2021-10-04(Mon)

岸田文雄はなかなか手強いぞ & 10/31投開票

先ほど、昼のニュースで各局が 10月19日公示→31日投開票 と報じました。
これまでの推測より1週間早く、14日に解散するとわずか5日後に公示、17日後の投開票。戦後最速です。

各候補も、各地の選管も11月7日のつもりで準備していたはずで、とんでもない大騒ぎになっているはずです。
一体、いつ立候補予定者説明会をやるのでしょうか。書類の事前審査など、できるのでしょうか???

この一事を見ても、岸田文雄は手強い と言えます。

いきなり31日にした一番の理由は、おそらくは小池百合子封じでしょう。
ファーストの会は準備が間に合わず、ボスキャラで小池が登場することは事実上不可能になりました。

また、ご祝儀相場は急速に冷え込むことも見越しているし、野党の候補者調整も間に合わないだろうと踏んでいるでしょう。
自民、公明は組織力がありますから、かなり無理な強行日程でも、なんとかこなすことができます。



人事を見ても、3Aこと、安倍、麻生、甘利に最大限配慮しながら、いずれ自分の権力を握るための伏線を張っているように見えます。
3Aとの関係ばかりが注目されますが、自民党の政治家にも一応それぞれに政治家としての方向性というものがあります。
おおざっぱに言うと、保守本流、新自由主義、極右 に分けられるでしょう。

一見リベラルに見えるけれども、規制緩和とグローバリズムを叫んで、日本を外資に売り渡す新自由主義。
正反対に、極右は、人権意識が極度に希薄で差別主義と排外主義丸出しだけれども、外資に対しては国内利権を守ろうとする。
どっちつかずで、大きな変化を望まない、保守本流。

そうした色分けで主要人事を見てみると、まず新自由主義が一掃されていることが分かります。
これは、対立した河野陣営に新自由主義的な議員が集まったせいもありますが、岸田氏自身も意図的に避けているようには見えます。

下の表は、新閣僚の傾向を見るために作ってみました。
TPPは「TPP参加の即時撤回を求める会」(2013年当時)の会員です。丸が付いている人は、極端な新自由主義ではないと考えられます。
日本会議はおなじみ「日本会議国会議員懇談会」です。付き合いで入っていることもありそうで、これが=極右とまでは言いにくいですが、明確なリベラルは入らないでしょうから、右よりの傾向はあると言えます。
靖国参拝は「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」です。これはほぼ極右の指標としてみることができるでしょう。ただし、注意が必要なのは、安倍晋三とその直系議員は、極右でありかつ新自由主義というあり得ない極悪な存在だということです。ここでは丸の付いている萩生田光一と岸信夫の二人とも、心は右翼で行動は新自由主義という安倍直系です。

画像_2021-10-04_151132

○が付いていない人について少し調べてみると、山口壯氏は、ホームページを見る限りは保守リベラルで、新自由主義や極右の臭いは感じられません。
山際大志郎氏のホームページは、経産副大臣やっていたこともありやたらとアベノミクスの成果を書いてありますが、経歴を見ると甘利に近いようです。極端な新自由主義や極右の用語は見当たりません。
若宮健嗣氏は、防衛や外交の副大臣を歴任し、そっち方面のことがホームページにはたくさん書いてあります。内容に同意はまったくしませんが、まあ普通の自民党 という感じです。

要するに、外資に日本を売り渡す新自由主義はほぼ排除され、排外主義丸出しの極右もいるにはいますが、ずら~と並ぶという状態ではなさそうです。
萩生田と岸という安倍直系だけが、極悪のまま居座っている感じです。



誤解してもらっては困りますが、私は岸田内閣を評価しているわけではないです。当然ながら。
新自由主義を一定程度押さえ込むことはするかもしれませんが、その分、国内の利権が一部の富裕層に吸い取られていけば、結局庶民の暮らしが良くならないのは、安倍や菅の時代と同じです。

私が言いたいのは、まるで無能のように言われてきた岸田文雄という人が、なかなかに手強い、戦略家なのではないか、ということです。閣僚人事でも、支援派閥から文句は出ないようにしながら、自分の政策を進めやすいようにそれなりの選択をしているような、ということです。

そしてなによりも、やるな と思ったのは、麻生を副総裁、甘利を幹事長に据えたことです。
いろいろ言われていますが、私はこの人事は、「総選挙で自民党が負ける」ことを想定したものだと感じています。

まず、麻生を副総裁という名誉職に祭り上げて、これまでの莫大な権力を取り上げる。
甘利を幹事長に据え、甘利グループを優遇することで、安倍グループを押さえ込む。
その上で、総選挙の責任は幹事長にありますから、負けたときは幹事長に詰め腹切らせる。
もし勝てば、今度は甘利のUR問題を野党に責めさせて、辞任に追い込む。
そうすれば、自民党はかなり弱体化しますが、岸田は自分の権力を握ることができます。

