2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧
塩川伸明『民族とネイション』を読了。広範囲に目配りの利いた良書だとは思いますが、全体的に広く浅くという印象で、ほとんど刺激は受けませんでした。著者が専門とする地域での掘り下げがさしてあるわけでもないので、一番有用なのは巻末のブックガイドか…
自分が欲しがっていたモノや、欲しがるであろうモノを、現に欲しいと言ったり思ったりする前に貰ったら、嬉しいはずだ。確かに、大して親しくもない人や見知らぬ他人からそれをされたら、嬉しさより気持ち悪さの方が先に立つだろう。自分が望むようなサービ…
『思想地図』2号の座談会で、東浩紀が「一人一票」原理についての疑義を提起している。例えば、今や世界中がアメリカなのにアメリカ国民しか大統領を選ぶ権利が無いのはおかしくて、世界中の人々に選挙権が分散されていてもいい。同じように、これこれこうい…
いかなる暴力も正しくない。戦争は暴力の津波である。だから、この世に正しい戦争など存在しない。正しい戦争の存在を認めないと、暴力の範囲を最低限に抑制すべく規律正しく穏当に遂行された戦争と、無際限の冷酷かつ残虐な行為を伴った戦争とを区別するこ…