ビットコインのブロックチェーンによって監視が可能になる仕組みは、SHA-256ハッシュに隠されている。
ロシアの言うとおり、NSAのビットコインは「兵器」である。
(※この記事は、メルマガ第237号パート2、パート3の2本の記事のダイジェストです。全文はメルマガでお読みください)
ブロックチェーンをめぐるCIAとNSAとの間の偽装された確執とその理由
西側の中央銀行システムを採用しながら、ビットコインの使用に強い規制を加えている国があるのは奇妙なことです。
さらに、パート1で紹介したように、CIA(米・中央情報局)内部の調査機関「CIAプロジェクト」が、「CIA PROJECT BITCOIN Is Bitcoin a CIA or NSA Project?」とタイトルされたビデオが主張しているように、ビットコインの背後にはNSA(米・国家安全保障局)の存在があることを証明する説得力のある理論を公開したことも不可解です。
この二つの謎は、同じ理由に起因しています。
CIAもNSAも表向きは米国の国家機関でありながら、両方とも米国の国民のために活動しているわけではなく、米国を建国したグローバル金融勢力の利益のために活動しています。
CIAとNSAの確執が表面化している証拠を挙げれば枚挙にいとまがないほどですが、特にそれが顕著に現れているのが、グローバル金融システムを組み立て直そうとしているドナルド・トランプを支えているのがNSAで、これを潰そうとしているのがCIAという対立構造です。
<以下省略>
ロシアがビットコインを禁止する理由は、地球監視ネットワークに組み込まれないようにするため
<前半省略>
・・・ロシア連邦の財務省は、ロシア・ルーブルの代替物としてビットコインを使うことを禁止しています。
これは、すでに2014年2月の段階で、ロシアの検事総長局が、「ビットコインは貨幣の代替物であるがゆえに、個人・法人を問わず使用することは違法である」との見解を示したことを受けたもの。
最近、ウラルでは、禁止されていたビットコインや他のデジタル通貨に関連するウェブサイトを解禁する法的な勝利をおさめたとはいえ、ビットコインは依然として違法とされています。
ロシア・ルーブルは、2014年1月からは30%以上も下落しており、ここにきて、やっと反発の兆しを見せてはいます。
ルーブル回復の腰を折らないよう、ロシア政府や銀行は、それがデジタル通貨であろうと、そうでなかろうと、ルーブル以外の通貨に投資しているロシア国民を苦々しく見ています。
ロシアでは、国策として金(ゴールド)の購入を勧める以外、他の通貨に資産逃避させることは、最悪のケースでは、逮捕・拘束されるというリスクを伴うので注意が必要です。
2013年3月のキプロスの金融危機のとき、タックスヘイブンとしてキプロスの銀行に資産を預けていたロシアの富裕層たちは、ビットコインに換えて国外に資産を逃避させました。
このことによって、ビットコインが経済価値の移動を可能にする通貨であることが証明されてビットコインの価格が暴騰しました。
しかし、その手は二度と使えなくなったのです。
中国の場合も、「ビットコインや他の仮想通貨が完全に禁止され、違法扱いとされている」と日本では報じられていますが、これは、まったくの間違いです。
中国の中央銀行に当たる中国人民銀行は、中国政府が70%を所有しているため、中国共産党の意向を正確に反映します。
中国共産党が中国人民銀行を通じて禁止しているのは、原則として、銀行や銀行員が銀行業を通じてビットコインビジネスに従事することや、ビットコイン関連ビジネスのサービスやビジネスを行うことに限定されています。
<以下省略>
CIAの誤算をほめたたえるプーチンの皮肉なリップサービス
この中で際立っているのは、ビットコインに対するロシアの強硬姿勢です。
ロシア中央銀行のクセニア・ユダエバ(Ksenia Yudaeva)会長が、公の席で、ビットコインをはじめとする暗号通貨の将来展望について訊ねられたとき、「もしメドベージェフ首相の言う『権力(the power)』が世界を攻略し、人類を奴隷化してしまうような人工知能の世界に、それが本当に実在しているのであれば、それは、まさに最初に開発されたものである。これをビットコインという」と述べたように、ロシアはビットコイン他の暗号通貨を、西側の新世界秩序の“兵器”と見なしているのです。
(※メルマガ第229号パート1「『超権力』が人工知能を導入する前に各国政府は準備しなければならない(その1) 」にて詳述)
