M-1グランプリ2024 全ネタ感想メモ

M-1。おれはM-1を見る。毎年見ている。だが、普段そんなにお笑いは見ない。有馬記念だけ買うタイプ。それなのに、今年のメンバーは知っている名前が多い。知らないのはバッテリィズくらいかもしれない。そんな感じ。

敗者復活戦

本戦

令和ロマン 95点

阿部一二三がいきなりやってくれる。令和ロマンが二年連続のトップバッター。残った芸人たちは「時代に愛されている」とか言っていたらしい。で、なんかヒールキャラだかラスボスキャラのまま「終わらせましょう」。つかみはばっちり。喋り漫才で名前ネタ。しゃべくりとはいえ、高比良くるまの動きがちょっと爆笑問題の太田っぽく見えたり、なんか手の動きとかアクションがうまいし面白いんだよな。ラジオの投稿コーナーをもとに、秋くらいに作ったネタとかで、寄席ウケがとてもいいと言っていた。なるほど、固有名詞少なめで、広い年代に伝わる題材。しかしなんだ、もう高得点しかないだろう、という感じ。

 

ヤーレンズ 94点

いきなり実績ある組が二連続。阿部一二三怖いわ。ネタは変なおにぎり屋さん。ヤーレンズらしいネタ。安心して面白い。握り海峡よな。でも、令和ロマンのほうが面白かったから94点。後から見返すと、審査員の得点は意外に辛かったようだ。

 

真空ジェシカ 93点

さらに実績ある組が出てきた。商店街ロケのネタ。ボケ一個一個がおもしろい。贈る言葉の逆が「貰い画像」って好きだな。時事ネタとかもとがっててかっこいい。でも、得点に差をつけるとすると令和ロマンより上ということになるし、いきなりヤーレンズと同点というわけにもいかないとか考えて(考える必要はないのだが)、93点にした。

 

マユリカ 91点

今度は敗者復活組。ちなみにおれは敗者復活も見ていて、同じ組だと男性ブランコとカラタチのほうが点が高かった。同窓会ネタ。うんこサンドイッチと下ネタをぶっ込んできて、きちんとキモい。ちゃんとサンドイッチとコーヒーとサラダをゆで卵でモーニングセット回収。キモさが冴えている。でも、前の三組に比べると少し落ち着いてしまったか。

 

ダイタク 88点

双子キャラを使ったヒーローインタビューネタ。繰り返しに少し飽きてしまう。本人たちはネタを置きにいってしまったと言っていた。

 

ジョックロック 93点

このスタイルは知っていた。たしかに笑いがボケに偏っていたかもしれないが、面白いんじゃないのか。最初のマイナンバーカードのくだりが一番面白かったかもしれない。あのポーズは川北が真似していたし流行るだろうか。流行らないか。

 

バッテリィズ 94点

初めて見た。偉人の名言ネタ。かなり面白い。最初の最初ですぐにエースのアホキャラがはっきりとわかって、一気にひきこまれる。今どきストレートなアホネタが新鮮。アホすぎていい。ツッコミというか、解説が一言も間違ってはいけないというところもクリアしているし、ネタはアホじゃない。審査得点は一位。今年優勝して、一気にブレイクするんじゃないかとすら思う。

 

ママタルト 89点

銭湯ネタ。ママタルトはもっと面白いイメージがあったが、このネタはいまいちだった。あんなに動く大鶴肥満は初めて見たが。

 

エバース 94点

何回かネタを見ていて、面白いのは知っている。桜の木の下での再開ネタ。小理屈をこねくりまわして展開していく。巧者という感じ。おれは好き。

 

トム・ブラウン 94点

最後の最後にトム・ブラウンというのもなにか運命的というか、できすぎな感じ。ネタは「コール・1」(布川が言ってた公式タイトル)。完全にトム・ブラウンワールドでむちゃくちゃ笑う。これに得点をつけるのは実質不可能だろう。本人たちは自分たちが勝てる賞レースがあるのかみたいなこと言っていたが、周りからは「深夜二時に始まるのがあれば」と。本当はみちおが腹をかっさばいて腸を振り回す下りがあったらしいが、ヤーレンズが止めたらしい。

 

結局おれはなぜか95点の令和ロマンが基準になって、四組に94点つけてしまった。全体的に高い。今回、面白いんじゃないのか?

 

最終決戦は真空ジェシカ、令和ロマン、バッテリィズの順。

 

真空ジェシカ(二本目) 98点

ピアノのでかいアンジェラ・アキ。客席で獲物を探すアンジェラ・アキで、今日一番笑った。これは優勝するんじゃないのかと思った。点数にすれば98点なんじゃないのか。

 

令和ロマン(二本目) 97点

タイムスリップネタ。ファンタジーコント漫才。くるまが細かくキャラを演じ分ける。見返してみると、本当に四分でやっているのかという情報量。漫才とは思えないスケールだ。ただ、笑った量でいえば真空ジェシカの二本目のほうか。

 

バッテリィズ(二本目) 97.5点

世界遺産ネタ。こちらも一本目と同じスタイル。またアホはアホだし、解説はいっさい噛まないし、どんどん盛り上がっていってすばらしい。すばらしいが、やはり真空ジェシカの二本目のほうがいい。でも、あえて言えば令和ロマンの二本目よりよかったように思うので、順番つけるために0.5点追加。

 

総評

総評というほどのものではないが、あれだな、あれ、松本人志の不在なんてみんな忘れてしまったんじゃねえのか、というくらいに盛り上がったんじゃないのか。うん、思っていたより松本人志が必要なかった。石田先生とかの解説のほうが面白いといったら、ちょっとお笑い通ぶってる感じになってしまうのだろうか。

 

まあしかし、今年は面白かったろ。反省会と打ち上げ見て、ネットの反応はまったく見てねえけど。まあ個人的な敗者復活は男性ブランコ、本戦優勝は真空ジェシカの二本目だったということで。とりあえず、以上。

 

くるまの本でも読みながら寝ます。本当に去年の大会が重かったことを反省していて、でも、今年は大会盛り上がったみたいなこと言ってたんで、来年は出ないのだろうな。本当に審査員やって、またプレイヤーに戻るみたいなことがあってもいいんじゃねえかと思う。

 

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