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インターネットの歴史:かつてネット上を賑わせ、ネットアイドルとなった11人の人々とその後

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 最近はスマートフォンやタブレットの普及により、新たにネット文化に触れはじめた人々も多いかと思う。

 かつて、ネットに接続できるのはパソコンだけだった時代、一世を風靡した一般人がいる。彼らの画像や動画は世界中に拡散され、いつしかアイドルとなり、その後の人生を大きく変えた人もいる。

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 ここではかつて話題となったネットアイドルと呼ばれる人々を見ていくことにしよう。ずっとネットに浸りきりの人なら、「やだこれ懐かしい!」となり、ほとんどすべて把握していることだろう。

1.ファッション界のアイドルになったホームレス男性

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 中国の寧波でホームレスだったひとりの貧乏男性が、ファッション界の寵児になった。

 誰も彼の本名を知る者はなかったが、この“ブラザー・シャープ”の写真がネットに投稿されると、そのイケメンぶりと“粋なホームレス風スタイル”が注目され始め、おびただしい数のフォロワーがコメントを寄せた。

 噂では、彼は大学出のインテリだが、彼女にフラれて心神喪失になったという。有名になったおかげで、このイケメンくんの本名がCheng Guorong だということが判明し、2010年に再び家族と再会することができた。交通事故で妻と父親を同時に失った過去があるという。

2.十代のベネディクト・カンバーバッチが中国でブレイク

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 中国はベネディクト・カンバーバッチにぞっこんだ。いや、正確に言うと、彼を若くしたらこんな感じという十代の少年にめろめろなのだ。

 2014年現在、カンバーバッチご本人は37歳。ヤング・カンバーバッチ・バージョンの少年タイラー・ミッチェルは16歳。

 タイラーくんは、自分がカンバーバッチにそっくりなのをインスタグラムで大いに自慢していたが、中国からの反響があまりに大きくてびっくり。

 というのも、中国ではカンバーバッチ主演のシャーロックのテレビシリーズが大ヒットしているせいだ。

 急に爆発的に注目されて困惑したタイラーくんは、中国語で“ぼくのことをコメントするのをもうやめて”と投稿したが、今こうしている間も騒ぎはおさまっていない。

3.プロポーズの瞬間に割り込んだ男性

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 この無粋な男性、2013年にディズニーランドでの感激のプロポーズの瞬間に、偶然にもカメラの前を横切ってしまった。

 この写真がネットで騒がれたのをきっかけに、それ以来彼は、自らネットブームを作ってしまった。

 今や、暴動を含む、さまざまなイベントに出没して、あえてカメラの前を横切っておじゃま虫になり、あらゆる決定的瞬間をぶち壊しまくっている。

4.唐辛子スプレー警官

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 拡散するインターネット情報は、ときにごく普通の状況をおもしろおかしいものにしてしまうだけでなく、ひどい場面まで広めてしまう。

 デイヴィス大学で穏やかに座り込みデモをしている学生たちが、フル装備の警官に唐辛子スプレーを顔にかけられているこの写真もそうだ。

 平然と無慈悲な行為をしているこの警官の写真は、今や様々なコラ画像が出回り、皮肉にも平和的かつ美しい場面に置き換えられている。

 スプレーを噴射しているこの警官と、マンガや絵画や映画のワンシーンとコラさせた画像が出回って、世界中を笑わせているのだ。

 同時に全世界の人々は、デモを封じ込めてきた警察権力の行き過ぎと不合理を間のあたりにすることにもなった。

5.グレン・ダンジグがネコ用トイレをせっせと運ぶ写真が世界中で大ウケ

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 過激なパフォーマンスと悪魔的な詩で有名なパンクとメタルの神さま、グレン・ダンジグ。

 さすがの彼もほかのロックスターの例にもれず、ときにはネコのトイレを買いにトレーダー・ジョーズ(アメリカのスーパー)に行かなくてはならない。

 いかめしい顔つきのダンジグと、大荷物のネコのトイレとのミスマッチがネットでクローズアップされて大うけ。

 ダンジグ本人はこの騒ぎに苛立ちを隠せないが、さらに追い打ちをかけるように、誰かが彼のパーフォーマンスビデオを、猫トイレのにおい消し「フレッシュ・ステップ」のCMに改ざんしてしまった。

Danzig stars in new Fresh Step kitty litter commercial!

