観測装置
観測装置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/07 08:59 UTC 版)
当初からサリュート6号に取り付けられていた主要な観測機器はBST-1Mマルチスペクトル望遠鏡で、これは赤外線、紫外線、サブミリ波の領域での天体観測が可能で、直径1.5メートルの反射鏡を利用したこの望遠鏡は約-269℃の極低温環境で使われた。望遠鏡はサリュート6号が地球の影に入る間だけ運用され、昼間の領域ではカバーを閉じていた。 もう一つの主要な観測機器は地上観測用のMKF-6Mマルチスペクトルカメラであり、地球資源の観測を行った。カメラは最初に飛行試験したソユーズ22号のものから改良されており、165×220kmの範囲を撮影することができ、解像度は20mまであげることができた。1200フレームのカセットで同時に6バンドの波長域で画像を撮影することができる。このカセットは、放射線の影響によって曇るため定期的な交換を必要とした。また、焦点距離140mmのKATE-140立体地形図カメラは、これは450×450kmの範囲を撮影可能で、可視光と赤外線の領域で50mの解像度を持っていた。これは遠隔操作、クルーによる操作のどちらも可能であった。このようにステーションの写真撮影機能は広範であり、ソビエト農務省はカメラの能力を試験するために、いくつかの特別に選ばれた作物をウクライナやバイカル湖近郊の試験場に植えていた。 サリュート6号は科学機能をさらに拡張するため、観測のための20のポートホール、機材を宇宙に露出させたりごみの排出にも使える2基の科学エアロック、生物学的実験を行うためのさまざまな装置を装備した。サリュート6号の飛行中に、プログレス補給船によってパラボラアンテナと5つの放射計からなるKRT-10電波望遠鏡が届けられた。このアンテナは後部のドッキングポートに装着した状態で展開された。このアンテナの制御機器はステーション内に設置され、アンテナは天文学と、気象科学観測に使われた。
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