カレイドスコープ

台風が関東に近づいています。
今までは偏西風によって、福島第一原発から放出されている放射性物質は大方、内陸から太平洋に向かって流れていましたが、台風が来ると逆向きになったり、あらぬ方向に風向きが変わってしまいます。

台風の風は北半球では、いわゆるコリオリの力を受けて、時計と逆回り(左回り)になりますので、シュミレーションして備えておくことが大切です。

では、自分たちでシュミレーションしてみましょう。

下のキャプチャー画像は、29日16時(最新)の関東地方の風向きです。
画像をクリックすると気象庁のサイトに飛びますので確認してください。



29日14時現在では、関東への風は東北、ちょうど福島第一原発のほうから吹いてきています。

では、今後、放射性物質は、関東にどのように拡散していくのでしょう。

下は、ドイツ気象局による「福島第一原発からの放射性物質が、どのように広がっていくか」のシュミレーションです。
サイトは、こちらです。
http://www.dwd.de/wundk/spezial/Sonderbericht_loop.gif
このサイトをキャプチャーしたものが下の9枚の画像です。

このシュミレーションは、6時間置きに動きを捉えています。
最初の画像は5月29日　So 12:00 UTC とあります。
これはドイツ時間ですから、日本時間は、＋9時間にしてご覧ください。

つまり、5月29日　So 12:00 UTCは、5月29日の日本時間12:00＋9:00=21:00(午後9時)ということになります。
以後は、すべてのキャプチャー画像に9時間を足すと日本時間になります。



今、この時点から関東地方は放射性物質に覆われ始めています。

特に、5月30日のドイツ時間18時(Mo 18:00と書かれてある下から4番目のキャプチャー画像。日本時間では18＋9=27ですから、翌日の31日の午前3時ということになります)から、関東地方に、濃度の高い放射性物質の大気が流れ込んできます。

そして、いちばん下のキャプチャー画像。これはドイツ時間で5月31日のDi 12:00ですから、日本時間では21:00ですので午後9時ということになります。
この時間になると、茨城県、埼玉県、東京都、神奈川県がすっぽり放射性物質の空気に覆われることになっています。

福島第一原発から飛んできた放射性物質が雨によって地上に降り注ぎ、今までになかったような場所がホットスポットになるかもしれません。

ただ、関東の今のホットスポットは、14日に3号機が水素爆発したときに出た大量の放射性物質が土の表面に沈着したものですが、今は、14日の爆発の時のような大量の放射性物質は出ていませんから、ホットスポットが新しくできる、といっても、15日、16日にできたような濃度の濃いものではないのでしょう。



とすると、やはり家庭での水の確保。
小さい子供さんにはマスクをかけさせる。
福島第一原発から風に乗ってやってくる大気の中には、放出されたばかりの新しい放射性ヨウ素131が含まれているはずでから。(半減期は8日)

どうしても外に出るときはポンチョのような雨合羽を着る。(100円ショップで使い捨てタイプがあればいいですが、売っているのかどうか分かりません)

とにかく台風が過ぎるまでは、外出を控え、会社努めの人なら、なるべく残業をしないで早く帰宅できるように調整する。
あまり家から出ない、などなど。
今は、風の中に含まれている放射物質を呼吸などによって体内に取り込まないようにすることが最優先事項です。

そして、水道局の水質調査ですが、ネット上で公開される頃には、私たちは飲んだり、お風呂に入ったりした後ですから意味がありませんね。
ですので、大人はともかく、子供さんにために、雨(今回のような台風のときは特に)が降ったら、ペットボトルの水を飲ませる。あるいは、すでに水道水を飲用として取っておいてものを使う、などの工夫をすると被曝量を少なくすることができるものと思います。





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