6.突然有名になってしまったことをうまく利用したリトル・ファティ

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 ”リトル・ファティ”こと、Qian Zhijunは、中国では有名人だ。2003年、学校で交通安全のイベントに参加していた彼の写真を何者かが撮影。

 彼のこのでぶっとした顔がおもしろおかしくコラージュされた画像が大量にネット上に出回るようになり、話題になった。

 自分の顔がいじられて世界中に流布していることを知った彼はショックを受け、怒りを爆発させたが、それがまたよけいに注目を浴びることとなった。

 今やQianは、その人気を逆手にとり、中国の料理番組のホスト役をこなし、映画の主役にも抜擢されているという。

7.“ソレ”はスニッカーズバーじゃないぞ!

 裸にされて身体検査を受けたスニッカーズ泥棒、セブンイレブンを訴えるブロンクスのセブンイレブンでスニッカーズ(スナックバー)を万引きした疑いをかけられたデイヴィッド・ゴールセン。

 従業員3人に無理やり裸にむかれて身体検査をされたが、その一部始終を撮ったビデオが本人が知らないうちにネット上で大ブレイク。

 突然、注目されてしまったゴールセンは、精神的苦痛をこうむったとして、セブンイレブンを訴えた。関与した従業員のひとりは解雇、ふたりは再訓練を受けることとあいなった。

Strip Searched At 7-11 (Full Video)

8.地下鉄で眠る黒人男性に肩をかすユダヤ人男性

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 いつの間にやらネット上で話題になっている人はたいてい、他人に見られていることに気がつかずにさまざまなことをやっている。

 これは、地下鉄内での人のちょっとした親切な行為が、赤の他人によって撮影されたケース。

 隣に座っていた黒人男性が眠りこけてしまい、このユダヤ人男性の肩にもたれかかってきた。この写真を投稿した人によると、このユダヤ人男性は一時間もこのまま動かずに肩をかしていたという。

 フェイスブックで20万回もシェアされたこの写真は、見知らぬ人の親切とニューヨークシティで日々起こっている出来事の両方をとらえていると言えよう。

9.幼稚園の先生が救った犬

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 幼稚園の先生をしている佐藤あつこさんは、柴犬を引き取ってカボスと名づけた。カボスはほかの19匹の犬たちと共に、近くのシェルターに収容されていた捨て犬で、その多くは引き取り手が見つからなければ処分されてしまう運命だった。

 あつこさんは丸顔のカボスのキュートな写真を自分のブログに載せただけだったが、マンガのようなカボスの表情は 「ドージ(DOGE)」として世界的に大人気となった。

 カボスの顔にコミック・サンズというカジュアルな人気書体で、おもしろおかしくおバカなキャプションがつけられて、世界中に出回ったのだ。

 あつこさんは、ブログを通して自分の生活が世界中から見られてしまう、ネットの危険性を学んだと言っているという。

追記(2024/06/01)その後かぼすは、暗号通貨のモチーフにもなったが、2024年5月24日に亡くなった。

 かぼすは保護犬だったため、本当の誕生日は不明だが、佐藤さんは亡くなった時には18歳と推定している。

10.かつてのスターウォーズキッズ、サイバーいじめと戦う

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 2002年、カナダに住むギレーヌ・ラザは、スター・ウォーズおたくの15歳のシャイな高校生だった。

