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無線ネットワーク大手の中国フアウエイ社(華為)

 昨日のワイヤレスジャパンの記事でふれました中国フアウエイ社(華為)の日本での活動についての記事もありましたので補足しておきます。

 次世代無線規格LTEあるいは次のLTE Advancedにむけ、かなり頑張るのではないでしょうか。
世界で受注を伸ばす華為

 現在シズベル社は次世代無線規格LTEのパテントプールづくりにむけ積極的な活動をしていますので、欧州標準規格団体ETSIにLTE分野で宣言された必須特許も見ています。 現在1500件あまりの特許が規格必須宣言されていますが、フアウエイ社はすでに150件余の特許を宣言しています。かっては想像すらできなかった出来事です。

ワイヤレスジャパン2009

 昨日から明日まで東京ビッグサイトで恒例のワイヤレスジャパン2009が開催されていますので、行ってきました。 初日にはフォーラムでNTTドコモ山田社長、KDDI小野寺副社長などの講演もありましたので聴かせていただきました。ドコモのプレゼンが大変具体的で将来ビジョンがよくわかりました。

 フォーラムの後、会場となった東ホールを訪ねてきました。 昨年と比べさらに会場が狭くなり、出展社数が減少してしまったようです。特に初日にいったせいか来訪者がとても少なく、さびしい会場となっていました。それでも、ドコモ、KDDIのブースなどは見やすく展示がされており、じっくりとみることもできました。
 日本メーカーではP、N、F出展がないなか、シャープと京セラが目立っていました。

 さらに目立ったのは中国勢のHUAWEI(華為)とZTE(中興)ですが、HUAWEIブースには昨年とはちがって日本人技術者の説明員の方が目立ち、流れの変化を感じさせられます。日本でのビジネスが着実に伸びてきているのでしょう。 
KDDI
SHARPHUAWEI

「FRAND以降」の世界

 今夜すぐれた技術者で発明者でもある方とお話を親しくさせていただいた。 この方は標準規格特許でもかなり有力な特許を生み出し、そのキャリア終盤には知財部門でお仕事をされた方だった。 知財部門にいらっしゃるころには、海外にも御一緒に仕事をさせていただいたこともあった。
 
 謙虚に知財部門のころは勉強になったとおっしゃっていたが、そのなかで印象に残った話は、開発部門にいたころは、話は「FRAND(公正合理的かつ非差別的)」ライセンス条件ですべては終わっていた。 ところが知財部門に移り、国際的な仕事を手掛けるうちに、話はまさにFRANDから始まるという実感がわかり始めてきた。まさに「FRND以降」の話の世界に進んだとのご感想を述べられていた。
 私も仕事がら技術部門の方ともお話をする機会も少なくないが、この「FRAND以降の世界」を実感されるかたは少ないようにお見かけします。抽象的な表現で恐縮ですが、この新たな世界が見えることにより、技術者として次の段階に達したということではないかと、お話を聞きながらふと思いました。

1000億円の話

 マイケルジャクソンの遺産が公称600億円あまりとのことですが、まだ未発表作品などをふくめると1000億円近くの金額になりそうと報道されています。

 奇しくもこの同額の1000億円の記事が別にあります。 知財業界ではとても重大な出来事でした改めて紹介します。CW クアルコム記事 英文ですがもう少しくわしくでています。クアルコムとブロードコムの和解(英文)
 
 このクアルコム社がチップメーカーのブロードコム社に支払う1000億円弱の和解金の高さには驚かされるかもしれませんが、クアルコム社のロイヤリティ収入からすれば、微々たる支払額かもしれません。 ますます拡大する第三世代携帯電話でも同社には多額のロイヤリティが継続保証されていますので、ほとんど問題ないといえるかもしれません。 一方のブロードコム社は半導体不況で厳しい経営環境だったのですが、これで一気に息を吹き返しています。

 マイケルジャクソンの遺産金額ぐらいの和解金が動く知財交渉のすごさの一端を紹介させていただきました。
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プロフィール

toshifutamata

Author:toshifutamata
東京大学政策ビジョンセンター客員研究員。国際知的財産戦略研究。ライセンシング戦略。パテントプール。標準化戦略。中国・韓国知財動向研究。日本知財学会会員。

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