サミットの無能、恐慌の可能性
無能。無能と言う他ないよ。
穀物価格の高騰について、8人のリーダーはどんなメッセージを出した?
なんと、輸出規制の撤廃である。世界をさらに貧しくしたWTOの主張、「自由化」を推し進めただけ。
先進国の農産物には、小国にはまねのできない多額の補助金がつぎ込まれている。大幅に安い。その不公平をそのままにして、WTO、世界銀行は、金策に行き詰った国に自由貿易を強いてきた。融資の条件は関税を撤廃すること。
先進国の安い農産物が小国に流れ込み、農業しか産業のない国から農業を消し、さらに、大国は金利を巻き上げる。
結果、自給できていた村は崩壊し、人は都市に流れた。
小国はグローバル資本主義とつながっただけで、貧しさ、絶望した人々、暴徒、テロリストを抱えることになる。
それでも、8人のリーダーが口にできるのは、「自由貿易」だけである。
原油、穀物市場に流れ込んだ投機マネーについてはどうか?
なんと、「透明化」である。それのみ。
透明化、ってなんだ?
ジョージ・ソロスが株をいくら買って、原油先物をいくら買ったか、って情報を公開する?
そんなことをしたら、市場--博打場は成り立たない。
「透明化」って、具体的に何をすること?
わからん。
こと、ここに至っても何もせず「神の見えざる手」を信じろ、ってことなんでしょう。
神に祈りましょう、人類よ!
声明に「投機マネー」という言葉はないのに「原発」は明記された。
8人のリーダーが誰の手下かわかるよなあ。
金融業者と重工業の親分と土建屋だ。
つまり、8人のリーダーの上にいる人たちは、今、大変に困っている。
福田くんの上にいる日本製鋼所は、原発を作れば大儲けできるのだが、もう日本には作るところがない。
インド、中国、ロシア、ブラジルに作ろうじゃん!
という地球温暖化対策の合意だよなあ、これ。
ドイツは太陽光発電で世界をリードしてきたのに、急に「原発推進派」になった。
なぜ?
今すぐCO2を削減しなければ、地球は破滅するから?
政治とは、恐怖の創造である。わしは最近、そう思うようになった。
ブルキナファソの農村に雨が降らなくなり、七つあった井戸のうち六つが枯れたのは、本当にCO2のせいなのだろうか?
都市の貧しい若者たちがクルマに火をつけるのも、CO2のせい?
ブルキナファソに原発を作ったら、彼らは救われる?
原発をガンガン作ればいい。それで、君らの親分は、窮地を脱し、金策から解放されるかもしれないが、その合意で世界経済が好転することなど絶対にない。
エンロンの崩壊が、インドの発電所建設から始まったことをお忘れなく。
8人のリーダーたちが救いがたいのは、金融業者の失敗を放置し続けていることである。
サブプライムローンという明らかなインチキを放置している。間違いを正す政策はひとつも出てこない。
間違いを犯した市場からマネーが消え、穀物、原油へと流れ込んだ。
これも「バブル」であり、市場の間違いだとわしは思うのだが、FRBは警告のひとつも出せない。グリーンスパンは90年代、IT株の加熱を「バブルだ」と言ったよなあ。
エネルギー、主食のバブル崩壊はどんな事態を引き起こすのか?
わしにはさっぱりわからないが、マネーの行き先がものすごく少なくなることは確かで、動けない(カネがカネを生めない)マネーの価値は確実に下がる。
昨日の1万円が5千円の価値しかなくなること、それが恐慌でしょ?
人類が、何度も何度も犯してきた間違い。
国家から独立した銀行(中央銀行という呼び方は明らかな欺瞞。FRBは私企業だ)は、紙幣をもっと刷ろう、という誘惑に打ち勝ったことはないし、「あ、刷りすぎた!」と気づいたところが地獄。
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