2024-12-07

上司「そうやって何もかも私のためだって嘘をつくのはやめてよ!」

上司「そんなに残業したのも、年休とって大学行ったのも、学会で受賞したのも、研究所から勧誘を受けたのも、全部が私のためだっていうの?!

私はそんなこと一度だってお願いしてない!」

増田「っ!」

上司「ねえ、覚えてる?私が増田君にお願いしたこと?」

増田「お、俺は…!」

上司「私は増田君に、部下と一緒に担当業務やってってお願いしたの。

これ以上残業したら大変なことになるから

残業しないでってお願いしたの」

増田「言うことを聞かなかったのは、悪かったと思ってる。

でも違う!違うんだよ!俺は…俺のためになんかじゃなくて…

課長は…俺を…評価くれない…のか?」

上司評価したいよ。私は増田君を評価したい。

評価したいのに…

評価させてくれなかったのは…増田君の方じゃない?!

話は早めに私に通してって言ったのに…!

それを全部簡単に破り捨てて

国際シンポジウムにまで申し込んじゃったのは増田じゃない?!

私との約束守ってくれないのに、それでも自分のことは評価して欲しいって

そんなのこと言われたって出来ない!出来ないよ!!」

増田「くっ!」

上司「ねぇ、増田

どうして増田はそんなに仕事しようとするの?」

増田「我が社が俺を助けてくれたからだ…」

上司「我が社が…増田を?」

増田「そうだよ

我が社が俺にしてくれたことが、

どれだけ俺の救いになってくれたかからない。」

上司「わからないよ…増田…」

増田「わからないのも仕方ない…!でも本当だ!俺は我が社に救われた!

から俺がしていることは救われた世界への恩返しで―!」

上司「わからないって言ってるの!!!

増田「わからいかもしれないけど、それでも聞いてくれ!

本当の話なんだよ!

俺は我が社に、この世界に来て初めて我が社に―」

増田「くっ」

上司「また、何も言ってくれないよね…」

増田「どうして分かってくれないんだよ…

俺は…上司なら…課長ならわかってくれるって…思って…」

上司「言ってくれなきゃ、わからないよ、増田…」

増田「…俺の…」

増田「これまで全部…俺のおかげで、どうにかなってきただろう?!

クソみたいな機器導入してクソみたいな結果しか得られなかったクソデータから有意義情報を取り出した!

体張った!全部、本社担当がやらなかったから!

現場でのことだってそうだ!俺がいたからどうにかなった!言われたことすらやらない奴言ってないことする奴やることなすこと全部間違える奴みんなまとめながら仕事振ってケツ持って育てながら始末書解決策もルーチンも全部こなした!

俺がいなけりゃもっとひどいことになってた!

全部全部全部!みんな俺が!俺がいたおかげだ!

お前は俺に貸し切れないだけの借りがあるはずだ!!!」【息切れる】

上司「そう…よね…

増田はすごい、いっぱい、たくさんの業績があるから…」

増田あぁ!そうだよ!だから俺は!」

上司「だからそれを計画性に難ありとして全部返して…

終わりにしましょう…」

査定-1「…!」

上司「もういいよ、増田

私ね…期待…してたの

ひょっとしたら、増田業務を…

増田だけは業務をきちんとこなしてくれるんじゃないかなって…

他の…普通の優秀な人と同じように、淡々と目の前の業務をこなしてくれるんじゃないかって…」

増田「そんなのムリだ…

そんなことしてりゃ、本当に必要データもとれなければ我が社の目標も達成できない、いちいち許可取ろうとしたから一ヶ月も放置されて結局自費で数十万出して諸々やってんだいちいち課長が俺が聞いてないからって本社から仕事依頼すら弾かないでくれよそうだよそりゃ本社所掌業務だよでも本社の奴らにこなす能力がないんだよ責任もおいたがらねぇんだよだから仕方ないんだよこの辺境ペーペー責任なすりつけながらでもそれでもおれはこれが未来に残る遺産として最善だと思ってるんだこれでも我が社は最高だよ科学に向き合うだけ成果が出る最高の職場だよ前職なんて溶液と溶媒の取り違えを指摘しただけでここは研究室じゃないんだと机叩かれたんだほんと我が社には感謝しとるよだから俺はちゃん本来業務を与えられた職責以上の水準でこなした上でこの仕事業界権威がやってくるあのシンポに自費で行って見せつけてコネ作って発信していくのがためになるって思うんだ縦割ってたら永遠に進まず埋もれて没落してくんだそれは世界のためにならないんだ俺は俺に命じられた使命を守ってるんだそれが我が社のしいては国民のしいては上司あんたのためにもなんだってからこの使命は上司の命よりも重いって倫理教育でも何度もされてんだよ知ってんだろだから目の前のあんたはただサビ残する俺を見逃せばいいんだよ俺らには労基適応されないの知ってんだろだからいから黙って全部俺に投資し…」

上司スバルはそこで早口いわない…」【臨戦態勢】

増田「あっ……」

  • 増田「いいから黙って俺をよしよししろ!」 彼女「ちょっと何言ってるかわかんない……けど、おいで、よしよし」 増田「うぅ……」 そんな彼女からも仕事優先しすぎてふられちゃ...

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