文献
八代尚宏『新自由主義の復権――日本経済はなぜ停滞しているのか』(中公新書、2011年)は、経済財政諮問会議などで活躍した著名な経済学者による政治的パンフレットである。その主たる眼目は、「官から民へ」「民間にできることは民間に」をスローガンとした…
震災と原発について私が読んだものの中から、菅原琢氏のブログおよび「シノドス・ジャーナルによる、3.11関連記事まとめ」に挙がっていないものを載せておきます。国・自治体のサイトも、必ずしも全部読んだわけではありませんが、挙げておきます。個人的に…
民主党の組織と政策作者: 上神貴佳/堤英敬出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2011/09/02メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 66回この商品を含むブログ (18件) を見る 今夏、書籍としてはほぼ初と言っていい、民主党についての実証的研究が出版され…
一般意志2.0 ルソー、フロイト、グーグル作者: 東浩紀出版社/メーカー: 講談社発売日: 2011/11/22メディア: 新書購入: 14人 クリック: 581回この商品を含むブログ (164件) を見る 東浩紀『一般意志2.0−−ルソー、フロイト、グーグル』(講談社、2011年)を強…
近代哲学の名著 - デカルトからマルクスまでの24冊 (中公新書)作者: 熊野純彦出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/05/25メディア: 新書 クリック: 11回この商品を含むブログ (8件) を見る 最近出た熊野純彦(編)『近代哲学の名著』に、馬渕浩二氏が…
常日頃、政治学系の本がブログ界隈で紹介される機会は相対的に少ないと感じているので、優れた新刊などは出来るだけ採り上げたいと思っています。簡単な書評や紹介を書ければいいと思っているのですが、ブログに揚げるとなると何だか多少なりともエネルギー…
三浦信孝編『自由論の討議空間――フランス・リベラリズムの系譜』勁草書房、2010年 「フランス自由主義」なる言葉遣いは,聞く人を怪訝にさせるかもしれない.まるでそれは語義矛盾であるかのように,「フランス」と「自由主義」が寄り添って私たちの会話の中に…
宇野重規『〈私〉時代のデモクラシー』岩波書店(岩波新書)、2010年 〈私〉時代のデモクラシー (岩波新書)作者: 宇野重規出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2010/04/21メディア: 新書購入: 10人 クリック: 174回この商品を含むブログ (63件) を見る 吉田徹…
北田暁大氏による最後の編集号となった『思想地図』vol.5には、巻頭の野中広務氏を迎えたシンポジウム記録をはじめとして多数の興味深い論考が掲載されていますが、私がとりわけ広く読まれて欲しいと願うのは、特集の末尾に収められた「「アメリカ化」する日…
支配と服従の倫理学作者: 羽入辰郎出版社/メーカー: ミネルヴァ書房発売日: 2009/03/01メディア: 単行本購入: 9人 クリック: 143回この商品を含むブログ (9件) を見る 久し振りに大きめの書店をうろつくことができて書棚を物色していると、この本を見つけた…
http://synodos.livedoor.biz/archives/958940.html こういうのを見ると、自分でも選んでみたくなる。とりあえず、ささーっと本棚を眺めながら思い付いたところをリストアップ。古典は避け、なるたけ新しく、かつ政治との直接的な繋がりが見えやすい本を選び…
以下に掲載されている、内藤正典「オバマ政権はイスラームとの衝突を緩和できるか――穏健派と過激派という二分法を超えたとき、対テロ戦争はどこへ向かうのか―― 」を大変興味深く読む。 世界 2009年 09月号 [雑誌]出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/08/0…
無頼記者、戦後日本を撃つ―1945・巴里より「敵前上陸」作者: 松尾邦之助,大澤正道出版社/メーカー: 社会評論社発売日: 2006/04メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る 松尾邦之助という人は、戦前は読売新聞特派員としてパリ支局…
動物からの倫理学入門作者: 伊勢田哲治出版社/メーカー: 名古屋大学出版会発売日: 2008/11/20メディア: 単行本購入: 16人 クリック: 209回この商品を含むブログ (54件) を見る 科学哲学の啓蒙書や論理的思考の指南書などで好評を得ている著者が*1、「なぜ動…
日米同盟の正体~迷走する安全保障 (講談社現代新書)作者: 孫崎享出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/03/19メディア: 新書購入: 7人 クリック: 174回この商品を含むブログ (58件) を見る 著者は外務省で駐ウズベキスタン大使、国際情報局長、駐イラン大使を…
