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『壮途3』
友達になりたい
そんなふうに思ったけど
どうやったら友達になれるのか
俺には全くわからなくて
だから俺はずっと遠くから見てた
まるでストーカーだと
ちょっと自分に引いてしまったけど
それでも幸せだった
「最近何だか歌に深みが出て来たな」
そう言われた時
辛い恋で深みが出るのなら
幸せな恋はどうなんだろう?
彼に名前を呼ばれる事も叶わず
ただ、遠くから彼の幸せを眺めてる今
もしも彼と俺の人生が交わる事があったとしたら
俺はどうなってしまうのだろうか?
「ユノ、最近付き合い悪いよな~」
「えっ!?」
そんなふうに言われて気付いた
確かに俺は最近チャンミンの事ばかりで
友人と食事を楽しんだりしていない
それはそれで申し訳ないような気がして
今夜は友人との時間を優先させて貰う事にした
久々に訪れる店には
いつもの仲間が笑っていて
ほんの少しだけ、チャンミンの事を忘れていたような気がする
「何か悩みでもあんのか?」
「悩み?」
質問を質問で返して
いったい何の事かと問えば彼は
想い人の事だよとニヤリと笑う
「…友達になりたいのに、方法がわからないんだよ…」
「はぁ?何だよそれ」
俺だって何でだよって思うけど
何の接点も無い人間と友達になりたいだなんて
方法が全くわからない
「…まずは知り合いになるところからスタートだろ?」
「えっ?」
「突然友達ってハードル高すぎだろ
まずは知り合いになれって」
「どうやって?」
「…うーん…」
「ほら、悩むだろ?」
ドンヘは天井を見上げて目を瞑り
うんうん唸ってる
だから俺は
飲めない酒を舐めるように少しだけ飲んで
何だかいい気分
「昔はハンカチを落として
『落としましたよ?』って声を掛けたりしてたみたいだぞ」
「…ハンカチって…」
「だから、現代風に考えて
スマホなんてどうだ?」
「…スマホ?」
「そっ、ユノのスマホを落として
落ちてましたよ?って…」
「俺のスマホを落ちてましたよ?って俺が持ってたらおかしくないか?」
「…そうだな…」
「駄目じゃん」
根本的に間違ってるドンヘの案
だけど、そんなふうに声を掛けて
チャンミンの視界に入る事が出来たなら
とても幸せだ
「じゃあ、俺のスマホにしとく?」
「スマホから離れろよ…」
「俺のスマホをユノが落ちてましたよ?って声を掛けるなんてどう?」
…ドンヘのスマホ…
「貸してくれんの?」
「…ちょっと嫌かも」
「…何だよそれ…」
「だったら、ユノのスマホを俺が落ちてましたよ?って渡して消えるのは?」
「…お前が知り合いになってどうするんだよ」
「あ~もぅっ!!」
ああ言えばこう言う
そんな感じで話していたからなのか
ドンヘは大声を出して立ち上がった
「ユノのスマホを俺が落ちてましたよ?って声を掛けて消えるから
お前はスマホに電話して『落としたんです』って言えよ!!」
「…俺のスマホ…チャンミンのと全く違うけど
速攻違うって言われない?」
「…じゃあ、同じの買えよ」
「…ドンヘ…」
「何だよ」
「…天才…」
「だろ?」
酔っぱらいのぐだぐだな案なのに
俺も酔っぱらっていたのか
素晴らしい案に思えて
その勢いのまま
チャンミンと同じスマホを買いに行った
.
ランキングのぽちぽち
いつもありがとうございますm(__)m
にほんブログ村いつもありがとうございます♪
今夜は久々に『壮途』を更新させていただきました
さてさて年末ですが
雪逢は31日まで仕事です
…と、言っても短時間のパートですが。
年末という感覚が全くありません
年賀状も買ってない…
明日買わなくちゃ…
(* ̄∇ ̄*)アハハ…
そういえば皆様シーグリ買いました?
あれ、コンセプト何なんだよって思ったんですけど、わかりました(*´艸`)
『新婚旅行先のホテルのスイート』
じゃないかな?
ふと『契約結婚』思い出しました(笑)
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