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    名前
     ぐずぐず主義克服シート

    適応
     やるべきことになかなか取りかかれないとき
     仕事をする気にならないとき
     やるべきことが先送りになるとき

    使用法

    1.やるべき仕事をいくつかの作業に分ける。

    2.わけたそれぞれの作業について、その困難さとやり終えた際の満足度を予想して、0から100の数値で表してみる。

    3.一番最初の作業に取りかかり、その作業が終わったら、作業が実際にはどのくらい難しかったか、また実際にどのくらい満足したかを、それぞれ0から100の数値で表して記録する。
    (実際にやってみると自分のマイナスの予想がいかに間違っていたかを知っておどろくことになる)

    4.以下、区分した仕事をやり終えるごとに、その仕事が実際にはどのくらい難しかったか、また実際にどのくらい満足したかをそれぞれ記録していく。

    ぐずぐず主義克服シート


    解説
     うつに対する認知療法のセルプヘルプ本の中でも長年最も広く使われてきたデイビッド・D. バーンズ 『いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法』から。
     「先延ばし」への対処法にはいくつかあるが、このシートはそのうちのいくつかを組み合わせている。
     まず仕事を小さな作業に分解する。これはサラミ法(サラミ・ソーセージのように「薄く」切り分けることから)と呼ばれている。
     作業前に「作業の困難さ」「達成した際の満足度」を予測し、作業後の評価と比べる。
    これは認知行動療法でいう「行動実験」の手法である。人はしばしば、物事を行う前には過度にネガティブな予想をしていることに、自ら気付くことが目的である。
     予想と結果を比較できるように、数値で書き表すこともポイントである。
     心理学でいうSubjective Units of Distress 又は Subjective Units of Disturbance 主観的不快指数と呼ばれるものであるが、この数値化の手法をネガティブな面(困難さ)だけでなく、ポジティブ面(達成した際の満足度)についても記録することもポイントである。

     同じ行為や仕事でも、気分の浮沈によって、簡単に取り組めたり、ひどく難しく思えて取りかかれなかったりすることがある。
     うつ病の認知療法で取り入れられてきた手法なので、仕事自体が複雑で難しかったり、自分の調子が悪くて「ひどく難しく思えて取りかかれそうにない」と思える場合に、使用する。
     作業の分割は、普段から行っておけば、「先延ばし」に陥ることができ、また予想もたちやすくなる。

    入手先
    「ぐずぐず主義克服シート」は、ネット上でエクセルのシートとしても入手可能である。
     Microsoft ExcelやOpen Office(無料で使用可能)のようなエクセル・ファイルを扱えるソフトや、Google ドキュメントで使用可能。

    参考文献
    〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法
    (2004/04/27)
    デビッド・D.バーンズ山岡 功一

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