除雪機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 13:26 UTC 版)
「JR西日本キヤ143形気動車」の記事における「除雪機能」の解説
従来の除雪車両では、単線区間用と複線区間用でそれぞれ専用のラッセル車両を用意していたが、キヤ143形ではラッセル翼を可変翼とし、乗務員室のラッセル操作卓からのスイッチ操作で翼の形態を変更して、単線区間と複線区間の両方に対応できるようになっている。単線区間では雪を両側に掻き出し、複線区間では進行方向左側に雪を掻き出す。単線形態時には進行方向前方の複線用ラッセル翼を前方に折りたたみ、前方ラッセル装置後部に搭載された小型の両側翼を展開する事で両側に排雪可の状態を作り出す事で車体側面の雪を両側に跳ね飛ばし、後ろ側のラッセル翼を大きく外側に展開する事で前方のラッセル翼とフランジャーで除雪した雪を線路両側に排出する。またフランジャーと補助フランジャーを装備しており、レール間の除雪も行える。除雪作業中の脱線時には、雪の影響で脱線場所に復旧機材を持ち込むことが困難となることを想定して、アウトリガーを搭載している。除雪作業時の翼の操作の支援のために確認用のカメラを備え、車両周辺での作業時に使用できるLED作業灯を備えている。ラッセル翼は取り外しが可能であるが、車体にボルト止めされており、ワンタッチで脱着ができる構造ではない。 除雪能力は最大で1時間当たり10万立方メートル(比重0.20時)で、最大除雪幅は4,500ミリメートルである。また3,500ミリメートルに半開した状態で固定する機能がある。地点検知により自動でラッセル翼を開閉する機構は準備工事となっている。
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