ロシアが国策として、国家の管理の下でビットコインのマイニングを進めているのは、ビットコインの仕様変更などに伴う性能向上の経緯を調査するためでもあり、それは、ルーブルを守るためでもあるのです。
また、この秋、ロシア政府が、ロシア最強の暗号通貨「クリプトルーブル」を法定通貨として発行することを決めたのは、ビットコインのブロックチェーン・システムに、その使用者をスパイすることができるバックドアが組み込まれていることを知っているからです。
ですから、NSAは、キプロスの金融危機のときに、ロシアの富豪たちがビットコインを使って資産逃避させた際に、ブロックチェーンの分散台帳に書きこまれたトランザクション・データをバックドアから入って読み取っていたことになります。
その結果、NSAにとっては、ビットコインの流れを監視することによって、プーチン政権の要人や、その子息たち、そしてロシア政府の周辺にいる人々が、自身の蓄財をどのようにしてロシア国外に持ち出したり、課税を逃れているか、一目瞭然なのです。
パナマ文書にプチーンの友人の名前が記載されていたり、プーチンの娘婿が莫大な資産を築いていることが判明したのも、こうした資金の流れをNSAが把握していたからにほかなりません。
おそらく、NSAは公表はしないものの、プーチン政権の要人たちのうちで、ビットコインを使って資金を移動させた人々の一挙一動を監視しているはずです。
2018年3月には、ロシア大統領選挙が行われます。
続投の意欲を表明しているプーチンですが、その選挙の最中に、プーチンの側近の金にまつわる不祥事がNSAの意向を汲んだ西側メディアによって暴露される可能性もあります。
ただし、NSAはトランプを支えているので、プーチンとトランプとの関係が悪化しない限りは、その暴露はないでしょう。
今月17日、プーチンが、CIAによる情報提供によって、サンクトペテルブルク中心部にあるカザン聖堂での爆発攻撃を抑止できたことについて、トランプとの電話会談で謝意を伝えたと報じられました。
みなさんは、このBBCの報道を、そのまま受け止めますか?
「トランプが、あの極悪CIAを手なづけることに成功して、ロシア大統領選でプーチン再選に協力の意を表したと」と。
せっかくなので、私は、別の角度からもうひとつの可能性を提示したいと思います。
それは、CIAが、プーチンではロシア国民を守ることができないことを示すために、サンクトペテルブルクでテロ計画を進めていることを、ロシアの情報機関がいち早く察知し、皮肉交じりにプーチンが、それを美化したという推測です。
つまり、ロシアの情報機関の諜報能力はCIAのそれを超えており、CIAが、これから、ロシア大統領選に向けてプーチンに対するネガティブなキャンペーンを仕掛けようとしても、CIAの動向をすでにロシアは掴んでいるので、もはやCIAが無力であることを暗に示したのだと・・・。
第一に、プーチンが、この件でトランプに謝意を示したことを世界中に喧伝することによって、トランプが、それまで制御できなかったCIAをコントロールできるようになったと世界中の人々に錯覚させることができるということ。
第二に、ロシアの情報機関に事前に姦計を見抜かれてしまったCIAにとっても、組織の面子を保つためには、プーチンの歯の浮くような賛美の言葉を苦々しく受け止める以外に選択肢がなくなってしまったため、ワシントンに深く巣くっているネオコン(ディープステートの中核)の反感を買おうとも、CIAは大人しくプーチンの策略に嵌められるしか手がなくなってしまったこと。
求心力の低下が著しいトランプにとっても、「この錯覚」は歓迎すべきものであるし、CIAにとっても、その体たらくを米国民に非難されることを避けることができた、というわけですから、これを拒絶する理由はないということになります。
この件で、米ロ首脳の蜜月が続いていることをアピールすることによって、中東にあたかも平和がもたらされるかのように世界の人々に束の間の希望を持たせることは、トランプの「米国大使館をエルサレムに移設する声明」がもたらす衝撃を和らげる作用を生じるでしょう。
そうした意味では、三者三様に「ウィン・ウィン」の関係が形成された、ということです。
CIAは、プーチンに手玉に取られたという屈辱を外部に知られずに済んだという意味においても、その威信が保たれたわけですから、すべてが、これで丸くおさまったのです。
ブロックチェーンを開発したNSAの監視対象には当然、CIAも含まれています。
CIAは、NSAの暴走に歯止めをかけようとして、逆に墓穴を掘ってしまった可能性があります。
