担子菌
担子菌門
担子菌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 08:34 UTC 版)
木材腐朽菌として生活している担子菌類にも、多数の線虫捕食菌が見出されている。木材組織の構成成分としては、炭水化物は豊富に存在するが、タンパク質やアミノ酸に代表される窒素化合物の含有率は著しく低い。線虫捕食を行う木材腐朽菌は、炭素を木材組織の一成分としての炭水化物から得る一方、とかく不足しがちな窒素を線虫から得ていると考えられている。食用きのことしてよく知られているヒラタケは、このような菌群に属する代表的な種のひとつで、捕獲器を使わない(麻痺毒による)方式と粘着式の捕獲器を形成する方式とを併用して、腐朽木材上に生息する線虫を捕食している。他に、ヒメムキタケ属(Hohenbuehelia)などにも、線虫を捕食する種が知られているが、塩基配列の分子系統学的解析によればヒラタケ属とヒメムキタケ属とは単系統の一群をなすとされ、さらに無性世代も共通の形質を有する。ヒメムキタケ属は、従来はキシメジ科に置かれていたが、これらの共通点に基づいて、現在ではヒラタケ科の一員として取り扱われている。 地上で生活する腐生性の担子菌類にも、線虫を捕食する種がいくつか存在する。サケツバタケ(Stropharia rugosoannulata)やササクレヒトヨタケ(Coprinus comatus)は、腐植質に富んだ地上にしばしば子実体を形成するが、とげ状の突起を備えた特殊な類球状の細胞を形成し、接近した線虫にとげ状突起が触れるとその外皮(クチクラ)を貫通し、虫体を麻痺させた後に内容物を分解・吸収する。
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「担子菌」の例文・使い方・用例・文例
- 担子菌綱の菌類に関する、または、担子菌綱の菌類に特徴的な
- 特殊な細胞の上に胞子を生じさせる担子菌類の子実体
- 基本体を囲む子殻を持っている菌類の目(しばしば同担子菌綱に分けられる)
- 菌成分が担子菌である地衣
- 細別担子菌類で同一の広がりを持つ高等菌類の大きな種類
- 通常は腹菌綱や帽菌綱に分類される菌例えばキノコやホコリタケなどを含む多様な担子菌類の分類法に使用されることがあるカテゴリー
- サビ菌や黒穂病菌を含む多様な担子菌類の分類法に使用されることがあるカテゴリー
- 担子菌亜門の様々な菌の総称
- 地下菌糸体から生じている茎の端のかさからなる細別担子菌類の様々な肥満した菌類の総称
- 下位区分担子菌類に属する典型的な菌褶キノコ
- ひだを持つ担子菌
- 肥満して、しばしば球形の子実体を持っている担子菌類の菌類の小さな網
- 担子器が縦に分割している、シロキクラゲ目の担子菌類の科
- 隔壁を欠く分岐担子器を有するシロキクラゲ目に属している担子菌の菌類の科
- 担子菌類の亜門に属する菌類の科
- モンバキン科の標準属:通常、よく発達した担子菌を持った滑らかなサルノコシカケ
- 鬼燻という,担子菌類ホコリタケ科のキノコ
- 担子菌類という,菌の分類
- 担子菌類に属する菌
- 毒紅茸という,担子菌類ベニタケ科の毒茸
担子菌と同じ種類の言葉
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