試験運用中なLinux備忘録・旧記事

はてなダイアリーで公開していた2007年5月-2015年3月の記事を保存しています。

ibus-anthyを試してみる(2008/9/9現在)

Gentoo LinuxのPortageツリーに「IBus」と呼ばれる新しい多言語入力の仕組みとそのAnthy対応エンジンが追加されたので、試してみた。
まだ実験的なところが多く、完成度は低いが、将来的には選択肢の1つにはなるかもしれない。

  1. 環境変数
  2. デーモン
  3. GUI設定ツール
  4. ibus-anthy固有の設定
  5. 言語バー
  6. 変換中の画像

環境変数

XIMとして使用する場合もGTK+ 2とQt4のimmoduleとして使用する場合も、「ibus」の名前を使用する。
ファイル名: ~/.xprofile
export XMODIFIERS=@im=ibus
export GTK_IM_MODULE=ibus
export QT_IM_MODULE=ibus

デーモン

ibusは、(一般ユーザが)デーモンを動かして使用する。*1これは、設定ツールibus-setupの起動時に起動することができる他、デスクトップ環境のメニュー項目*2からも起動できる。
起動した後はシステムトレイにアイコンが常駐し、言語バーも出る。

GUI設定ツール

「一般」タブの「セッションログイン時にIBusを自動的に起動」にチェックすると、ログイン時に自動起動*3するようにすることが可能。

「エンジン」タブからは、各入力・変換エンジンごとに使用するかどうかを切り替えるのだが、既定の状態ではオフになっていたため、Anthyのチェックを入れた。

ibus-anthy固有の設定

バージョン0.1.1.20080901では設定できる項目は見当たらない。もちろんかな入力はできない。
一部キーショートカットのみ、上の設定ツールで変更できるようになっている。
(2008/9/13)0.1.1.20080912で、言語バーからローマ字入力とかな入力を切り替えることができるようになっている。しかも、早くもろキーとーキーを区別できるようになっているのが非常にありがたい。

言語バー

見た目はuim-toolbar-gtkに近いが、まだ項目は少ない(入力されるかな/英数の切り替えのみ)。下の画像の中にバーも含まれる。

変換中の画像


(2008/9/13)「ローマ字入力しかできないのが辛いです」と書いているが、その後かな入力には対応している。

使用したバージョン:

*1:SCIMでscimを実行したり、uimでuim-ximを実行したりするのと似た形だが、ログイン時のスクリプトに書いたりする必要はない

*2:GUI設定ツールを起動するための項目と、デーモン起動用の項目とが存在する

*3:[ホームディレクトリ]/.config/autostart/以下に.desktopファイルが作成される