岸田総裁は、総選挙での勝敗ラインを「自公で過半数」というミニマムに設定していますから、負けると言うことは自公で過半数割れということです。
野党第一党のテイタラクを毎日見ているこちらとしては、本当にそこまでできるのか、と思ってしまいますが、自民党側はそこまでの危機感があるのだと思います。

もし自公で過半数割れをおこすと、どういう事態になるかというと、維新と国民民主がキャスティングボートを握るということです。
野党連合も自公も過半数にならない時は、どっちがどこと組むか、で政権が決まります。
5~6人で過半数を超すのであれば、国民民主との連立になるかもしれません。岸田と国民民主の政策は近いですし。
岸田政権と維新は政策が正反対ですから組むことは、まずないだろうと思いますが、国民民主だけでは過半数に足りないときは、どうなるか分かりません。普通に考えたら、維新は必至で政権に売り込むでしょう。

さて、こうなった場合の、野党側の対応です。
みすみす、自公維政権の成立を指をくわえて見ているのか です。

私がもし野党第一党の代表だったら、自党を岸田に売り込みに行きます。
大連立をやろう と。
社民、共産、れいわ の各党には是々非々での閣外協力をお願いして、コロナ対策と大々的な積極財政による経済回復と格差是正、その点で一致できれば、政策を実現するための期限を切って、大連立を提案する。

自民党内でも保守本流と、何でも良いから権力を手放したくない無節操な人たちは、ついてくると思います。
新自由主義勢力と極右は、分裂するかもしれないし、雌伏して自民党に残るかもしれない。いずれにしても、この連中が抜けても大連立が成立する程度に立憲と国民民主が議席をとっていれば、十分可能な戦術です。
そして、もし自民党が分裂してくれれば、戦略としても大成功です。



もうひとつのシナリオも考えられます。

野党4党では過半数に届かないけど、国民民主を入れたら超える、と言う場合です。
これも私が第一党の代表だったら、玉木さんにこう言って口説きます。
「あんたが首相になってくれ」

自民党はそうやって政権をつないできました。
宿敵社会党を担いで村山政権を作ったのです。
自民党と社会党にくらべたら、立憲民主と国民民主なんて仲の悪い兄弟ていどの話です。

岸田政権の発足の様子を見ていると、こんなことをあれこれ想像してしまいました。

しかし残念ながら、枝野さんにこうした思い切った芸当を求めるのは無理でしょう。
そもそも政権をとる気がなさそうだし。

いずれにしても、19日公示 31日投開票は確実なようです。

皆さんの地元で応援してやろうかな、と言う人がいたら、ぜひ手伝いに行ってみて下さい。
選挙事務所なんて敷居が高いと思うかもしれませんが、案外たいしたことないですよ。

大阪の方、とくに東淀川区、淀川区、西淀川区、此花区の方は、れいわ新選組の大石あきこ事務所に来てもらえば、いろんなボランディアに参加してもらえます。
私のようなオッサンばかりじゃなくて、若い方もたくさん来ています。

まずは、街頭宣伝を見にいくとか、ツイッターをフォローしてみるとかから始めてみて下さい。


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一転して建築の話です。IMG20210925113710.jpg

現在工事中の家の吹抜部分です。

吹抜 て必要だと思いますか?
私が設計した家の半分以上は、吹抜は作っていません。
つまり、「必要」ではないからです。

吹抜なんてなくても、生活には一向に困りません。
吹抜があると暖房の効きが悪いし、建築コストもちょっと余計にかかるし、実用だけ考えたらいいとこ無しです。

でも、もしこの家に吹抜を作っていなければ、暗くて少し湿った感じの家になっていたでしょう。
家の形は実用だけで決まるのではありません。
家で大事なのは、中身、つまり空気の部分です。ドーナッツの穴の部分。
ドーナッツがどんなに贅沢な味でも、穴がお粗末だったら家としては失敗です。

そんなわけで、この家では思い切った吹抜、というかリビングがまるまる2層分あります。
できあがりが楽しみです。
11月の終わりに見学会をする予定ですので、日程が決まったらブログでも書かせてもらいます

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No title

最後のシナリオは小沢一郎んら確実に選んだ手だと思いますが、枝野さん達ですから、確かに有り得ない選択でしょう。

野党の議論を見ていると、相変わらず変わり映えしない候補者と主要なメンツ…
もっとも、政権任されると困ってしまう枝野さん達ですからねぇ…

あーあ、今回も選挙に行っても無駄かなと思わされます。
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