試験運用中なLinux備忘録・旧記事

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InkscapeでOpenShot向けのテキストを作成する

OpenShotには簡易的なタイトルの挿入機能があるが、長いテキストなどを表示したい場合はInkscapeなどで作成したSVG画像を取り込んで使うことができる。

注意点

  • Inkscapeのテキストツールで作成したテキストオブジェクト(文字情報としてのデータを含むもの)はOpenShotが処理できないため、文字としての情報から図形としての情報に変換しておく必要がある(詳しくは下の作業例を参照)
  • テキスト部分の左/中央/右揃えの類を行いたい場合はInkscapeのテキストツールの編集の段階で行う
  • 全体のレイアウトを合わせるためにSVG文書のサイズを動画の縦/横それぞれのピクセル数に合わせつつ、その中で文字列のオブジェクトの配置を調整する・位置が厳密でなくても良ければOpenShot側でも調整することは可能なのでSVGファイルの中の位置は細かく調整しなくてもよい

文章を中央に表示する場合の作業例

下は動画の中で文章を真ん中に記述したものを表示したい場合のSVG画像の作成の作業例となる。Inkscapeを使いこなしているわけではないので、下の流れよりも要領の良い方法があるかもしれない。

  1. Inkscapeの「ファイル - 新規」で適当なサイズの項目を選択して新しいファイルを作成
  2. 「ファイル - ドキュメントの設定」の「ページ」タブの「カスタムサイズ」とある部分で「幅」と「高さ」を動画のサイズに合わせ、「単位」は「px」とする
  3. 矩形ツールで適当な場所に(小さすぎない)適当なサイズで矩形を描画
  4. 矩形が(選択ツールで)選択されている状態でツールバーの「X」「Y」「幅」と並んでいる部分で「幅」と「高さ」に動画のものと同じ値を入力
  5. テキストツールで適当な位置にテキストを入力する(テキストの範囲はなるべく広めに取る,改行は手動で行う)
  6. テキストが(選択ツールで)選択されている状態で「テキスト - テキストとフォント」を選択し、ダイアログの「フォント」タブでフォント(ファミリ).スタイル,フォントのサイズ,レイアウト(左/中央/右揃え)などを設定して「適用」を押す・「テキスト」タブで文字列の編集もできる
  7. 「オブジェクト - 整列と配置」を選択して表示しておく
  8. 全体(テキストと矩形)を選択ツールで選択し、「整列と配置」にある「中心を水平軸にあわせる」「中心を垂直軸にあわせる」の両方のボタン(下に参考画像あり)を押す
  9. 続けて(両方が選択されている状態で)ツールバーの「X」「Y」「幅」と並んでいる部分で「X」と「Y」に「0」を入力
  10. ここで編集用のデータとして内容をファイルに保存しておく(文字列を編集し直す場合はこのデータを読み込んで文字列編集後、中心合わせと座標移動をしてこの段階に戻る)
  11. テキストを選択して「パス - オブジェクトをパスへ」でパス(図形としてのデータ)に変換
  12. 矩形を削除
  13. OpenShot向けの出力を別名でファイルに保存する

これをOpenShotの「ファイルの取り込み」でクリップとして取り込むことができる。他の種類のファイルと同様、長さやフェードイン/アウトなども設定できる。
下は上記作業の中の参考画像。

「整列と配置」で文字列と矩形の中心をあわせるための2つのボタン

文字列と矩形をまとめて選択したものの位置をX=0,Y=0にするために入力する場所(幅と高さは動画のサイズに合わせる・矩形の(矩形ツールによる)サイズ変更の際にも似たような入力欄が出る)

使用したバージョン: