- Date: Wed 10 11 2021
- Category: Songs2
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Sugar Loaf Express(1977) by Lee Ritenour(2) Coverしてみた
Sugar Loaf Expressの Coverがようやく完成しました。
聞きながらお読み下さい。
1)曲の構成
イントロアルペジオから、前Theme ⇒ Gt.Solo ⇒ Fl.Solo ⇒ Vamp ⇒ 後Theme。
Vampは当然、渡辺香津美Ver.がヒントです。
この曲、メロディーが流れるように聞きごごちがいいので、シンプルに感じられます。
しかし、、、、まずThemeの譜面を上げておきます。ほぼ大昔にコピーしたものです。
本ブログでは、Ab/Bb は分数コードを表しています。
Themeの構成は、最初の12小節(Aメロ)、中途の8小節(Bメロ)、最後の6小節(Cメロ)。
この後に8小節のアルペジオが入るのですが、ここは、D.C.と考えるのが正しいでしょう。私はThemeのDメロ的イメージでとらえていますが。
Themeメロディはコピーして弾けばいいだけなので問題ないのですが、ソロをとるためにはコード分析しないといけない。当初、ソロを弾かない予定だったので少し慌てました。
Aメロパートは、キーとスケールがどんどん変わって行くので、弾く前にどう解釈するのか考える必要があります。色々な捉え方があるでしょう。昔々、よく親友のキーボードと議論したっけ。冒頭のフレーズ、どこかで聞いたなと思った方、その通りです。
Ab/Bbの3小節はFm7/Bbと考えてもいいと思います。Fm7/Bbだとほぼ無意識にFドリアンを弾いてしまうので、私はAb/Bbと捉えるのが好きです。(その他、何か所か複数の解釈が出来るところがあります。コードが間違っているとか合っているとかではなく、私は〇〇と考えたよ、と提案してみるといいと思います。)
Bメロパートの、4→3→2→1(Key=A)は、普通の進行なので悩むことはないでしょう。Aメロの進行が山あり谷ありなので、ここはほっとする柔らかいフレーズを持って来るのが好みです。今回のアプローチは、Pat Methenyや渡辺香津美が Liveで時々やりますね。
CメロパートはC#m一発で弾くことも出来るので、ギタリストなら手癖フレーズをいくつも持っているでしょう。私は余りやりませんが、ブルース系が好きなギタリストなら、ブルーノートとチョーキングで弾くことも可能ですね。
こういう山あり谷ありのコード進行をどう弾くかは、その人の音楽ルーツが出てくるので面白い。ロックギタリストが普通に弾こうと思っても、なかなかそうは行かない進行です。それを Lee Ritenourが涼しい顔でサラリと弾いていたので、ギター小僧たちは皆、ひっくり返った訳です。
2021.8 Okhotsk Sea from Shiretoko Peninsula
2)ギターサウンド
青春の思い出とも言える曲なので、今回はギターサウンドの再現にこだわりました。
と言っていきなりですが、ギターはテレキャスで弾く。私のテレキャスは、外見はテレキャス用の細いフロントPUだけど中身はハムバッカー(セイモアダンカン製)に自分で交換しているので、テレキャスなのにこの音どうなっているの?とセッションで時々言われます。こんなことで自己満足するなんて、ギタリストって馬鹿ですね。
テーマとソロにはMXR Dyna Compを使う。カッティングは MXR Phase90。もちろん実機でなくNUX MG300。このエフェクターの再現能力は凄く、どちらも使っていましたが、記憶の音そのものです。
この曲のハイライト、アルペジオのコーラスは、NUX MG300のTC electronic Stereo Chorus+を使用。爽やかでいいね。
リバーブ等はDAW上でかけていますが、この3つのエフェクターで(今風のサウンドとは少し違う)当時の音が再現できたと思います。
3)フルートのサウンドメイク
フルートは、ソロ1コーラスとVampのオブリガートをお願いしました。色々考えましたとの連絡があったものの、最終的に送られてきた音源は、いつも通りさすがの出来でした。フルートって、もっとホンワカしたイメージだったのですが、フュージョン系にフィットする音色ですね。認識を新たにしました。
どうアプローチされるのか楽しみだったのですが、大胆なポリリズムでの演奏でした。
ソロは滑らかに、Vampは鋭いサウンドになるよう、サチュレーターやテンポディレイで色付けを変えてみました。
2021.8 Oshinkoshin Falls , Shiretoko
4)キーボード
エレピについては、Patrice Rushenのピアノが耳にこびりついているし、そんな流暢に弾けるわけもないのでBIABにお任せし、その代わりという訳ではないですが、クラビネットを弾いてみました。クラビで一番有名なのは、スティービーワンダーの Superstitionですね。打楽器のようなものでピアノとはまったく違う弾き方になる。
もともとキーボードの素養が無いので、BIABが弾いたのをコピーしたりで、Bメロパートの4-3-2-1のたった8小節なのに、結構手間がかかりました。ところが、このBメロパート、メロディが動くところなので、苦労したクラビのフレーズが浮かび上がってこない(泣)。ま、こんなこともあるさ。
5)ドラム、パーカッション
サンバなのでリズムはにぎやかでちょい泥臭くなって欲しい。ドラム1セットだとその雰囲気が出ないので、異なるドラムセットを2つ用意して、それぞれにサンバと16Beatをたたかせて合成する。自分のサンバの作り方は大体こうやっています。
もちろんバスドラがそれぞれ鳴っていたのでは、何が何だか分からなくなるので、バスドラ、スネアは2セットの間で分担をあらかじめ決めておく。そこに所々、パーカッションを加えて色付けをしました。
ともかくサンバは、リズム隊のドラムとベースで曲の7割がた出来たよ的にならないと、上に何を乗せても良くなりませんから。
2021.8 The Path to the Shiretoko Mountain
Sugar Loaf Express(1977) by Lee Ritenour(1) オンラインセッションの舞台裏
であげた仮音源と比較すると、ベースはほぼ同じフレーズですが、ベース音色を差し替えています。
他は多分、全部変わっていると思います。バッキングもあれこれ考えて作っていると手間もかかるしアイデアも出てくるので、仮音源で最後まで残る楽器は少ないですね。仮音源の構成は今回の記事通りなので、上の譜面と仮音源でソロをとって遊んでみて下さい。
そんなこんなで、今回もMisaさんとのコラボが完成しました。
いつかもう一度やってみたいと思っていた曲を、演奏することが出来て楽しかったです。
練習していたら、当時のことを思い出してしょうがなかったよ‥‥‥
聞きながらお読み下さい。
1)曲の構成
イントロアルペジオから、前Theme ⇒ Gt.Solo ⇒ Fl.Solo ⇒ Vamp ⇒ 後Theme。
Vampは当然、渡辺香津美Ver.がヒントです。
この曲、メロディーが流れるように聞きごごちがいいので、シンプルに感じられます。
しかし、、、、まずThemeの譜面を上げておきます。ほぼ大昔にコピーしたものです。
本ブログでは、Ab/Bb は分数コードを表しています。
Themeの構成は、最初の12小節(Aメロ)、中途の8小節(Bメロ)、最後の6小節(Cメロ)。
この後に8小節のアルペジオが入るのですが、ここは、D.C.と考えるのが正しいでしょう。私はThemeのDメロ的イメージでとらえていますが。
Themeメロディはコピーして弾けばいいだけなので問題ないのですが、ソロをとるためにはコード分析しないといけない。当初、ソロを弾かない予定だったので少し慌てました。
Aメロパートは、キーとスケールがどんどん変わって行くので、弾く前にどう解釈するのか考える必要があります。色々な捉え方があるでしょう。昔々、よく親友のキーボードと議論したっけ。冒頭のフレーズ、どこかで聞いたなと思った方、その通りです。
Ab/Bbの3小節はFm7/Bbと考えてもいいと思います。Fm7/Bbだとほぼ無意識にFドリアンを弾いてしまうので、私はAb/Bbと捉えるのが好きです。(その他、何か所か複数の解釈が出来るところがあります。コードが間違っているとか合っているとかではなく、私は〇〇と考えたよ、と提案してみるといいと思います。)
Bメロパートの、4→3→2→1(Key=A)は、普通の進行なので悩むことはないでしょう。Aメロの進行が山あり谷ありなので、ここはほっとする柔らかいフレーズを持って来るのが好みです。今回のアプローチは、Pat Methenyや渡辺香津美が Liveで時々やりますね。
CメロパートはC#m一発で弾くことも出来るので、ギタリストなら手癖フレーズをいくつも持っているでしょう。私は余りやりませんが、ブルース系が好きなギタリストなら、ブルーノートとチョーキングで弾くことも可能ですね。
