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【映画】『ディヴァイン/フューリー/使者』(2019年) 傷を負った手が奇跡を呼ぶ。信念と絆で挑む、善と悪の壮絶な戦い | ネタバレあらすじと感想

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映画『ディヴァイン・フューリー/使者』の作品情報

【英題】The Divine Fury

【監督・脚本】キム・ジュファン

【出演】パク・ソジュン、アン・ソンギ、ウ・ドファン他

【配給】Lotte Entertainment、クロックワークス

【公開】2019年7月

【上映時間】129分

【製作国】韓国

【ジャンル】アクション、ホラー

【視聴ツール】Prime Video、吹替、自室モニター

キャスト

パク・ヨンフ:パク・ソジュン
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アン神父:アン・ソンギ
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ジシン:ウ・ドファン
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チェ神父:チェ・ウシク
パク・チウン:イ・スンジュン
スジン:パク・ジヒョン

ネタバレあらすじ

本作、『ディヴァイン・フューリー/使者』は、パク・ソジュンが演じる主人公パク・ヨンフの心の葛藤と超自然的な戦いを描くスリラーアクション映画です。
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ヨンフは幼い頃に母親を亡くし、さらに警察官だった父親が任務中に命を落とすという悲劇を経験します。この出来事により、彼は神に強い疑念を抱き、信仰を失います。
やがて成長したヨンフは、総合格闘技(MMA)のチャンピオンとして名を馳せます。外見的には成功を収めているものの、心の奥底では父親を失った痛みと神への怒りを抱え続けています。そんなある日、彼の手のひらに突然謎の傷が現れ、激しい痛みを伴います。この傷がきっかけで、彼は不思議な力を持つことに気づきますが、その意味を理解できず、苦悩します。
ヨンフはこの奇妙な現象の原因を突き止めるためにアン神父(演:アン・ソンギ)を訪ねます。アン神父は悪魔祓いのエキスパートで、バチカンから派遣されて韓国で活動している司祭です。ヨンフの手の傷は、悪魔に対抗するための「聖痕」であることが判明し、彼が特別な使命を負っていることが明らかになります。
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初めは信仰心のないヨンフに対し、アン神父は戸惑いを見せますが、ヨンフが持つ力の重要性に気づき、共に戦うことを決意します。
物語が進む中で、二人は数々の超常現象に直面します。特に、闇の司教ジシン(演:ウ・ドファン)は二人にとって最も恐ろしい敵です。
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ジシンは邪悪な力を使い、人々を支配しようとしています。彼の計画を阻止するため、ヨンフとアン神父は悪魔祓いの儀式を行いながら、ジシンの策略に立ち向かいます。
ヨンフは次第に信仰の重要性を理解し、自分が負うべき使命を受け入れていきます。自分の苦しみを乗り越え、父親の死の真相とも向き合う中で、彼は自らの運命を受け入れ、アン神父と共に戦いに挑む決意を固めます。彼の成長は、単なる超自然的な能力の発揮にとどまらず、精神的な再生をも意味します。
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クライマックスでは、ヨンフとアン神父がジシンと対決する緊迫したシーンが描かれます。二人は力を合わせ、ジシンの悪事を暴き、その計画を阻止することに成功しますが、その戦いの代償もまた大きなものとなります。アン神父は自らの命を犠牲にしてヨンフを救い、彼の新たな使命を後押しします。ヨンフはアン神父の思いを胸に、これからも悪に立ち向かう「使者」としての人生を歩む決意をします。
映画は、ヨンフが再び神を信じ、自らの力を人々のために使うことで希望をもたらす姿を描いて幕を閉じます。この物語は、信仰の再発見や自己犠牲、そして心の癒しというテーマを通じて、観る者に深い感動を与える作品です。

考察や感想

本作、『ディヴァイン・フューリー/使者』は、信仰と葛藤、そして希望の再生をテーマに描いたスリラーアクション映画です。主人公パク・ヨンフ(演:パク・ソジュン)の人生は、幼少期に父親を失ったことで大きく歪みます。神を信じる心を捨て、怒りや虚無感を抱えて生きる彼の姿は、現代社会で何らかの喪失感を抱える多くの人々と重なる部分があります。そのため、ヨンフが映画を通じて自らの苦しみを乗り越え、再び希望を見出す姿は共感を呼び、感動を与えるポイントとなっています。
この映画の特徴的な点は、単なるエンターテインメントにとどまらず、精神的なテーマを深く掘り下げている点です。ヨンフの手のひらに現れる「聖痕」は、彼の傷ついた心と向き合う象徴であり、信仰や愛の力がいかに人を変えるかを象徴的に表しています。アン神父(演:アン・ソンギ)との出会いを通じて、ヨンフは自らの力を恐れるのではなく、それを受け入れ、他者を助けるために使う方法を学びます。この成長のプロセスが観客にとって感情移入を深める重要な要素となっています。
また、ヨンフとアン神父の関係性も見どころの一つです。信仰心のないヨンフに対し、揺るぎない信念を持つアン神父は、親のような存在として彼を導きます。この二人の対比と、次第に信頼関係が築かれていく過程は、物語に温かさを与えています。アン神父が命を犠牲にしてヨンフを守るシーンは特に印象的で、ヨンフにとって父親の喪失を乗り越えるきっかけとなり、新たな使命を受け入れる重要な転換点となります。
さらに、闇の司教ジシン(演:ウ・ドファン)の存在は物語を引き締めています。彼のキャラクターは、単なる悪役ではなく、人間の欲望や弱さがもたらす恐ろしさを具現化したような存在です。ジシンの暗躍に対し、ヨンフとアン神父が立ち向かう姿は、善悪の戦いを描くと同時に、人間の内面的な葛藤も描き出しています。
アクションシーンも非常に印象的で、ヨンフの格闘技スキルと聖痕による超自然的な力の融合が見事に描かれています。ただし、ホラー的な演出や悪魔祓いのシーンはややグロテスクであるため、観る人によっては好みが分かれるかもしれません。しかし、それらが物語にリアリティと緊張感を加えていることは間違いありません。
総じて、『ディヴァイン・フューリー/使者』は、信仰をテーマにしながらも、エンターテインメント性をしっかりと持った作品です。人間の成長や再生を描く普遍的なテーマと、アクションやスリルを兼ね備えたこの映画は、心に残るメッセージを届けてくれます。特に、喪失感や自己葛藤を抱える人々にとって、前を向く勇気を与える作品と言えるでしょう。

本作から得られる教訓

「苦しみや喪失を乗り越える力は、信念と他者との絆によって生まれる」




評価点   86点
お薦め度  88点


2019年  129分  韓国製作

 
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