肯定論と否定論
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ビッグクラブの存在については、「積極的にビッグクラブを育成するべきである」という肯定論と「ビッグクラブは不要」とする否定論があり、識者の間でも度々論争の種となっている。 元サッカー日本代表の福田正博は「資金力でJクラブと、他のアジアのクラブとで大きな差がある」として、中国スーパーリーグやタイ・リーグなどのアジア大陸・東南アジア・中東のクラブで、豊富な資金や財源を活かして主力級選手を世界各地から獲得していることを上げており、「Jリーグがアジアで存在感を示せず、下に見られてしまうのは決していいことではない。AFCチャンピオンズリーグでJのクラブが勝てないのではなく、見方を変えればJリーグに強いクラブがないことの証左である」と警告している。 そのうえで「Jクラブが常にACLで優勝争いをし、FIFAクラブワールドカップ出場を目指すというのであれば、もっと資金力や競争力をつけないといけない。ACLで中国スーパーリーグ、Kリーグ、中東各国のリーグのクラブと互角以上に渡り合い、かつクラブW杯でヨーロッパや南米のクラブと肉薄するためには、Jリーグで中心になるビッグクラブの存在が必要である」としている。 一方で「ビッグクラブが存在する環境では、国内リーグの優勝争いが事実上ビッグクラブに限定されてしまい、それ以外のクラブのサポーターが不満を抱えるほか、リーグ全体としても面白さを殺ぐ」として、極力ビッグクラブが存在しないようにすることが望ましいとする「ビッグクラブ不要論」も存在する。 このような不要論が出る理由としては、特定のビッグクラブの突出を比較的許容する欧州型のスポーツに対し、米国ではクラブ間の戦力が極力均衡するような、ドラフト会議やサラリーキャップなどのシステムが運用されるプロリーグが多く、日本においては「欧州型と米国型」両方のスポーツ文化が混在していることが背景にあるとの指摘がある。 また、Jリーグ百年構想の掲げる「地域密着」という理念を重視する立場からは「ビッグクラブの存在を否定はしないが、特定のスポンサー・企業色の強いビッグクラブ(例:Jリーグ発足当初のヴェルディ川崎)は不要である」として、ビッグクラブの成立に条件をつける意見もある。
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肯定論と否定論
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