2014-10-01から1ヶ月間の記事一覧

さて、帰るか

まるでタフじゃないやつ。家の中にいたい、布団の中にくるまっていたいやつ。おまけに脳みそが悪いやつ。それでも外に出なければならないやつ、餌にありつくために日銭を稼がなくてはならないやつ。吐き気がする、胃が痛い、左の脇腹も痛い。反射板の妖精が…

すばらしい日本のハロウィン

人々は夕昏、親類縁者、近所の者と連れ立って路地を練り歩く。片手にはロウソク、もう一方の手には手斧を持っている。そこに巡査役の男が現れ、「チミら、なにをやっておるのかね!」と言うと、みなで取り囲み、「ロウソクで責められたいか? それとも手斧を…

きっとロシアかカナダからこの日本に来たのだろう

プロレス100大事件というのもあるのか。 コンビニのおれは「アサヒ芸能」を片手にレジに向かう。颯爽とレジに向かう。 「420円になります。袋はよろしいですか」と店員。 「袋いいです」とおれ。 おれはアサヒ芸能が420円であることを知らなかった。おれは50…

菊花賞(しかしおれはオーストラリアの回転寿司屋の店員ではないのだから)

たとえばおれがオーストラリアの回転寿司屋の店員だったとしたら、パドック映像のトーホウジャッカルの体型がステイヤー的であること、少なくともトーホウアマポーラとは違うということをすんなりと受け入れて、あっさりと本命にできただろうか。メジロの血…

国道駅

横浜トリエンナーレの冊子を読んでいたら、周辺展示物の一つが国道駅にあるという。野毛ちかみちのわかりにくいところにあるようなやつだろう。おれは思った。おれは、あるジャンルでは有名な国道駅に行ったことがなかったな、と。おれは埃をかぶっているロ…

『渡辺京二評論集成3 荒野に立つ虹』を読む

荒野に立つ虹―渡辺京二評論集成〈3〉作者: 渡辺京二出版社/メーカー: 葦書房発売日: 1999/10メディア: ハードカバーこの商品を含むブログ (1件) を見る 私は現代文明批判の第一歩は、今日史上のものとされているこの自由なるもの、快適さなるものが、人間の…

『日本ロボット戦争記1939〜1945』を読む

日本ロボット戦争記1939‐1945作者: 井上晴樹出版社/メーカー: NTT出版発売日: 2007/08/01メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (12件) を見る 1 日本も一つ科學省を設置せよ――まえがきにかえて 2 この兵器は人造人間のやうに歩く――1939(昭和1…

細型排水口用の水切りネットについて

おれの安アパートの台所の排水口は、細型である。物件を借りようというときに、新しくしたばかりだという給水機器に目が行って、そのことに気づいたのは入居後だった。 細型排水口用の水切りネットというのは、売っているようで売っていない。いつもの100円…

さて、帰るか

石母田正の『歴史と民族の発見』を読んでいたら、フランスの歴史学者マルク・ブロックという人が対ナチス・ドイツのレジスタンスをしていたら捕まって、銃殺刑になったという話が出てきた。その銃殺刑の場所が「トレヴ」であると記されていた。凱旋門賞二連…

この世はおれに生きることを望んでいないので

おれが究極的にになにを求めているのかというと精神的な安寧だけである。楽になりたい。楽の境地にありたい。楽を追い求めたい。とはいえおれの日々というのは苦にまみれている。現世的な銭金に苦しみ、苦しみ、苦しんでいる。今もなければ未来もない。老後…

キム・ギドクづくし『アリラン』

アリラン [DVD]出版社/メーカー: マクザム発売日: 2012/09/28メディア: DVD購入: 1人 クリック: 7回この商品を含むブログ (7件) を見る 宅配寿司のチラシで「マグロづくし」とか「サーモンづくし」とかのメニューを見ることがあるが、『アリラン』はそういう…

占い師のやり方

おれは占い師に占ってもらうという経験がなかった。一度くらいは占い師に占ってもらうという経験があってもよいのではないかと思っていた。 とはいえ、評判の占い師をネットで検索してどうこうという気になるほどでもなかった。 もちろん、「どこそこの占い…

ペトリ皿の十月

十月の晴れた空にはひとかけらの雲もなく、 太陽光線は、光ばかりで熱がない。 直射を受ける人間たちは、 まるでペトリ皿の上のなにかのように、 天の上のだれかさんになにもかも見透かされている、 そんなことにも気づかずに、 自分の影を追って黙々と歩く…

iPhone6あるいは6Plusのこと

発売されてしばらく経つが、iPhone6とiPhone6 Plusが気になっている。とはいえ、おれはiPhone3GSから4S、5s(4と5でエスが大文字小文字別とか、校正泣かせだな)と「S」を渡り歩いてきたので乗り換えるターンではない。ただ、6ででかくなったのなら、Sもでか…

『咲-saki-』13巻、『シノハユ』2巻を買う

咲-Saki-(13) (ヤングガンガンコミックス)作者: 小林立出版社/メーカー: スクウェア・エニックス発売日: 2014/09/25メディア: コミックこの商品を含むブログ (15件) を見るシノハユ(2) (ビッグガンガンコミックススーパー)作者: 小林立,五十嵐あぐり出版社/…

