2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

かかわりあいの政治学5――臓器は誰のものなのか

承前。 日本において、脳死者からの臓器提供は少なく、1997年10月から2009年3月まで81件(2)である。脳死提供者数は年間最大でも13名という状況である一方で、待機者は2009年3月31日現在、約12,400名(3)おり、国内での脳死者からの提供だけでは待機患者への移…

いじめの構造

いじめの構造―なぜ人が怪物になるのか (講談社現代新書)作者: 内藤朝雄出版社/メーカー: 講談社発売日: 2009/03/19メディア: 新書購入: 37人 クリック: 550回この商品を含むブログ (71件) を見る なぜいじめが起こり、エスカレートするのかについてのメカニ…

リスク社会における公共的決定

ブログという場の性質上、無粋と思いつつも言っておくと、前のエントリは、その前の「投票自由論」や「利害対立と民主主義モデル」の補足としての意味を込めています。そうするお暇がある方は、そのことを念頭に置いてそれぞれをお読みになって下さい。前の…

世界を変えることはできますか?――社会科学的説教ないし説教的社会科学入門

10代の少年少女にふと、「世界を変えることはできますか?」と尋ねられたとして、私ならどう答えるか――。 「できるかできないを訊くな。今の君には、そんなことを考える必要は無い。本当に世界を変えたいなら、まず何をどう変えたいのかを考えることだ。何で…

御用学者だっていいじゃない

あまり大した話ではないが、ダイヤモンド・オンラインで上久保誠人という人が書いている「官僚支配を終わらせるために、 政策立案で幅利かす「御用学者」を一掃せよ」という記事について、気になったことを簡単に書いておく。執筆者は「官僚の設定する「議題…