トランプを守っているNSAは、両国の情報機関を巧妙に操るプーチンの手綱さばきに感服しているかも知れません。
さらに言えば、NSAが、ロシア国内でテロを計画していたCIAを通信傍受して得られた機密情報をプーチンに知らせていた可能性さえ考えることができるのです。
監視活動を民間人にアウトソーシングするNSA
・・・米国にはおよそ2億5000万台の車があり、ほとんどが、この方法によって1日に12回以上スキャンされています。
NSAは、この移動データとは別に、各国にあるデータベースにアクセスして、すべての米国籍の市民がどこにいたのか、どこに行くのかを世界的規模で把握しているのです。
Uberドライバーやサッカーママたちの車には、50ミリのレンズが装備されており、60フィート離れた車のナンバープレートをキャプチャすることができます。
たとえば、あるサッカーママの場合、子供たちをサッカー場や空手道場に送り迎えする際に、毎月50万枚の車のナンバープレートを自動的に収集しデータ送信しています。
Uberドライバーであれば、数百万枚のキャプチャー画像になることは言うまでもありません。
彼らにとっては、割の良い副収入となり、ホームグロウン・テロの犯行を未然に防ぐことに協力している、という自負があるため、同じ米国市民の動きをキャプチャーしても良心の呵責に苦しめられることがないのです。
中には、専業で取り組む個人事業者もいるようで、彼らは、最も一般的な性能を持つスキャナを愛車に搭載して、街中を走り抜けながら毎分1,800枚のスキャンを実行しているのです。
これらの車のスキャン・データは、いったん、それぞれナンバープレート専用のデータベースにアップロードされ、その直後にNSAを含む銀行や法執行機関に販売されているのです。
何年もの間、DNRやPlateSmartのようなモバイルスキャナーやソリューションの数は急増しています。
Uberドライバーやサッカーママ、専業の個人事業者が収集したスキャンデータを、テンソルフロー(TensorFlow)と呼ばれるマシンインテリジェンス用に開発されたオープンソース・ソフトウェアライブラリで構築されたツールにプラグインすることで、NSAはドライバの自宅の住所、オフィス、ジム、お気に入りのドリンクバーを特定することができるのです。
テンソルフロー(TensorFlow)は、Googleが開発したもので、ニューラル・ネットワークに繋がれます。
つまり、人工知能のディープ・ラーニングに役立つのです。
これによって人工知能は自己学習を速めることができます。
・・・NSAがやろうとしていることは、間違いなくシンギュラリティ―を2045年より手前に引き寄せようとしていることです。
・・・「そんなことができるはずがない!」、「何を夢みたいなことを言ってるんだ!」・・・ほとんどの人は、恐ろしい監視社会の未来から目を背けるために、このように言うでしょう。
フォーブス(リンク先の広告の音量注意)によれば、このことに気が付いたUberドライバーが告発を試みたところ、「Uberにネガティブなことを言うドライバー」とレッテルを貼られて契約を解除されたということです。
思い出してください。
2001年9月11日の同時多発テロによってカオスに導かれた米国市民に知らされることなく、わずか2~3週間で「米国愛国者法」が成立したことを。
当初は、次の大規模テロを阻止するための時限立法として成立しましたが、いまだに延長されています。
この法律をベースにして、次々と米国人の言論と人権を制限する法律が誕生しました。
米国ワシントンのディープ・ステートは、ホームグロウン・テロの脅威を「発明」して、テロはイスラム過激派だけでなく、同じ米国市民によっても引き起こされることを刷りこんできたのです。
お陰で、Uberドライバーやサッカーママたちを、同じ米国人や隣人の監視にまで担ぎ出すことに成功したのです。
もうひとつ・・・サブプライムローン問題のトリガーが引かれて、世界金融恐慌が起こったのが2008年9月でした。
まるでタイミングを見計らったように「サトシ・ナカモト」なる匿名の人物によって、ブロックチェーンとビットコインに関するホワイトペーパーがメーリングリスト上に公開されたのが、その翌月の10月31日でした。
NSAとMIT(マサチューセッツ工科大学)によってブロックチェーンと、これを基盤技術とするビットコインの原型が開発されたのは、この12年前のことであることが分かっています。
この見事な一連のシナリオは、いったい誰の手によって書かれたのでしょう?
