「千歳くんはラムネ瓶のなか3」裕夢 ガガガ文庫

さて、今回紹介するのは裕夢さんの「千歳くんはラムネ瓶のなか3」です！

前巻の記事↓

ストーリー A

内容は、進路相談会で顔を合わせた朔と明日姉。2人の先輩後輩を超えた雰囲気に千歳ガールズたちはそれぞれ不安な表情を見せる。そんな中、朔は明日姉の進路がまだ決まっていないことを知る。地元に残って安定した職業についてほしい両親。東京にいって編集者を目指したい明日姉。両者の思惑は真っ向から対立する。迷う明日姉は朔はとことん向き合うが…とこんな感じです！

〜逃げずに向き合う〜
シリーズ第3弾！発売されたのはちょっと前ですけど仕事が忙しかったりで読めてなかったんですよね…てか仕事が忙しい時に読みたくなかったんですよね…絶対に心が乱されるので…そして案の定乱されました…

もう本当にふざけんなって言いたくなるくらい面白かったです。なんだよ明日姉。2巻までのあの謎の美少女キャラはどこいったんだよ…なんだよ…マジでさ…ふざけんなよ…そんな風に普通の女の子みたいに悩んだり葛藤したり泣いたり親に逆らえなかったりしないでくださいよ…朔がめっちゃかっこよく最高に馬鹿みたいに突っ走って青春して助けちゃうじゃないですか…仕事が休みの時に読む判断は間違っていませんでした。マジでずるい。寄越せのこの青春…最高に面白かったです！

進路相談会という三年生が二年生に進路のことを色々話したり相談に乗ってあげるイベント。そんなイベントで朔の教室にやってきた明日姉。千歳に事前になにも言わないあたり流石という感じですね…明日姉の登場に各々の表情を見せる千歳ガールズたちも楽しいですね…やっぱり七瀬さんはめちゃ怖いですけど…この進路相談会をきっかけに学校でも会うようになった2人。放課後デートしたりと以前よりその距離は縮まる…明日姉とのデートはなんか先輩後輩関係とか男女の関係とかそういうものを超越したものがありましたね…青春になんともいえない背徳感的なものがあります…そうして距離を近づける中で明らかになる明日姉がまだ進路を決めていないという事実。編集者になるために東京の大学に行きたい明日姉と地元に残って国語教師を目指してほしい両親、特に父親。そして父親に逆えず、逆らう術を持たず進路が決まってしまう…というところで朔が登場します。ここで印象的だったのはやっぱり蔵先生ですよね。ここであのセリフが言えるのはやっぱり教師なんだなっていう…明日姉のために戦うことを決めた朔。彼は明日姉を東京に連れて行きます。東京での出来事は、生まれてこの方ずっと東京にいる僕にはちょっと共感しづらい部分もあったんですけどこの経験は2人にとっては青春とか思い出以上に意味を持つ体験だったんですよね…そして終盤。まぁ朔なので勝敗は見えていたんですけど、最後の最後で明日姉が自分で掴み取りにいくシーンはすっごく響きました。マジで2巻までこんな女の子じゃなかったじゃないですか…ほんまズルいと思います。ラストもめっちゃいい。文句なし。最高の青春ラブコメでした！

キャラ A
明日姉は本当にマジでずるい！2巻までのあの謎の美少女感はなんだったんだ！という普通の女の子ムーブの数々に死ぬほどやられました…てか朔にBUMP OF CHICKENのユグドラシル渡すとかマジで天然魔性の女じゃないですか…それ一生の性癖になりますからね…僕はSailing dayが好きです…車輪の唄も好きですけどね…朔は相変わらず最強すぎていうことないですけど、東京で明日姉に自分の過去を語っちゃうところは彼の弱さ？とかそういうものが見れてよかったですね…そして蔵先生。この先生はやっぱりすごいっすよ。不良教師かもしれないですけど、こういう先生に出会うか出会わないかで人生変わるんですよね…

最後に
3巻めっちゃ面白かったです！最高の青春ラブコメに真っ向から敗北しました…4巻も買ってあるのですぐに読ます…

それではこの辺で(≧(ｴ)≦｡)

タイトル	千歳くんはラムネ瓶のなか3
著者	裕夢
レーベル	ガガガ文庫
ISBN	978-4-09-451841-2

表紙の画像は「版元ドットコム」様より