きれ【切れ】
読み方:きれ
[名]
1
㋑(「布」「裂」とも書く)織物を切ったもの。また、織物。布(ぬの)。「木綿の—」「余り—(ぎれ)」
㋒書画などの、古人の筆跡の断片。断簡。「高野—(ぎれ)」「古筆—(ぎれ)」
3
㋐頭脳や技術の働きの鋭さ。「頭の—のいい人」「技に—がない」
4
㋐水気などがなくなること。また、そのぐあい。「油の—がよくないフライ」
㋑付着していたものや残っていたものがなくなること。また、そのぐあい。「泡の—のよい洗剤」「痰(たん)の—をよくする薬」
6 石材の体積の単位。一切れは1尺立方で、約0.028立方メートル。
7 (「ぎれ」の形で)名詞の下に付き、そのものを使い切っている意を表す。「期限—」「在庫—」
「望んで軍(いくさ)に立ってこそ男の—ともいふべけれ」〈浄・用明天王〉
1 切ったものを数えるのに用いる。「たくあん一—」「ようかん二—」
「白銀五百匁二包み、小判二十五両一歩合わせて四十—」〈浄・二枚絵草紙〉
[下接語] 板切れ・紙切れ・半切れ・一切れ・棒切れ・襤褸(ぼろ)切れ(ぎれ)当て切れ・有り切れ・歌切れ・裏切れ・恵比須(えびす)切れ・木切れ・錦(きん)切れ・小切れ・古(こ)切れ・古代切れ・古筆切れ・細(こま)切れ・時代切れ・竹切れ・裁ち切れ・継ぎ切れ・出切れ・共切れ・布切れ・端(は)切れ・古(ふる)切れ・名物切れ・寄せ切れ
ぎれ【切れ】
読み方:ぎれ
「き(切)れ7」に同じ。「時間—」「種—」
切れ
切れ
切れ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 07:06 UTC 版)
俳諧では、最初に詠まれる発句は後に続ける脇句や平句の動機となる必要がある。そのため発句には、脇句に依存しない完結性が求められた。そこで編み出されたテクニックが「切れ」である。上手く切れた発句は「切れがある」と評価され、重視された。 たとえば有名な芭蕉の句古池や蛙飛びこむ水の音芭蕉 では、「古池や」の後で一呼吸、句の流れが切れている。これは、切れ字の「や」による効果である。読者はその一瞬の休符の合間に、作者を取り巻く環境や作者の思想・感情・情念・背景などを勝手に想像してしまう仕掛けになっている。このテクニックが「切れ」と呼ばれ、十七文字という限定された語数で、言葉に形と質感を与える効果を持つ。さらに、季語とあいまって句に余韻をかもしだす。[独自研究?] このような「切れ」は、現代の俳句でも重要なテクニックの一つである。 切れ字は、強制的に句を切るために使われる助詞のことである。現代の俳句でも使われている切れ字には「かな」「や」「けり」などがある。俳句以前の連歌・俳諧の時代には「もがな」「し」「ぞ」「か」「よ」「せ」「れ」「つ」「ぬ」「へ」「ず」「いかに」「じ」「け」「らん」など、先の3個と合わせ、計18種類の助詞、助動詞が使われていた。助詞の他には、名詞で切れることが多い。 しかし、切れ字がなくても「切れ」が成立することもある。例えば、芭蕉の弟子・去来は『去来抄』「故実」の中で、こんな芭蕉の言葉を紹介している。 「切字を入る句は句を切ため也。きれたる句は字を以て切るに不及。いまだ句の切レる不レ切を不知作者の為に、先達而切字の數を定らる。此定の字を入ては十に七八はおのづから句切る也。残り二三は入 レて不切句又入れずして切る句有り」(切れ字を入れるのは句を切るためである。しかし切れている句というのは切れ字によって切る必要はない。いまだに句が切れている、いないが、わからない作者のために、あらかじめ切れ字の数を定めているのである。この定め字を入れれば十のうち七八の句は自然に切れる。しかし残りの二三は切れ字を入れても切れない句である。また入れなくても切れる句もある。) 「きれ字に用時は四十八字皆切レ字也。不用時は一字もきれじなしと也」(切れ字を用いるときはいろは四十八字みな切れ字となるし、用いないときは一字も切れ字にならない。) つまり、芭蕉によれば、「切れ」は句の内容の問題で切れ字がある/なしの問題ではないということである。 現代俳句では切字の使用率が低下しており、「切れ」が不明瞭になっている。復本一郎は俳句の構造を「切字」「切れ」ではなく、「五七/五」「五/七五」という「首部」「飛躍切部」というブロックで考える「飛躍切部」論を唱えた。復本によれば、首部と飛躍切部が一縷のイメージで繋がっていれば、両者の距離が離れていればいるほど面白い俳句であると言う。
※この「切れ」の解説は、「俳句」の解説の一部です。
「切れ」を含む「俳句」の記事については、「俳句」の概要を参照ください。
「切れ」の例文・使い方・用例・文例
- 品切れの時はお断りすることがあります
- ベーコン2切れ
- 切れないナイフ
- ヒューズが切れて電源が止まった
- ロープが切れた
- きょうは彼のカーブは切れがある
- 走ったら息が切れた
- 私たちはとても速く走ったので息が切れた
- 彼はそんなに頭の切れる方だとは思わない
- 電球が切れた
- 袋は木の実ではち切れそうだ
- 彼女はケーキを2切れ食べた
- チーズ1切れ
- 彼はひまつぶしに木切れを削った
- チョコレート1切れ
- 彼女はその割には頭が切れるみたいだ
- ハトは木切れで巣を作る
- 12は2, 3, 4および6で割り切れる
- ひもが切れた
- 春には数え切れないほどの花が野原全体を覆った
切れと同じ種類の言葉
「切れ」に関係したコラム
-
FXやCFDでのサポートラインとは、相場の下値を支える線のことで、支持線ともいいます。また、レジスタンスラインとは、相場の上値を押える線のことで、抵抗線ともいいます。FXやCFDでのサポートラインとレ...
-
株365では、投資家が有利に取引できるように次のような注文方法が用意されています。▼成行注文価格を指定しないで、相場の価格に従って注文を出す方法です。成行注文ではすぐに約定したい時に用います。相場が大...
-
FX(外国為替証拠金取引)の損切りのタイミングは、投資スタンスにより異なりますが、一般的な損切りは次のようなケースが考えられます。▼IFDIFD(イフダン)によって損切りのタイミングを決定します。例え...
-
株式やFX、CFDのギャン理論とは、ウィリアム・デルバート・ギャン(William Delbert Gann)の考案した相場を張る時のルールのことです。ギャン理論は、「ギャンの価値ある28のルール(G...
-
サヤ取り(鞘取り)とは、2つの銘柄、あるいはそれ以上の銘柄の価格差を取る売買手段のことです。株式取引でのサヤ取りの方法は、通常は2つの同じような値動きをする銘柄を選び、1つは売り、もう1つは買いのポジ...
-
株式投資における評価損とは、その時点で手持ちの株式を売却すると損失が発生することです。ここでは、株式投資で評価損が出た時の対処法を紹介します。▼損切り損切りとは、手持ちの株式を損失が発生した状態で売却...
- >> 「切れ」を含む用語の索引
- 切れのページへのリンク