 ひとりで楽しむために、ゴルフボール回収棒をライトセイバー風に振り回す様子を録画したショートビデオを、学校の視聴覚スタジオでこっそり作った。

 ところがこのビデオがネットに流れたところ、たちまち9億件も閲覧される人気動画になり、さまざまなバージョンがレミックスされた。

 はずかしめられたギレーヌは訴訟を起こしたが、結局は訴えを取り下げたり、和解することになった。

 最近は、自らビデオ制作に参加して、サイバーいじめに関心をもってもらうべく活躍している。

Star Wars Kid

11.史上最悪の修復 ”この男を見よ”

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via:oddee・原文翻訳:konohazuku

 19世紀、スペインのボルハの教会に、キリストのフレスコ画「この男を見よ」があったが、何年も管理もされずにほったらかしにされていたため、ボロボロの状態だった。

 近所に住んでいた老女が見かねて、かつての輝きを取り戻そうと自分で修復に乗り出した。

 ところが、残念なことに、老女の絵の技量はそれはひどいもので、修復されたはずのキリスト像は悲惨なマンガのようになってしまった。

 ところがそのひどさが逆にネット上で注目されることとなり、絵をひと目見ようと観光客が押し寄せた。ひとり1.3ドル(150円)をとって絵を見せ、今やボルハの町と老女はせっせと稼いでいる。

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この記事へのコメント、69件

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  1. 1の人今頃タレントにでもなってるのかしらと思ってた
    思ったより複雑な過去を持つ人だったのね…

  2. 誰1人も知らなかった
    結局ごく一部がネタで騒いでただけで知名度なんて元々ゼロに等しいんや

  3. 海外のフォーラムでたまに見るアバターの9番の犬の出元がようやくわかった
    しかも日本だったとは全く予想しなかった

  4. しかし、わたしは言っておく。老女に手向かってはならない
    だれかがあなたの右の頬を塗るなら、左の頬をも向けなさい
    ─ マタイ

  5. スレタイみて真っ先に思い出したスターウォーズキッド。当時自分も高校生だったからマジ流行りすぎでびびったわ。
    忘れてたがいじめ防止活動始めたのもけっこう前だよな。今26か・・やっぱり痩せればけっこうイケメンじゃないか!

  6. ホームレスの人は保護されて髪切った後の写真が超残念だったから忘れてた。
    30ちょいなのに歯がないしシワシワでおじいさんみたいだった・・元はいいのかもしれんけどね。

  7. 中国の人って実は芸能界で活躍してる人より
    一般人の方が格好いいんじゃないか?と1の写真見て思った。
    だって何か、映画の1シーンみたいに見えたんだもん

  8. 1の写真は奇跡の一枚だぞ
    違う写真見たけど普通のおっちゃんになってた

  9. ネットアイドルっていうと真っ先にてるみを思い出すんだが・・

  10. 7のセブンイレブンの店員、解雇されたそうだけどそんなに問題なんかね。
    動画を見るだけだと、単に泥棒を捕まえようとしてるだけのようにしか見えないけど。

      1. ※20
        「働いたら負け」の人は公務員になったってどっかでいわれてた

    1. ※18
      紅芋のてるみだよなネットアイドルと言えば
      あとはバーチャルアイドルのちゆとかか

  11. その後って言うから期待したのに
    その後が伝えられる人はすごく少ないね
    働いたら負けの人は今どうしてるんだろう

  12. 11.史上最悪の修復
    絵かいてるけどさすがにこれはないわー・・・
    でも、ルソーの絵に似てなくも無いかも
    天才とかバカな絵描きとか言われた人ですが
    その絵には独特の魅力があり今は高い評価を受けています
    11のこんな感じの絵です

