イオン (化学)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/16 06:48 UTC 版)
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イオン | |
---|---|
組成 | 電荷を帯びた原子 |
相互作用 | |
電荷 | ±eの整数倍 |
イオン(独: Ion、英: ion、中: 離子)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子または基のことである[1]。
電離層などのプラズマ[2]、電解質の水溶液[3]やイオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する[4]。
陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語の ιόν(イオン、英語ラテン翻字: ion、"going"の意)より、ion(移動)の名が付けられた[5]。
イオンの種類
電荷による種類
- 陽イオン / カチオン
- 電子を放出して正の電荷を帯びた原子、または原子団を陽イオン(ようイオン、英: positive ion)[6]、あるいはカチオン (cation) と呼ぶ[7]。金属元素には安定した陽イオンを形成するものが多い[8]。
- 陰イオン / アニオン
- 電子を受け取って負の電荷を帯びた原子、または原子団を陰イオン(いんイオン、negative ion)[9]、あるいはアニオン (anion) と呼ぶ[10]。ハロゲンや酸素などは安定した陰イオンを形成する[11][12]。
- 気相のイオン
- 物理学、化学物理学の分野では、気相のイオンに対して、陽イオンの代わりに正イオン(せいイオン、英: positive ion、カチオン)、陰イオンの代わりに負イオン(ふイオン、negative ion、アニオン)が多く用いられる。大気電気学では、気相のイオンを大気イオン(たいきイオン、atmospheric ion)と呼ぶ。
なお、マイナスイオンという用語は、1922年に、空気中の陰イオンの訳語として紹介された和製英語である[13]。一部では負イオン(負の大気イオン)の意味でマイナスイオンが使われる場合があり、2002年前後を中心に国内の学会で、日本の多くの研究者が使用した実態があった。またマスコミ等では、陰イオンをマイナスイオンと誤報道する事例もある。流行語にもなったが、この文脈では定まった科学的定義がないために、科学用語として認められないとする批判がある[14]。
構成による種類
イオン価
- イオンの電荷の数をイオン価(英: valency)、あるいはイオンの価数という[17]。陽イオン、陰イオン、どちらでも価数は正の値として表わすことも多い[17]。たとえば二塩基酸である硫酸は2価(「イオン価が2」、「価数が2」)の硫酸イオンになれる。
イオンの表し方
化学式の右肩に価数を記す。ただし、1価の場合は符号のみ記す[18]。
- 水素イオン(1価の陽イオン) - 内科診療の実際』 南山堂、1922年(絶版)、doi:10.11501/934165、全国書誌番号:43004994。
- ^ “「マイナスイオン」どこがニセ科学か”. ruby.kyoto-wu.ac.jp. 2022年7月18日閲覧。
- ^ “錯イオンとは(覚え方・色・配位数) | 理系ラボ”. rikeilabo.com (2019年11月14日). 2022年7月18日閲覧。
- ^ 第2版, 化学辞典. “クラスターイオンとは”. コトバンク. 2022年7月18日閲覧。
- ^ a b "イオン価". 岩波理化学辞典 (第3版増補版第3刷 ed.). 東京: 岩波書店. 5 November 1982 [1981].
- ^ “中3化学【イオンとは】”. 中学理科 ポイントまとめと整理 (2022年5月31日). 2022年7月18日閲覧。
- ^ “化学(イオンの表記)|技術情報館「SEKIGIN」|イオン状態の表記法,イオン式の書き方,水素イオン,ヒドロニウムイオン,オキソニウムイオンなど,主なイオン名称とイオン式の例を紹介”. sekigin.jp. 2022年7月18日閲覧。
- ^ a b “5分でわかる、「単原子イオンと多原子イオン」の映像授業 | 映像授業のTry IT (トライイット)”. www.try-it.jp. 2022年7月18日閲覧。
関連項目
「イオン_(化学)」に関係したコラム
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