ロー中間子とは? わかりやすく解説

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ロー‐ちゅうかんし【ρ中間子/ロー中間子】

読み方:ろーちゅうかんし

中間子の一。質量電子の約1520倍で、電荷正・負中性3種あり、スピンは1。共鳴状態よばれる一時的にゆるく結合した安定粒子として観測され崩壊して2個のπ中間子になる。


ロー中間子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/30 17:40 UTC 版)

ロー中間子(ローちゅうかんし)は、短寿命のハドロンである。アイソスピンの3重項であり、ρ+、ρ0、ρ-と表記される。強い相互作用を示す粒子としてはパイ中間子K中間子に次いで軽く、3つの状態とも質量は約770 MeVである。ρ+とρ0の間にはわずかな質量の差があるはずであるが、この差は現在の技術の限界を超えており、0.7 MeV以下と考えられている。

ロー中間子は短時間で崩壊する。また崩壊幅は約145 MeVであり、その崩壊幅はBreit-Wigner分布に従わないという奇妙な特徴がある。ロー中間子は、分岐率99.9%で2つのパイ中間子に崩壊する。中性のロー中間子は、分岐率5×10-5電子ミュー粒子にも崩壊しうる。このレプトンへの崩壊過程は、光子とロー中間子の混合として解釈される[誰によって?]。電荷を持ったロー中間子は主にウィークボソンと混合し、電子またはミュー粒子とニュートリノに崩壊しうるが、この現象はまだ観測されていない。

De Rujula-Georgi-Glashowによるハドロンの記述では、ロー中間子は、クォーク反クォークの束縛状態であり、励起したパイ中間子として解釈される[誰によって?]。パイ中間子とは異なり、ロー中間子はj = 1のスピンを持ち、質量もかなり大きい。このパイ中間子とロー中間子の質量の差は、クォークと反クォークの間の大きな超微細構造相互作用に由来するものであるとされる。De Rujula-Georgi-Glashowによる記述に対する主な反論は、パイ中間子の質量の小ささをカイラル対称性の破れではなく、偶然のせいにしているところにある。

ロー中間子
粒子名 粒子
記号
反粒子
記号
クォーク
組成[1]
不変質量 (MeV/c2) IG JPC S C B' 寿命 (s) 崩壊過程

(>5% of decays)

荷電ロー中間子[2] ρ+(770) ρ-(770)
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