  13. てるみとか10年ぶりぐらいに思い出したわw
    今はいいオバチャンだろうな

  14. これ国内版も作んなきゃだめっしょ。
    最前線君とか懐かしい顔ぶれ集めてよ。

  15. 最初と最後以外わからんかったわ。
    想像しててネトアとはちげーぞ。

  16. そういやあ海外ニュース系サイトとしてパルモさんのザイーガと双璧をなしていた、
    バーチャルネットアイドル「エルエル」ちゃんは・・・?
    と思ったらついにサイト自体なくなっててうわああああ

  17. 最初と最後以外知らない
    アメリカ人がうけたらすぐグローバル化するところがネットでの影響力強い国だなと思う
    経済は別にして

  18. 日本だと、
    ないんだなそれが
    チャリで来た
    ぼっさん
    私は特にどこでもいいです
    ビッグウェーブ
    働いたら負け
    あたりかな

  19. イケメンホームレスの人は元は軍人さんで海外の救助のお仕事もやってた的なニュースも見た記憶があるますお(´・ω・`)そこで逃げたか辞めたかでホームレスになったって書いてたお
    ずっと前だから記憶が曖昧ですお。。(´・ω・`;)間違ってたらごめんなさいですお

    1. ※31
      >私は特にどこでもいいです
      あれ言ってた子、関口愛美っていうアイドルさんで今も活動してるよ

  20. ギラン・ラザ君は10年くらい前に貯蔵庫fooってサイトで初めて見て衝撃的だったわ

    1. ※33
      頭頂部だけを隠す丸い形の独特の帽子(キッパー)を被ってるから、本人に聞くまでもなくユダヤ教徒だとわかるのでは?

  21. キリストのフレスコ画を描いたセシリア・ヒメネスさんはその後風景画の作品はチラ見せしてオークションに出したりしていたけど
    人物画は全く描けないようで過去作品も無く、描いて欲しいという依頼にも「今は調子が悪くて描けないわ…」と誤摩化していたのをTVで見ました。
    イケメンホームレスは「犀利哥」(目つきの鋭いアニキ)という名で日本のニュースでも流れましたね。口を閉じるとイケメンのままですよ。

  22. いちいちユダヤ人がぁ、黒人がぁとやってるあたりがなんだかなぁって思う。
    今イスラエルのことやってるけどこれもユダヤ人ステマかと勘ぐってしまう
    自分にも嫌悪感を感じる日々

  23. 8は世知辛い大都会で選民と言う概念があるユダヤ教の真面目そうなおっちゃんが歴史的に差別対象だった黒人のどう見てもストリート系の眠りこけた兄ちゃんに一時間も肩を貸してあげてたと言う事実が世の中捨てたもんじゃないってことなのよ。

  24. テルミには結婚していい家庭を築いていて欲しいw
    相当弄られてたからな

  25. 9の犬、よく見るから気になってた。
    そんな素敵なバックストーリーのある犬だったとは。

  26. ヤーウェーイ!のエドガー君は?
    ttp://www.youtube.com/watch?v=b89CnP0Iq30
    あの後、何か観客たくさんいるとこのステージ上に呼ばれてたのは見たが

  27. ネットアイドルじゃないけどキアヌリーブスのぼっち姿は哀愁漂ってて面白かったなw

  28. 6の子はboketeの「今だ、殺れ。」の子だよね
    有名人なのも中国人なのも知らんかったよ

  29. 9のかぼちゃんが入ってるとはw
    かぼちゃんと猫2匹(つーちゃん、銀ちゃん)が大好きだから毎日かかさずにブログチェックしてるw

  30. metal catsって写真集がでるくらいメタラーの人たちは猫好きだもんなぁ。
    猫が好きで何が悪いって感じだろうな。

  31. 11知らないなんてネットばっかりじゃなくてテレビでニュース見たらいいのに。

  32. ベルジャネーゾ卿とビッグウェーブさんは、日本だけだからランク外か

  33. シャツナハァフィルロンチュウゲェユゲェロォンバァナン

  34. カボスはウクライナの情報戦のロシア発嘘情報を論破するアイコンに使われましたね。

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