『それでも町は廻っている』13巻を買った

それでも町は廻っている (13) (ヤングキングコミックス)作者: 石黒正数出版社/メーカー: 少年画報社発売日: 2014/09/30メディア: コミックこの商品を含むブログ (38件) を見るそれでも町は廻っている(13) (ヤングキングコミックス)作者: 石黒正数出版社/メ…

いまさらながら『第9地区』を観る

第9地区 [Blu-ray]出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ発売日: 2011/04/21メディア: Blu-ray購入: 2人 クリック: 4回この商品を含むブログ (48件) を見る アニメ『天体のメソッド』で唐突に空に現れる謎の大円盤というのを見て、ああおれは『第9地区…

映画『ラッシュ/プライドと友情』、あるいは6輪「たいれる」の思い出

ラッシュ/プライドと友情 [DVD]発売日: 2014/08/04メディア: DVD アンドレア・デ・チェザリス事故死のニュースに「ええっ?」となるくらいにはF1を観ていた時期があった。マクラーレンのノーズの先に「ジャンプ」と書いてあったころだ。セナがいて、プロスト…

刀折れ矢尽きる〜広島カープの今シーズン

広島はCSファーストステージで2連敗し、今季の戦いが終了。今季限りで退任する野村監督は「ここぞという場面でのあと1本、ここぞという試合で勝ち切ることに期待したい」と来年以降の課題を口にした。 レギュラーシーズンは残り2戦で1試合でも勝てば2…

富野由悠季『戦争と平和』を読む

『ガンダム Gのレコンギスタ』の放送が始まった。3話まで観た。異様に面白く感じる自分がいるのに気づいた。おれのアニメ鑑賞趣味は三十路を過ぎてからのことで、せいぜい2、3年というところだ。しかし、考えてみると、ゴールデンタイムにやっていたようなア…

腰越の山の上-「記憶に残る風景」 #地元発見伝

「記憶に残る風景」 #地元発見伝 鎌倉市, 神奈川県 地元の魅力を発見しよう!特別企画「地元発見伝」 小学校に通うのに山を一つ越える必要があった。鎌倉には坂が多い。坂の頂上からの眺めが好きだった。海と江の島が見えた。今では宅地が更新されてずいぶん…

『ワールズ・エンド 酔っぱらいが世界を救う! 』〜We're so young and so gone

ワールズ・エンド/酔っぱらいが世界を救う!:ブルーレイ・シリーズ・セット [Blu-ray]出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン発売日: 2014/10/08メディア: Blu-rayこの商品を含むブログ (10件) を見る 1晩に5人で12軒のハシゴ酒! その…

夏のアニメが終わっていく(終わった)・2

夏のアニメが終わっていく・1 - 関内関外日記(跡地) ほとんど秋のアニメが始まりつつあるなか、視聴を終えたものと、続いているものについてメモを残そう。アカメが斬る!アカメが斬る! vol.1 Blu-ray 【初回生産限定版】(イベント優先販売申込券封入)出版…

日々の買い物の苦痛であること(生きるに値しない)

おれはスーパーで買い物をするのが基本的に好きだった。特売に出会えれば素直に喜び、ちょっと変わった野菜を見れば手を出し、ときには「今晩は半額シールの弁当で済まそうか」……と思ったり。なんでもないようなことが、幸せだったといえる。野菜も肉も卵も…

十数年ぶりのアフタヌーン

アフタヌーン 2014年11月号 [2014年9月25日発売] [雑誌] (アフタヌーンコミックス)作者: 市川春子,幸村誠,北道正幸,藤島康介,平本アキラ,木尾士目,沙村広明,秀河憲伸,ヤマシタトモコ,星野之宣,赤星トモ,ひぐちアサ,榎本俊二,シオミヤイルカ,草水敏,恵三朗,芝…

今すぐ抗不安剤をよこせ-映画『凶悪』を観る

凶悪 [DVD]出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)発売日: 2014/04/02メディア: DVDこの商品を含むブログ (20件) を見る 「ピエール瀧とリリー・フランキーがなんか怪演してんだろ。『冷たい熱帯魚』みたいなのかな。ラーメンが獣臭い作品だったらいいな」とか思…

渡辺京二『逝きし世の面影』を読む

逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー)作者: 渡辺京二出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2005/09/05メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 24人 クリック: 335回この商品を含むブログ (182件) を見る逝きし世の面影 (平凡社ライブラリー 552)作者: 渡辺京二出…

結局舞妓って? 周防正行『舞妓はレディ』を観る

maiko-lady.jp 舞妓さんのお話しを聞く機会があった。といっても、中学の修学旅行でのことである。話の内容は覚えていない。だが、内心で「この人達は将来売春をするのだろうか? しかし、そうだとしたら修学旅行の行事に教師が組み込んだりはしないだろう。…

おれが迎えるのは生き恥の週末

おれは恥を晒して生きている。無能さゆえに恥を晒して生きている。そのおれが迎えるのは生き恥の週末。だれに見られるでもないのに週末を恥を晒す。おれはおれの恥を見る。おれはおれに悪罵する。おれは安酒を飲んでは半分生きて半分死んでいる。半分死んだ…

人間社会に向いていない人間というのもいるような気がする

人間社会に向いていない人間というのもいるような気がする。 たとえばおれがそうなんじゃないかという気がする。 人間社会という言葉は主語が大きすぎるような気もする。今まで人類が築いては壊してきたいろいろの社会体系のなかには、おれに適した社会があ…