NHKは午後9時前の全国ニュースで「民主党の仙谷元政策調査会長が9月の代表選の出馬に意欲をにじませた」と報じました。
NHKの報道によると、仙谷さんは、
「(代表選までの)数週間、時代が仙谷由人を求めるかどうか、じっくりと判断をし」、「(立候補のあかつきには)さらなるご迷惑をおかけすることを(後援会に)お願いに(徳島に)来ることも十分ありうる」と述べました。
仙谷さん、いい顔してますね。
仙谷由人(せんごく・よしと)さんは1946年1月15日生まれの62歳。衆院徳島1区、当選5回。東大法学部に進学、弁護士になりました。
1990年の第39回総選挙で初当選。1996年の第41回総選挙以降は小選挙区の徳島1区では4連勝。「自民党王国」と言われる四国で、民主党でただ1人勝ったこともありました。
NHKが報じた映像はそれを支える「“鉄”の後援会」の皆さんの前でのスピーチだったようです。
振り出しは日本社会党ですが、新人として「ニューウェーブの会」を筒井ネクスト農相らとつくり、政権交代の礎をつくりました。民主党では政調会長、ネクスト厚労相を務めました。胃癌を克服した苦労人です。「凌雲会」(通称・前原グループ)所属。
第169通常国会では、衆院議院運営委員会の理事として、同国会の「民主党完勝」を実現した功労者の1人。国会同意人事に関する党内プロジェクト・チーム(通称・仙谷委員会)の責任者として注目されました。
◇
日経新聞の日曜の名物コラム「風見鶏」29日付は「無投票なら無難だが・・・」と題して、西田睦美編集委員が執筆。
「今回の代表選の最大の特徴は、民主党史上初めて、首相候補に誰がふさわしいかを選ぶ場になるということだろう」と意義づけました。そのうえで、
「代表選は次代のスターを育てる舞台でもあり、メッセージの発進力や政策提言力を競い合ってもらいたいものだ」とし、「小沢氏と堂々と渡り合う挑戦者が現れることを期待したい」と結びました。
とはいえ、9月に選ばれる民主党代表が第45回総選挙後の首相となるのでしょか?
画像はけさ発表のFNN産経のトレンド調査ですが、
「次期総選挙で民主党に投票する」と答えた人は、わずか30・4%に止まっています。このように言うと、中には、
「未定と答えた42・4%が棄権に回ると想定すれば、投票率57・6%(前々回並み)で、民主党の得票率は52・6%になる。そうすると、前回の自公の得票率を上回っているじゃないか!」と反論する人がいるでしょうが、そのような分析は全くのナンセンスです。
なぜなら新人が多い民主党の候補者は知名度が圧倒的に不足していますので、小選挙区では最後の踏ん張りがきかずに僅差で及ばない人が続出するでしょう。
社民党、国民新党との選挙協力が不調になる場合もあるでしょうし、日本共産党との票の食い合いもあるかもしれません。
そもそも福田自民党内閣がサミットに成功し、内閣を改造したり、総裁を変えたりすれば、まだまだ「第45回総選挙は自公が過半数を維持する」というシナリオが現実的でしょう。
さて「ニューウェーブ」の仙谷さんも62歳なんですね。これだけの素晴らしい後援会があって小選挙区4連勝なら、民主党代表・ネクスト総理選挙に打って出ようとする心意気は当然です。
「代表選立候補 7月中にも判断」NHK
http://www3.nhk.or.jp/news/k10015565981000.html
(リンク先に動画があります。リンクは数日で切れると思います)
民主党の仙谷元政策調査会長は徳島市で開かれた会合であいさつし、ことし9月に予定されている党の代表選挙をめぐって、党内から、複数の候補者による選挙を行うべきだという意見が出ていることに関連して、みずからが立候補するかどうかは世論の動向などを見極め、7月中にも判断したいという考えを示しました。
民主党の代表選挙をめぐっては、小沢代表が、党内の大勢が続投を支持するのであれば3選を目指して立候補する考えを示す一方、党内で活発な政策論争を行うためにも複数の候補者による選挙を行うべきだという意見も出ています。こうした中で、小沢氏の党運営に批判的な仙谷元政策調査会長は徳島市で開かれた会合であいさつし「皆さん方から大変なお励ましと、尻をたたかれてるような気持ちだ。そのことも重い事実として受け止めながら、あと数週間、時代が仙谷由人を求めるかどうか、じっくりと判断をしたい」と述べ、代表選挙に立候補するかどうかは、世論の動向や党内の情勢などを見極めて、7月中にも判断したいという考えを示しました。(了)
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タグ 仙谷由人 せんごくよしと 「仙石由人」 民主党代表選 徳島 胃癌 胃ガン 胃がん 克服 告白
日経新聞 風見鶏 西田睦美 日経の西田睦美 西田睦美編集委員 日経政治部 西田記者 西田睦美さん
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