太陽系座標時
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太陽系座標時[1](たいようけいざひょうじ、TCB: フランス語: Temps-coordonnée barycentrique)は、太陽系内の惑星、小惑星、彗星、惑星間宇宙船の軌道に関する全ての計算において時間の独立変数として使用することを目的とした座標時の時刻系である。これは、太陽系の共通重心と共動する座標系に対して静止している時計が刻む固有時と等価である。この時計は、太陽系の共通重心と全く同じ動きをするが、太陽系の重力井戸の外にある時計である。従って、太陽やその他の太陽系内の物質の重力による時間の遅れの影響を受けない。
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- ^ “暦Wiki/座標時”. 国立天文台暦計算室. 2017年9月20日閲覧。
- ^ IAU(1991) Recommendation III
- 1 太陽系座標時とは
- 2 太陽系座標時の概要
太陽系座標時(TCB)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/06 05:51 UTC 版)
太陽系座標時(TCB、Barycentric Coordinate Time)は太陽系重心に空間座標の原点を持つ座標時である。TCBはTTと歩度や他の周期項が異なっている。周期項を無視し、長い期間にわたって平均すると両者は以下の関係にある。 TCB-TT=LB*(JD -2443 144.5)*86 400秒IAUによるスケール差LBの最も良い評価値は1.550 519 767 72 ×10-8である。 2006年にIAUは、太陽系力学時(TDB)と太陽系座標時(TCB)との関係を次の一次式で定義することを推奨した。 TDB = TCB − LB×(JDTCB − T0)×86 400 + TDB0 ここで、T0 = 2443 144.500 3725、LB = 1.550 519 768×10−8(定義定数)、TDB0 = −6.55×10−5 s(定義定数) JDTCB は、太陽系座標時(TCB)によるユリウス日である。2443 144.5 は、1977年1月1日00:00:00のユリウス日であり、0.000 3725 は、32.184 秒(TTとTAIとの差)である。したがって、T0の 2443 144.500 3725 は1977年1月1日00時00分32.184秒の瞬間であり、この時刻を原点(元期)としているということである。
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