(1)
いま、CP、CQ、AQ、AR、BR、BPはいずれも内接円Iに対する接線になります。
(下図を参考にしてください)
すると、円外の点から引いた接線の長さは等しくなることから、
CP=CQかつAQ=ARかつBR=BP
が成り立ちます。
ここで、CP=CQ=x、AQ=AR=y、BR=BP=zとすると、
CA=CQ+AQ=x+y=9
AB=AR+BR=y+z=10
BC=BP+CP=z+x=17
という3つの関係式が得られます。
これらからx,y,zを求めると、x=8、y=1、z=9となります。
従って、PC=8、QA=1、RB=9となります。
(2)
三角形の内心は、三角形の内角の二等分線の交点なので、C/2=∠ICPとなります。
いま、線分IPとPCは垂直に交わるので、直角三角形CIPについて考えると、
tan(C/2)=tan∠ICP=IP/PC…☆
となることが分かります。
既に(1)でPC=8と分かっているので、後はIPを求めればよいことになります。
ここで、IPは内接円の半径になっています。
すると、三角形ABCの面積をSとし、この内接円の半径をrとすると、
S=(1/2)×r×(AB+BC+CA)…★
という関係が得られます。
三角形ABCについて余弦定理を用いると、
cosC=(CA²+BC²-AB²)/(2×CA×BC)=(9²+17²-10²)/(2×9×17)=15/17
と求められます。
いま、sinC>0であることから、sin²C+cos²C=1であることを用いると、
sinC=√(1-cos²C)=√{1-(15/17)²}=√(64/17²)=8/17
とできるので、三角形ABCの面積は
S=(1/2)×CA×BC×sinC=(1/2)×9×17×(8/17)=36
となります。
★の式にS,AB,BC,CAを代入すると、
36=(1/2)×r×(10+17+9)
36=18r
となるので、r=2と分かります。
従って、IP=r=2となることから、☆より
tan(C/2)=2/8=1/4
と求められます。