精神障害者をどう裁くか (光文社新書)作者: 岩波明出版社/メーカー: 光文社発売日: 2009/04/17メディア: 新書購入: 3人 クリック: 169回この商品を含むブログ (37件) を見る 良書である。既に多数の著作を持つ現役の精神科医が、とりわけ法に触れた精神障害…
年内はもう書かないと思うので、締めの挨拶を兼ねて、軽く書いておきます。今年はもうポツポツとした書評と「かかわりあい」ぐらいしか書かない予定だったのですが、事情が変わったせいで異様に精力的な更新をする局面に見舞われてしまいました。いつになっ…
佐伯啓思『自由と民主主義をもうやめる』幻冬舎(幻冬舎新書)、2008年 講演記録の書籍化であり、語り言葉による平易な形で佐伯思想が概観できる内容になっています。論旨にはほとんど賛成できませんが、現今、保守思想や保守主義にはろくな入門書が無いので…
A.トクヴィルの『アメリカのデモクラシー』(第一巻上下・第二巻上下、松本礼二訳、岩波書店(岩波文庫)、2005/2008年)は、アメリカ論として、デモクラシー論として、社会学作品として、政治学作品として、エッセイとして、眩いほどの名著です。10か月に…
少し前にアメリカ思想二冊の書評を書きましたが、その後もアメリカ縛りで以下のようなものを読んでいました。どれも良い本です。 憲法で読むアメリカ史(上) (PHP新書)作者: 阿川尚之出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2004/09/16メディア: 新書購入: 2人 ク…
仲正昌樹『集中講義!アメリカ現代思想――リベラリズムの冒険』日本放送出版協会(NHKブックス)、2008年 会田弘継『追跡・アメリカの思想家たち』新潮社(新潮選書)、2008年 米大統領選イヤーの今年はアメリカにまつわる書籍が多数刊行されたが、今回はその…
水村典弘『ビジネスと倫理――ステークホルダー・マネジメントと価値創造――』文眞堂、2008年 ビジネスと倫理作者: 水村典弘出版社/メーカー: 文眞堂発売日: 2008/09/25メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る ご縁があって…
パオロ・マッツァリーノ『ほろ苦教育劇場 コドモダマシ』(春秋社、2008) 『反社会学講座』で統計の融通無碍さを実践的に暴露し、『つっこみ力』で学問が果たし得る社会的機能の限定性を説得的に描いた、南関東一の戯作者の新著。登場人物が繰り広げる会話…
http://hermes-ir.lib.hit-u.ac.jp/rs/handle/10086/15899 いつもの森村節で、最初の数頁だけでもなかなか面白いです。
ゼロ年代の想像力作者: 宇野常寛出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/07/25メディア: ハードカバー購入: 41人 クリック: 1,089回この商品を含むブログ (263件) を見る 宇野常寛『ゼロ年代の想像力』(早川書房、2008年)。あまり期待していなかったのだが…
おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)作者: 後藤和智出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング発売日: 2008/09/10メディア: 新書購入: 9人 クリック: 334回この商品を含むブログ (74件) を見る 後藤和智『おまえが若者を語るな!』を読みまし…
殺された側の論理 -犯罪被害者遺族が望む「罰」と「権利」作者: 藤井誠二出版社/メーカー: 講談社発売日: 2007/02/27メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 52回この商品を含むブログ (27件) を見る 藤井誠二が犯罪被害者に密着し過ぎていることは既に明らか…
公法研究 2007年 10月号 [雑誌]出版社/メーカー: 有斐閣発売日: 2007/10/12メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 昨日図書館で見かけて、面白い特集していると思ったが、時間が無くてパラパラとしか見られんかった。ので、メモ。「安全の中の自…
日本の選挙―何を変えれば政治が変わるのか (中公新書)作者: 加藤秀治郎出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/03/01メディア: 新書購入: 3人 クリック: 105回この商品を含むブログ (39件) を見る 理念から制度まで説明した良い本だと思う(ただ、せっか…
論座 2008年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: 朝日新聞社出版局発売日: 2008/02/01メディア: 雑誌 クリック: 11回この商品を含むブログ (12件) を見る浜井浩一「死刑という「情緒」の前に データでみる日本社会の実情」芹沢一也「犯罪季評 ホラーハウス社会を…