにしがちなので、僕には手に負えそうもない。
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