知行国 単語

チギョウコク

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知行国とは、平安時代末期から室町時代初期にまで見られた制度である。

概要

時代、各国司によって治められていたが、次第に一部のには、院や有力貴族、寺社などが、自分の関係者を国司、つまり守や受領に任命するようになっていった。この結果知行権を与えられた権門は知行国・院分などと呼ばれ、一定の収入を自分のものにしたのである。

この代表例こそ、鎌倉幕府の関東御分であり、一条の土佐、西園寺伊予東大寺周防、といったように世襲されるも現れたのであった。ただし、両統迭立の結果、天皇が変わると持明院統、大覚寺統それぞれに近しい人物に交代させられる、というケースも多いため、世襲できているのは実はレアな事例である。

しかし室町時代に入ると、守護の権限が強化される中で衙が取り込まれていき、また受領はほとんど守護クラス武士に与えられる名上の官途となっていき、国司事実上の消滅と共に知行国も消えていったのであった。

知行国主・院分国主の一覧

※包括的な研究があまりされておらず、参考文献が古いため、現在は否定されているものもあるので注意
建武の新政の際のものは建武政権の記事を参照

知行国・院分 初見
陸奥
出羽
上野
下野
常陸
下総
上総
安房国
武蔵
相模
伊豆
駿河
遠江
三河
美濃国
甲斐
信濃
飛騨
越後
佐渡
越中
能登
加賀
越前国
若狭国
近江
伊勢
志摩国
紀伊
和泉
河内
大和
山城国 存在せず
摂津
丹波
丹後
因幡
伯耆
出雲
隠岐
石見
播磨
美作
備前
備中
備後
安芸
周防
長門
淡路
讃岐
伊予
土佐
豊前
豊後
筑前
筑後 存在せず
肥前
壱岐
対馬
肥後
日向
大隅
薩摩

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