孔雀石とは? わかりやすく解説

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くじゃく‐いし【×雀石】

読み方:くじゃくいし

くじゃくせき(孔雀石)


くじゃく‐せき【×雀石】

読み方:くじゃくせき

水酸化銅炭酸銅からなる鉱物緑色光沢がある。針状または塊状産出単斜晶系鉱石、また飾り石顔料花火原料など利用マラカイト

孔雀石の画像

孔雀石(Malachite)

孔雀石 孔雀石
Tsumeb Mine,Tsumeb,Namibia
Cu2(OH)2(CO3) 標本の幅約3cm(左)、5cm(右)

左側標本塊状の孔雀石で特徴的な縞模様をしています。
右側標本は孔雀石の針状結晶です。

孔雀石(Malachite)

孔雀石 孔雀石
Mockleiten,Brixlegg,Tirol,Austria
Cu2+2(CO3)(OH)2 画像の幅約6mm、1cm

毛状に成長した孔雀石です。
コイル状に巻いたものもあり、成長過程興味深い標本です。

孔雀石(Malachite)

孔雀石
Seabra,Bahia,Brazil
Cu2(OH)2(CO3) 標本の幅約3cm

芸術的な美しさを持つ孔雀石と藍銅鉱標本です。
緑の部分が孔雀石で、青い部分藍銅鉱です。

孔雀石(Malachite)

孔雀石
Kolwezi,Shaba,Zaire
Cu22+(CO3)(OH)2 画像の幅約3.3cm

母岩の上光輝の強い球状の孔雀石が付いてます。
結晶の形は見えませんが、外観美し標本です。

孔雀石(Malachite)

孔雀石 孔雀石
山口県美祢市於福大和鉱山
Cu2+2(CO3)(OH)2 画像の幅約9mm、4.3cm

花弁のような形をした緑色鉱物が孔雀石です。
スカルン鉱石の塊に美しい孔雀石が付いてます。

藍銅鉱/孔雀石(Azurite/Malachite)

藍銅鉱
Kerouchene,Morocco
Cu32+(CO3)2(OH)2/Cu22+(CO3)(OH)2 画像の幅約2.2cm

紺青色をした藍銅鉱の表面緑色の孔雀石に変化した標本です。
この変化が更に進むと、藍銅鉱の結晶形を保ったまま全て孔雀石
になってしまう「仮晶となります

孔雀石

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/29 15:52 UTC 版)

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孔雀石
分類 炭酸塩鉱物
化学式 Cu2(CO3)(OH)2
結晶系 単斜晶系
へき開 一方向に完全
モース硬度 3.5 - 4
光沢 金剛光沢
緑色
条痕 淡緑色
比重 4.1
プロジェクト:鉱物Portal:地球科学
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孔雀石(くじゃくいし、: malachiteマラカイト[1])は、緑色の単斜晶系鉱物で、もっとも一般的な二次鉱物である。

性質

化学組成は、炭酸水酸化銅 Cu2CO3(OH)2 であり、銅製品にできるサビの緑青の主成分と同じである。皮膜状、粉状、微結晶の集合体(塊状や層状など)などの形態で産出する。

ブロシャン銅鉱(Cu4(SO4)(OH)6)や擬孔雀石(Cu5(PO4)2(OH)4・H2O)に外観がよく似ているが、希塩酸などのに溶けるときに発泡するかどうかで区別できる。

産出

孔雀石はを含むもっとも一般的な二次鉱物であり、一次鉱床の銅鉱石が大気中の二酸化炭素地下水の作用によって風化し、銅化合物が濃集して形成された二次鉱床として一次鉱床の周辺などに分布する。黄銅鉱から生成した孔雀石には、まだ中心部に黄銅鉱を残したまま発見されたものもある。

現在ではロシアウラル山地、次いで南アフリカが主な産地となっている。ウラルでは建築建材に利用できるほど大きな孔雀石を産出する。日本国内では小規模なものながらも各地の鉱山に産出し、著名な産地としては秋田県中央部の銅山である荒川鉱山協和町)があった。

名前の由来と利用

孔雀石の名は孔雀の羽の模様に似ていることから付けられた

孔雀石の名は微結晶の集合体の縞模様が孔雀の羽の模様に似ていることに由来する。英語起源のマラカイトなど欧語表記はギリシア語アオイ科の植物の名称)に由来する。

孔雀石は紀元前2000年ごろのエジプトですでに宝石として利用されていた。当時のエジプト人はラピスラズリ(青)や紅玉髄(赤)などと組合せ、特定のシンボルを表す装身具に用いた。現在でも、美しい塊は研磨して貴石として扱われ、アクセサリーなどの宝飾にも用いられるが、モース硬度3.5-4と柔らかい鉱物であることから、硬度7以上を定義とする宝石には合致しない。

銅鉱石として利用されたこともあるが、現在では高品位の銅鉱石と競争できないため、ほとんど使われていない。ただ、銅を取り出す実験材料として用いられることがある[2]

孔雀石の粉末は、顔料岩絵具)として古来から使用されている[3]。この顔料は「岩緑青」、「マウンテングリーン」、古名では「青丹(あおに)」と呼ばれる。クレオパトラアイシャドーに使っていたことはよく知られている。

銅の炎色反応を利用した花火の発色剤としても重用される。

のように硯ですることによって、雅楽の楽器であるの青石としても用いられる。

石言葉は危険な愛情。

脚注

  1. ^ クジャク石(孔雀石)(くじゃくいし)とは - コトバンク”. 2018年11月4日閲覧。
  2. ^ 阪井孝典, 坂眞一郎「孔雀石から銅をとり出す(小・中・高のページ)」『化学と教育』第38巻第2号、公益社団法人日本化学会、1990年、 228頁、 doi:10.20665/kakyoshi.38.2_228
  3. ^ 林政彦,安藤康行「最近遭遇した“岩絵具”について」『宝石学会(日本)講演会要旨』、宝石学会、2008年。

参考文献

関連項目

外部リンク


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