2016年6月22日 (水)

日立製作所の米原発建設計画が消えた!ルイジアナ州リバーベンド原発COL申請取り下げ

「『原子力ルネサンス』というものは(福島の)事故の前からそもそも存在していなかった」

ゼネラル・エレクトリックCEO ジェフリー・イメルト 2012年3月

 

 6月21日。日立製作所の米原発輸出計画が消滅した。

 米原子力規制委員会(NRC)は、ルイジアナ州リバーベンド原発3号機の建設・運転一括認可(COL)申請の取り下げを承認した。

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 原発を所有するエンタジー社は、2009年1月、以下の声明を発表していた。

「エンジニアリング、資材調達、建設(EPC)契約でGE日立と折り合わなかった」

 2015年9月。ミシシッピー州グランドガルフ原発COL申請取り下げ。

 今回の決定で「3・11」後に申請されたCOL、18件、28基のうち、6件、7基が消えた。

 COL審査中のGE日立製原発はノースアナ原発3号機のみとなったが、同原発はバージニア州法務局から「計画を放棄せよ」と勧告されている。

 2015年8月。バラク・オバマ政権は「クリーン・パワー・プラン」を発表。各州にCO2を削減する電源構成を調査させたが、バージニア州が下した結論は「原発に対する死刑宣告」だった。

「ノースアナ原発の建設費は19億3000万ドル。稼動後は電気料金が25%上昇する」

「天然ガスや太陽光発電など再生可能エネルギーによる発電コストをはるかに上回る」

 

 米国への原発輸出ができないことは、GE日立のボスによって予言されていた。

 2012年3月。エネルギー業界最大の会議「CERAウイーク」の演壇に上がったGEのジェフリー・イメルトCEOはこう語っている

「『原子力ルネサンス』というものは(福島の)事故の前からそもそも存在していなかった」

 英国フィナンシャル・タイムズのインタビューではさらに突っ込んだ発言をした。

「(原発を経済的に)正当化するのは非常にむずかしい」

<イメルト氏が世界のエネルギー情勢を展望した上で強調したのは米国でのシェールガス革命、日本における福島原発のメルトダウン(炉心溶融)、再生可能エネルギーの価格下落――の3点。具体的には、天然ガスはシェールガス革命で10年来の安値水準で推移しており、原発産業は「福島」後の追加コストと不確実性に直面、そして太陽光パネルは過去3年間で75%値下がりした結果、数カ国で小売り電力として価格競争力を持ちつつあるとFTの記事は言及している。>(日本経済新聞電子版 2012年8月7日)

 世界最大のコングロマリットであるGEの売上のうち、原子力事業は1%にも満たない。

 東電福島第一原発4号機建設のノウハウを授けた「師匠」GEの脱原発宣言に対し、日立製作所は沈黙したままだ。

 

 安倍晋三よ!

 日立製作所よ!

 原発輸出はできない。

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2014年5月 9日 (金)

<エネモです! 泊原発再稼動どうぞよろしく!>「原発はないほうがいい」という人が、なぜ「安倍政権支持」なのか?

<汚名をこうむり、手錠をかけられた経営者たち。そんな姿がテレビで報じられるたびに、批評家、政治家、そして実業界の大物たちはすぐさま、ウォール街のスキャンダルは強欲で腐敗した個人のせいであり、企業という制度全体の問題ではないと請け負う。>

<いまや世間は――実業界のリーダーの多くもだが――企業という制度が抱える欠陥は、ウォール街が示唆するような散発的なガンどころか、ずっと根深いものだと懸念している。>

<まず、重要な前提がある。企業とは機関であるということだ。つまり企業とは独自の構造体であり、一連の強い原則の集まりであって、その原則が企業人の行動を導いているのである。企業はまた法律上の機関であり、その存在と能力を法に定められた企業の使命は、常にどこまでも利己的であることであり、それによって他者がしばしば害をこうむることになろうとも気にしない。

 つまり、企業とは病的な機関であり、人間と社会に対して大きな影響力を持つ危険な存在である>

 ジョエル・ベイカン『ザ・コーポレーション』早川書房

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<人間の生活に興味シンシン。私たちの身近にいて、私たちの生活のいろいろなところにひょっこり現れます。>

 北海道電力キャラクター「エネモ」プロフィール

 ベイカンの主張は、

 企業は「一連の強い原則の集まり」である。

 その原則は個人の原則とは似て非なるものだ。

 企業の「強い原則」は病的ですらある。

「法人」は法の上の人間のことである。

 しかし、法律上の人間「法人」が精神科にかかれば、

「病気です」と診断されるはずだ。

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<みんなの笑顔が、この子のエネルギー。

笑顔の集まるところが大好きです、>

 ただただ無駄なだけの「エネモ」が生まれたのはなぜか?

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「原子力キャラ」グランプリ2014 北海道代表「エネモ」<電気のクリーンなイメージから生まれました>http://www.hepco.co.jp/enemoland/

 こいつ何者?

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<明るく元気で、好奇心が旺盛なこどもです。>

 じゃあ、おとうさんはこの人?

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「(やらせは)承知しておりません」

 佐藤佳孝北海道電力元社長

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<頭の先にある丸いものからふんわりと明かりを放ち、

みんなを幸せにしてくれます。>

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 なぜ、企業はこんなやつを必要としているのでしょうか?

 こんなやつ、いなくても誰も困らないのに?

 こいつがいたら、北海道電力は儲かる?

 利益が上がる?

 地域独占企業なのだから、こんなことをする必要がどこにある。

 広告代理店を呼んで会議を重ねる。

 架空の生き物をでっち上げる。

 大の大人がこいつの「性格」を考える。

 イラストレーターに試作品を描かせる。

 プレゼンをやる。

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 こんなやつのための王国「エネモ・ランド」を作る。

 こんなやつを作ったって、損をするだけなのに。

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<また、この丸い部分は感情によって色が変わったり、

 何かをひらめいたときにはピカッと光ったりもします。>

 あ、そうか!

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