冠婚葬祭
冠婚葬祭とは、冠婚葬祭の意味
冠婚葬祭とは、昔から受け継がれ習慣となっている、節目の儀式や慶弔行事の総称である。冠婚葬祭の冠は、むかし男性が元服の時に冠をつけたことに由来し、現代では成人式を指す。冠は人生の節目の儀式で、成人式の他には宮参りや初節句、七五三、入学式、還暦や米寿といった長寿の祝いなどが挙げられる。
冠婚葬祭の婚は、結婚式のことである。また、結婚にまつわる結納や見合い、披露宴なども婚にあたる。冠婚葬祭の葬は、葬式などの儀式のことである。通夜や葬儀、告別式、法事などが挙げられる。
冠婚葬祭の祭は、先祖の霊をまつる儀式のことである。正月や節分、彼岸、盆、七夕などが挙げられる。中元や歳暮も冠婚葬祭の1つである。
冠婚葬祭
冠婚葬祭とは、冠婚葬祭の意味
冠婚葬祭(かんこんそうさい)は、個人や家族にとって人生の節目となる慶弔の儀式の総称。具体的には「冠礼・婚礼・葬礼・祭礼」の4儀礼を指す。「冠礼」は元服、および、元服を起源とする現代の成人式のこと。「祭礼」は法事や盂蘭盆などの「先祖を祀る行事」のことである。「冠婚葬祭業界」や「冠婚葬祭サービス」のように、事業として「冠婚葬祭」という場合、とりわけ結婚式と葬式が念頭に置かれていることが多い。
冠婚葬祭は一定の形式を持つ慣習的儀礼として執り行われる。親族が集まって皆で祝ったり弔ったりすることも多く、金品の贈答を伴うことも多い。
冠婚葬祭の語の由来・語源
冠婚葬祭は古代中国の儒教思想に基づき成立した考え方とされている。中国語では「冠婚葬祭」と呼ばれることは稀で、「冠婚丧祭(冠婚喪祭)」もしくは「四礼(四禮)」と呼ばれることが多い。その内容は「冠礼・婚礼・葬礼・祭礼」であって「冠婚葬祭」と同一である。「冠礼」は、男子が成人した証として初冠(ういこうぶり)を行う儀式のことである。「元服」ともいった。現代では「成人式」の形で儀礼が残っている。「婚」は婚礼・婚儀のこと、とりわけ「結婚式」のこと。 代表的な慶事である。「葬」は葬礼・葬儀・葬式。代表的な弔事である。納骨や四十九日などの関連行事も含まれる。「祭」は祭礼のことであり、彼岸の墓参りや盆の行事といった「先祖の霊を祀り供養する行事」が広く含まれる。
冠婚葬祭の語の使い方(用法)、例文
- 今月は冠婚葬祭の催しが続いて予想外の出費が手痛い
- かつて会社は従業員の冠婚葬祭にかなり首を突っ込んでいた
- 冠婚葬祭を派手に執り行うのは金の無駄と考える人が増えている
- 学生時代は学生服で冠婚葬祭に参列していた
冠婚葬祭の類語と使い分け方
冠婚葬祭の類語・類義語としては「慶弔」が挙げられる。慶弔は「慶事」と「弔事」の総称えあり、おおむね冠婚葬祭を指す意味で用いられることが多い。ただし、慶事は「おめでたい祝い事」を広く含み、結婚の他に「出産」や「入学・卒業」「長寿の祝い」なども含まれやすい、といった違いがあり、必ずしも同じ文脈で置き換えられるとは限らない。伝統や慣習に則って催される儀礼や儀式という意味では「典礼」などの語も「冠婚葬祭」の代替表現となり得る。
冠婚葬祭の英語
冠婚葬祭は英語では「ceremony(式典)」や「ceremonial occasions (儀礼的行事)」のように訳されることが多い。冠婚葬祭
冠婚葬祭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/04 13:38 UTC 版)
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冠婚葬祭(かんこんそうさい)とは、人が生まれてから亡くなり、その後に行われるものまで含めた家族的催し物全般を指す言葉である。
概要
この言葉は、人間が生まれてから死ぬまで、および死んだ後に家族や親族の間で行われる行事全般を指しており、元々は儒教の思想の延長が含まれるが、今日では単に通過儀礼の一種だとして扱われている。4文字のいずれもが人生の節目及び死後の扱われ方を指しており、このいずれをも滞りなく行う事で一人前だとみなす思想もある。
なおこれらでは非日常的な催し物(イベント)でもある事から一時的に出費を余儀なくされる行事としても扱われ、特に突然に起こる葬式や、あるいは散発的にある結婚式では、専用の積みたて金融商品や互助会のような組織も存在しており、これらは結婚式場の運営のようなサービス業も見られる。
各々の意味
4文字の各々の意味は以下の通りである。
- 冠(かん)
- 成人式を指す。かつては15歳の元服に由来し、冠を頂く(社会的な役職や参政権を得る)の意味を持つ。今日の日本では飲酒や喫煙の法的制限がなくなる事くらいにしか認識されていないケースもあるものの、明治時代や大正時代までは長子の元服ともいうと、その家の社会的地位によっては親類縁者から祝いの品がやり取りもされたという。今日でも親類・縁者などの成人式ともなるとお祝いの品などを送る事から、一般の家庭では出費を意味しているが、今日では一般にて余り高価なものをやり取りしないため、言葉だけが残っている部分がある。
- 婚(こん)
- 結婚式のこと。これを祝う者からの贈り物や祝い金(祝儀)のほか、披露宴を行う側にとっても祝宴の開催や引出物の提供など多大な出費もあり、また様々な風習・宗教的理由も含んで儀式内容も多様である事から、専門化したサービス業者も多い。ただ日本では近代化に前後して形骸化も著しく、宗教行事的な側面は減じられているケースも多く、人前式といった形式も見られる。
- 葬(そう)
- 葬式のことだが、遺体の納棺から葬儀・火葬・納骨までを一連のサービス業者が取り扱う業態が発達している。また人の死は予測出来ない場合も多い事から、突然の葬式に対応し顧客を獲得するため葬儀会社では医院との連携も見られる。こういった活動は故人と遺族ないし残された知人との別れの儀式であるが、後述の祭(さい:まつること)のように葬式の日から起算して日取りが決定される行事もあるため、その日付を記念する意味合いも持つ。
- 祭(さい)
- 先祖の霊をまつる事全般をさす。法事やお盆など様々であり、これらは予定行事として扱える部分もあるため、上の三つに比べると準備が行いやすい。その一方で祖先の霊をまつる事は様々な様式化・儀式化がみられ、これに沿って「正しく祭る事」が求められる部分も見られ、殊更礼服などの重要度が増す部分である。
- これらは祖先の霊をまつる事で人を集め、一族縁者の絆を深めて繁栄を目指すという、広義の祭同様の行事である。お盆などに帰省して祖先の墓参りをする人も日本にはまだまだ多く、これが日本人的なメンタリティの一部ともなっている。
関連項目
冠婚葬祭
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 22:55 UTC 版)
葬儀・先祖供養のほか、初参り、七五三、成人式、結婚式などを行っている。
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