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何百万という数で長距離集団大移動「渡り」をするチョウ「オオカバマダラ」

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 毎年、数百万匹ものオオカバマダラの群れが北アメリカを飛び立ち、約3,200kmの壮大な渡りを始める。この渡りは、一世代に完結することはなく、何世代にもわたって続いている。

この巨大な群れは、自然界の中でも特に壮観な光景の一つだ。

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ソース:The Ark In Space: Monarch Migration – Staggering Spectacle of Nature

オオカバマダラの群れが集団大移動

 北米に生息するオオカバマダラは、3000キロから5000キロにもおよぶ壮大な旅をするタテハチョウ科・マダラチョウ亜科に分類されるチョウの一種だ。

成虫の前翅長は5cmほど。ゆっくりと飛ぶが飛行能力にはすぐれていて、あまり羽ばたかずに気流に乗って遠距離を飛び続ける。部
 北アメリカでは、この大規模な渡りは毎年8月に始まる。オオカバマダラの群れは、北部の州やカナダでネクターをたっぷりと摂取し、これから迫る冬の寒さから逃れる準備をする。

 彼らの先祖はそれほど遠くまで飛ぶことはできなかった。だが彼らはためらうことなく広大な北部の湖を越えて最初の旅路に出る。これが世界で最も偉大な渡りの一つである。

Watch a Breathtaking Monarch Butterfly Swarm

常に自然との戦いを強いられる

 数百万とおいうオオカバマダラの大群が目的地に到着すると、幸運な人間は枝ごとに無数の蝶がぶら下がる光景を目にすることができる。

 彼らはここに来るのは、北部ほどではないが寒さが彼らを脅かすことがないからである。ここでの条件は冬越し、または冬眠に最適である。
 大きな群れをつくることで安全を高めているが、眠っている間のオオカバマダラは捕食者から脅威にさらされている。

 オオカバマダラは毒を持っているが、一部の鳥は毒の部分を除いて残りを食べる方法を学んでいる。鳥は数十万のオオカバマダラを殺し、多くを木から落とす。しかし、これが生態系に大きな影響を与えることはない。

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寿命は2か月だが夏の終わりに生まれた世代は休眠状態が可能

 枝から落ちたものは、できるだけ早く木に戻る必要がある。それは生死に関わる問題だ。

 彼らは翼を振動させて飛行筋肉を温め、地面の霜が降りる前に逃げ出す。生き残ったものは4ヶ月間木の中で寄り添う。春の暖かさが彼らを冬眠から目覚めさせる。

 オオカバマダラの一生は我々の基準では非常に短い。初夏に生まれたものはたった2ヶ月しか生きられない。

 しかし夏の終わりに生まれた世代には、自然から特別な救済を与えられる。それはダイアパウスと呼ばれる非繁殖期であり、老化プロセスを遅らせる休眠状態だ。

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新たな季節の始まり

 大多数のオオカバマダラが生き残ると、彼らは4ヶ月ぶりに最初のネクター(果汁)を取る。多くの仲間が目覚め、木から飛び立つと空は彼らで満ちる。

 間もなく、彼らはすべて北へ散らばる。彼らの曾孫が北の冬を逃れるために戻ってくる。

 冬を目の前にして成虫になると、すぐに長い旅に向けて飛び立つ準備を始める。翌年の冬の移動が始まるまで、夏の間に何世代かの世代交代が繰り返され、前年に大移動を行ったひ孫の世代が次に越冬の旅に出ることになる。

 けれども、どういうわけか、新しい世代は祖先と同じルートをたどり、時にはまったく同じ木に戻ることもある。

Written by parumo














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この記事へのコメント、16件

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  1. 渡りの途中に世代交代って不思議だよなー
    世代ごとに役割が違うって、どんな遺伝情報を伝えているんだろう

  2. 同じ木に舞い戻る・・・木がひどくしなっている気がするし、重そうですこし気の毒
    成虫はとても鮮やかな橙色で綺麗なのだけど・・・イモムシとさなぎの写真もほしかったです
    やはり一つところに密集してしまうのかな?それだとトリハダかもしれない

  3. これだけの数になれば幼虫が食う餌の葉っぱも、相当な量だろうな

  4. 中央カリフォルニアで越冬してるの見たことある。
    住宅地のすぐそばの小さな公園みたいなところで(一応保護区)、こんなところに…って驚いた。
    かなり高い位置に寄り集まってて、羽もオレンジ色が見えないように閉じてたんで、指摘されるまで気づかなかった。
    冬眠とは違うので、冬でも気温が少し高くなるとヒラヒラと舞いだすんだと。

  5. オオカバマダラの記事見たの何度目だろうか
    何度見ても感動する
    すっごく見たいのに何で日本には来ないんだろうなぁ・・・

  6. >11
     あの・・ 汚物は消毒ダア の方ですか?
     実はファンです
    南無阿弥陀仏

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