こういう山あり谷ありのコード進行をどう弾くかは、その人の音楽ルーツが出てくるので面白い。ロックギタリストが普通に弾こうと思っても、なかなかそうは行かない進行です。それを Lee Ritenourが涼しい顔でサラリと弾いていたので、ギター小僧たちは皆、ひっくり返った訳です。
2021.8 Okhotsk Sea from Shiretoko Peninsula
2)ギターサウンド
青春の思い出とも言える曲なので、今回はギターサウンドの再現にこだわりました。
と言っていきなりですが、ギターはテレキャスで弾く。私のテレキャスは、外見はテレキャス用の細いフロントPUだけど中身はハムバッカー(セイモアダンカン製)に自分で交換しているので、テレキャスなのにこの音どうなっているの?とセッションで時々言われます。こんなことで自己満足するなんて、ギタリストって馬鹿ですね。
テーマとソロにはMXR Dyna Compを使う。カッティングは MXR Phase90。もちろん実機でなくNUX MG300。このエフェクターの再現能力は凄く、どちらも使っていましたが、記憶の音そのものです。
この曲のハイライト、アルペジオのコーラスは、NUX MG300のTC electronic Stereo Chorus+を使用。爽やかでいいね。
リバーブ等はDAW上でかけていますが、この3つのエフェクターで(今風のサウンドとは少し違う)当時の音が再現できたと思います。
3)フルートのサウンドメイク
フルートは、ソロ1コーラスとVampのオブリガートをお願いしました。色々考えましたとの連絡があったものの、最終的に送られてきた音源は、いつも通りさすがの出来でした。フルートって、もっとホンワカしたイメージだったのですが、フュージョン系にフィットする音色ですね。認識を新たにしました。
どうアプローチされるのか楽しみだったのですが、大胆なポリリズムでの演奏でした。
ソロは滑らかに、Vampは鋭いサウンドになるよう、サチュレーターやテンポディレイで色付けを変えてみました。
2021.8 Oshinkoshin Falls , Shiretoko
4)キーボード
エレピについては、Patrice Rushenのピアノが耳にこびりついているし、そんな流暢に弾けるわけもないのでBIABにお任せし、その代わりという訳ではないですが、クラビネットを弾いてみました。クラビで一番有名なのは、スティービーワンダーの Superstitionですね。打楽器のようなものでピアノとはまったく違う弾き方になる。
もともとキーボードの素養が無いので、BIABが弾いたのをコピーしたりで、Bメロパートの4-3-2-1のたった8小節なのに、結構手間がかかりました。ところが、このBメロパート、メロディが動くところなので、苦労したクラビのフレーズが浮かび上がってこない(泣)。ま、こんなこともあるさ。
5)ドラム、パーカッション
サンバなのでリズムはにぎやかでちょい泥臭くなって欲しい。ドラム1セットだとその雰囲気が出ないので、異なるドラムセットを2つ用意して、それぞれにサンバと16Beatをたたかせて合成する。自分のサンバの作り方は大体こうやっています。
もちろんバスドラがそれぞれ鳴っていたのでは、何が何だか分からなくなるので、バスドラ、スネアは2セットの間で分担をあらかじめ決めておく。そこに所々、パーカッションを加えて色付けをしました。
ともかくサンバは、リズム隊のドラムとベースで曲の7割がた出来たよ的にならないと、上に何を乗せても良くなりませんから。
2021.8 The Path to the Shiretoko Mountain
Sugar Loaf Express(1977) by Lee Ritenour(1) オンラインセッションの舞台裏
であげた仮音源と比較すると、ベースはほぼ同じフレーズですが、ベース音色を差し替えています。
他は多分、全部変わっていると思います。バッキングもあれこれ考えて作っていると手間もかかるしアイデアも出てくるので、仮音源で最後まで残る楽器は少ないですね。仮音源の構成は今回の記事通りなので、上の譜面と仮音源でソロをとって遊んでみて下さい。
そんなこんなで、今回もMisaさんとのコラボが完成しました。
いつかもう一度やってみたいと思っていた曲を、演奏することが出来て楽しかったです。
練習していたら、当時のことを思い出してしょうがなかったよ‥‥‥