国内クラウドファンディング業界は「群雄割拠」市場規模が拡大
2014.06.03 14:54|雑記|
先日、クラウドファンディング業界に明るいニュースが流れた。金融庁による投資型クラウドファンディングの利用促進施策として、新興企業がネットを通じてクラウドファンディングを普及させるため、未公開株を仲介する業者の参入の規制を緩和する改正金融商品取引法が可決したのだ。
このことで市場規模が大きく膨らむと期待されているが、現状は世界における市場5,000億円に対し100億円未満と、未だ発展途上のビジネスと言える。2014年4月にサイバーエージェントグループが運営する「Makuake」で実施された男性向けフェイシャルエステのプロジェクトは、約3千万円の支援額を集めたものの、高額なクラウドファンディングの成功例はまだ少ない。
そこで本稿は、「市場規模編」として、老舗から新興まで日本における代表的な「購買型※」のクラウドファンディングサービスの直近の売上を紹介しながら、クラウドファンディング市場の成長性について述べたいと思う。
※クラウドファンディングは支援タイプが4つに分かれ、他に「投資型」「寄付型」「貸付型」がある
10大サービスの売上と成功プロジェクト数の比較
■「READYFOR?」
・累計売上:428,607,080円 累計成功プロジェクト数:460
■「CAMPFIRE」
・累計売上:298,786,742円 累計成功プロジェクト数:397
■「Motion Gallery」
・累計売上:145,858,786円 累計成功プロジェクト数:-
■「ShootingStar」
・累計売り上げ:89,951,054円 累計成功プロジェクト数:54
■「GREEN FUNDING」
・累計売り上げ:81,552,236円 累計成功プロジェクト数:99
■「Makuake」
・累計売り上げ:78,476,902円 累計成功プロジェクト数:-
■「COUNTDOWN」
・累計売り上げ:48,471,555円 累計成功プロジェクト数:18
■「FAAVO」
・累計売り上げ:27,910,616円 累計成功プロジェクト数:100
■「kibidango」
・累計売り上げ:25,257,550円 累計成功プロジェクト数:12
■「WESYM」
・累計売り上げ:23,439,760円 累計成功プロジェクト数:-
数値を見ていただければ一目瞭然だが、READYFOR?とCAMPFIREの2強に、着実に成長しているMotion Gallery、ShootingStar、GREEN FUNDINGが続き、爆発力のあるMakuakeが猛追する形だ。
クラウドファンディング市場の成長性と今後の展開
先述したように、日本における市場はまだ小さい。ただ、その伸長率はグローバル市場を凌ぐ。2011年~2012年のグローバル市場の伸長率は227%、一方国内の市場の伸長率は364%(2011年3,532,000円→2012年128,417,000円)と非常に成長しており、右肩上がりに延び続けている。ちなみに、先月の10サイトの累計売上は124,336,823円と、2012年度一年分の売上とほぼ同額だ。
それぞれサービスコンセプトも戦略も異なるが、少数の大規模プロジェクトを展開するサービスが大きく成長しており、冒頭で触れた改正金融商品取引法の影響も考えると、市場拡大の鍵は1プロジェクトあたりの支援額の拡大にあると言えるだろう。
もちろん、前提としてクラウドファンディングは、ミッショナー(実現者)の思いや志の強さ、支援者の共感の大きさで成り立つものである。だが、今後小口の「購買」に大口の「投資」が加わることで、サービスの形やビジネススキームは確実に変わっていき、新興勢力が加わってくるはずだ。
群雄割拠の時代、勝ち抜くのはどこか。
参考:日本の主要クラウドファンディング 累計支援額 月次推移(2014年4月末時点)
※ 「FUTURUS(フトゥールス)」の記事を転載しています
このことで市場規模が大きく膨らむと期待されているが、現状は世界における市場5,000億円に対し100億円未満と、未だ発展途上のビジネスと言える。2014年4月にサイバーエージェントグループが運営する「Makuake」で実施された男性向けフェイシャルエステのプロジェクトは、約3千万円の支援額を集めたものの、高額なクラウドファンディングの成功例はまだ少ない。
そこで本稿は、「市場規模編」として、老舗から新興まで日本における代表的な「購買型※」のクラウドファンディングサービスの直近の売上を紹介しながら、クラウドファンディング市場の成長性について述べたいと思う。
※クラウドファンディングは支援タイプが4つに分かれ、他に「投資型」「寄付型」「貸付型」がある
10大サービスの売上と成功プロジェクト数の比較
■「READYFOR?」
・累計売上:428,607,080円 累計成功プロジェクト数:460
■「CAMPFIRE」
・累計売上:298,786,742円 累計成功プロジェクト数:397
■「Motion Gallery」
・累計売上:145,858,786円 累計成功プロジェクト数:-
■「ShootingStar」
・累計売り上げ:89,951,054円 累計成功プロジェクト数:54
■「GREEN FUNDING」
・累計売り上げ:81,552,236円 累計成功プロジェクト数:99
■「Makuake」
・累計売り上げ:78,476,902円 累計成功プロジェクト数:-
■「COUNTDOWN」
・累計売り上げ:48,471,555円 累計成功プロジェクト数:18
■「FAAVO」
・累計売り上げ:27,910,616円 累計成功プロジェクト数:100
■「kibidango」
・累計売り上げ:25,257,550円 累計成功プロジェクト数:12
■「WESYM」
・累計売り上げ:23,439,760円 累計成功プロジェクト数:-
数値を見ていただければ一目瞭然だが、READYFOR?とCAMPFIREの2強に、着実に成長しているMotion Gallery、ShootingStar、GREEN FUNDINGが続き、爆発力のあるMakuakeが猛追する形だ。
クラウドファンディング市場の成長性と今後の展開
先述したように、日本における市場はまだ小さい。ただ、その伸長率はグローバル市場を凌ぐ。2011年~2012年のグローバル市場の伸長率は227%、一方国内の市場の伸長率は364%(2011年3,532,000円→2012年128,417,000円)と非常に成長しており、右肩上がりに延び続けている。ちなみに、先月の10サイトの累計売上は124,336,823円と、2012年度一年分の売上とほぼ同額だ。
それぞれサービスコンセプトも戦略も異なるが、少数の大規模プロジェクトを展開するサービスが大きく成長しており、冒頭で触れた改正金融商品取引法の影響も考えると、市場拡大の鍵は1プロジェクトあたりの支援額の拡大にあると言えるだろう。
もちろん、前提としてクラウドファンディングは、ミッショナー(実現者)の思いや志の強さ、支援者の共感の大きさで成り立つものである。だが、今後小口の「購買」に大口の「投資」が加わることで、サービスの形やビジネススキームは確実に変わっていき、新興勢力が加わってくるはずだ。
群雄割拠の時代、勝ち抜くのはどこか。
参考:日本の主要クラウドファンディング 累計支援額 月次推移(2014年4月末時点)
※ 「FUTURUS(フトゥールス)」の記事を転載しています