どうも夏鎖芽羽です(≧∇≦)
この感想はブログ「本達は荒野に眠る」のものです。無断転載は禁止しています。
さて、今回紹介するのは柳なつきさんの「あなたの恋、やり直します。江ノ島恋愛レンタル店」です!
ストーリー A
内容は、就活中に友達以上恋人未満の裕翔に彼女ができ実質フラれてしまったさくら。彼女は2人の思い出の場所である江ノ島を訪れる。そこで出会ったのは金髪碧眼に燕尾服を着たノアという天使のような男だった。彼は思い出の品の引き換えにやり直したい恋愛を7泊8日でレンタルするという不思議なお店を営んでいた。さくらもノアの店を利用して裕翔との恋愛をやり直すが…キャリアウーマンのかの子、そして妻を亡くした老紳士もノアのお店を訪れる…とこんな感じです!
ジャンルは恋愛。恋愛といっても主人公が恋愛する感じではなく、ノアのお客様の恋愛を見るような感じですね。
三章構成になっていて一章と二章に出てくる人たちの「圧」がなんかすごくてちょっと驚いたんですけど、三章がすごく良くて最終的にはストンと落ち着きました。面白かったです!
まず構成が良かったですね!一章はさくらの、二章はかの子さんの「圧」っていうか人間味?肉肉しい感じ?なんて言ったらいいかわからないんですけどそういうのを強く感じたんですけど(悪い意味ではなくて)、三章は老紳士の出会いから別れまでが丁寧に描かれていてこの雰囲気の違いが作品の面白さを演出していたと感じました!一章はさくらと裕翔のお話。友達以上恋人未満の2人が、裕翔に彼女ができたことで実質フラれて…そしてノアのお店でさくらが裕翔の彼女になった世界を体験します。なんていうか大学生の生の恋愛を見ているようで妙なリアリティがありました…でも最終的にはいい終わり方で二章への布石になるのも良かったですね!二章は二章でかの子さんのことは理解しつつも正彦さんの気持ちもわかってしまいなんかこうもにょりますよね…そして三章。これがすごく良かったです!かの子の紹介でノアのお店を訪ねてきた老紳士。亡き妻への思いを胸に恋愛をレンタル…昭和から平成にかけての激動の時代を背景に、かつて言えなかった言葉と、少女だった小夜子が年老いていく姿…すごく凝縮されたものがあって、一章・二章で感じた圧から解き放たれたこともあり、心が揺れました…最後まで楽しく読ませていただきました!面白かったです!
キャラ A
さくらは最初はなんかとっつきにくいそれこそ作中でも言われる通り学級委員のイメージだったんですけど、二章、三章と進んでいくうちに等身大の女の子を存分に感じられて良かったです!ノアは終始ミステリアスな感じで掴み所がなかったですけど、天使のようで悪魔のような彼は見ていて楽しかったです!もちろんその他の人物も魅力的でした!
今後の期待度 A
面白かったので続きがあるなら読んでみたいですね。お店ものなら割と続けられそうですし…
どんな人にオススメか?
誰かの恋愛を楽しみたい方は!主人公に感情移入するというより、誰かの恋愛をサポートする感じなのでそういうのが好きな方はぜひ!あと個人的には登場人物の圧が結構すごいなと感じたので、そのあたりもしかしたら好き嫌いが分かれるかもです…
それではこの辺で(≧(エ)≦。)
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ISBN 978-4-04-912336-4