多糖 [Polysaccharide(s)]
多糖の種類は多様で、植物などのセルロース、デンプン、グリコーゲン、グルカン、キシラン、マンナンなどの単純多糖、昆虫や甲殻類のキチンのようなアミノ多糖のほか、動植物や微生物の粘液質や細胞成分として多種類の単純多糖や複合多糖が知られている。一般細菌の細胞壁を構成しているペプチドグリカン、グラム陰性菌の莢膜などの細胞表層や菌体外へ産生されるリポ多糖や糖タンパク質などは細菌毒素や抗原として重要な複合多糖である。最近、種々の生物がもっている複合多糖の生理活性や機能が注目されつつある。
多糖
多糖
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/21 05:24 UTC 版)
糖はその種類が多く、タンパク質や核酸のように一本鎖の構造を持たず、分枝しているケースが多い。また、概して膜脂質やタンパク質に結合しており、そのため構造解析の最も難しい生体分子の一つと言われている。いまだ一次構造を理解するための基本的な配列決定法すら確立されていない状況である。 しかしながら、細胞接着や物質輸送に必要な細胞の標識は多糖(糖鎖)が特に重要であると言われており、特異性の高い薬剤の開発には、こうした細胞標識のコンフォメーションを理解することがきわめて重要であると考えられている。
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「多糖」の例文・使い方・用例・文例
- 髄膜炎菌多糖(類)ワクチン
- (特に肺と肝臓の)好塩基球で作られ、血液凝固におけるトロンビンの活動を抑制する多糖
- 多糖類の固い層で、植物と原核細胞の細胞膜を囲むもの
- エラーからなる遺伝病(常染色体劣性形質)は、ムコ多糖代謝である
- 遺伝子障害の一群のいずれかで、新陳代謝に欠陥を伴い、組織内のムコ多糖類のレベルが通常より高くなるもの
- 多くの多糖類の要素であるブドウ糖のアミノ誘導体
- 全ての植物細胞および繊維の主要な成分である多糖類
- 澱粉の加水分解により得られた様々な多糖類のうちの総称
- 結合組織腔、可動ジョイントの滑液、および目のユーモアで見つけられた粘着性の粘質多糖
- アミノ基を含む複合多糖
- サイクロデキストリンという,包接作用をもつ多糖類
- シクロデキストリンという,包接作用をもつ多糖類
- マンナンという多糖類
- 多糖類という糖類
- 動物の肝臓や筋肉に含まれる多糖類
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