それは、ひとつしかありません。
ドルをリセットして暗号通貨を世界標準へ
<省略>
新しい通貨は、世界市民を完全に監視できるものでなくてはならない
・・・「サトシ・ナカモト」が、たった一人の匿名の人物を指し、彼がリバタリアンのサイファーパンクの連中の助けを借りて、ビットコインを押しも押されぬ暗号通貨の基軸通貨としての地位を確立させた、なとどいうお伽噺から、そろそろ卒業してください。
実際の動かぬ証拠は、「通貨を作る方法:匿名電子キャッシュの暗号化」と題する小論文がNSA自らの手によってネット上にアップロードされていて、NSAがそれを認めているという事実があることです。
<中間省略>
・・・米ドルが世界の基軸通貨として君臨しえたのは、米国の好戦的な軍隊と高性能爆弾の下支えがあったからです。
米国が計画的に引き起こしてきた戦争の数々は、西側メディアや、ワシントンのディープ・ステートの走狗となっている経済学者たちが言っているように、宗教的対立によって惹起されたものではなく、世界平和を希求するための“積極的安全保障”といったような、ペテンの哲学やイデオロギーによって引き起こされたものではないのです。
ガーディアンが書いているように、米軍がイラクに軍事侵攻した理由は、イラクが米ドルでの国際取引の決済を止めて、ユーロでの決済に切り替えたことが主な理由です。
ガーディアンは、このように書いています。
2000年10月、イラクは、より多国間で使用されているユーロで決済するために、米ドル(イラクにとっての「敵の通貨」)を放棄することを主張した。
この同じ日に、ユーロは対ドルで0.82ドルの安値をつけていたので、G7の財務大臣はユーロを救済することを余儀なくされた。
しかし、イラクのアナウンスの直後、ユーロは1.08ドルの高値をつけ、一気に30%も上昇した。
国連石油食糧計画に基づくイラクの石油輸出のほとんどは、2001年以来ユーロで支払われている。
ニューヨークのエスクロー口座に33億バレルの石油代金として約260億ユーロ(約174億円)が支払われている。
BNPパリバに開設されたイラクの口座は、ドル建てよりも高い金利でユーロを獲得することになった。
この同じ日に、ユーロは対ドルで0.82ドルの安値をつけていたので、G7の財務大臣はユーロを救済することを余儀なくされた。
しかし、イラクのアナウンスの直後、ユーロは1.08ドルの高値をつけ、一気に30%も上昇した。
国連石油食糧計画に基づくイラクの石油輸出のほとんどは、2001年以来ユーロで支払われている。
ニューヨークのエスクロー口座に33億バレルの石油代金として約260億ユーロ(約174億円)が支払われている。
BNPパリバに開設されたイラクの口座は、ドル建てよりも高い金利でユーロを獲得することになった。
イラク戦争に限らず、米国が仕掛けてきた数々の戦争には必ずといっていいほど、ウォール街が絡んできました。
ウォール街は、戦争が引き起こされることをあらかじめ掴んでおり、そのたびに暴利をむさぼってきたのです。
つまり、ウォール街で行われていることは、世界規模の究極のインサイダー取引であるということです。
しかし、連邦準備制度理事会(FRB)の輪転機によって、ドルの覇権は確かに終ろうとしています。
NSAは、それを少なくとも12年以上前に確定した未来として受け止めており、ドルに代わる新しい通貨圏を構築するための計画を着々と実行に移してきたということなのです。
ここでのポイントは、新しい通貨による通貨圏は、世界市民を完全に監視できるものでなくてはならないということから、さまざまな種類のコントロールがあることです。
すべての秘密はSHA-256に隠されている
・・・セキュリティの専門家は、ビットコインのブロックチェーンには、このレイヤーが見えないまま残っていることを指摘していますが、本当にこれが存在していたとしても、容易に発見できないほど徹底的に隠されているはずです。
では、この「隠れた層(レイヤー)」は、いったいどこに隠されているのでしょう?
多くの人は、NSAによって開発された公式のSHA-256に存在していると考えています。
これは皮肉なことに、SHA-256こそが、数百ものものSHAシリーズの中から、ビットコインのために選択された暗号化アルゴリズムである、ということです。
これについて、ジョンズ・ホプキンス大学の暗号研究者マシュー・D・グリーン(Matthew D. Green)は、以前のインタビューで、以下のように語っています。
しかし、残念ながら、その大元のソースは消されてしまったようです。
マシュー・D・グリーンが言っていることは以下のようなことです。
・・・NSAがビットコインを創り出したという主張は、何年も前に浮上し議論されてきたことである。
多くの専門家は、NSAによって設計され、米国・国立標準技術研究所(NIST)によって発行されたSHA-256ハッシュ関数を、ビットコインのために使用する理由について首をかしげている。
NSAが、ビットコインにSHA-256を使用することに固執しているという事実は、このハッシュ関数にバックドアを作ったと仮定すれば、納得がいくようになる。
そのバックドアは、今のところ検出することが不可能に近いが、専門家が仮定するように、本当にNSAがバックドアを密かに設けたのであれば、ビットコインユーザーを好きなように偵察することができるというわけだ。
NSAが、SHA-256に対して何らかの細工を施したのであれば、今まで広く「書き換え不能」と言われてきたビットコインのブロックチェーンのトランザクションを偽造することが可能になる。
本当に恐ろしいのは、何者かが、それをしらみつぶしに探したり、大量のハードウェアを使用せずとも、即座にSHA-256における不一致を簡単に発見する方法を見つけた場合、その人間は、ネットワークを制御できる力を手に入れてしまうことである。
多くの専門家は、NSAによって設計され、米国・国立標準技術研究所(NIST)によって発行されたSHA-256ハッシュ関数を、ビットコインのために使用する理由について首をかしげている。
NSAが、ビットコインにSHA-256を使用することに固執しているという事実は、このハッシュ関数にバックドアを作ったと仮定すれば、納得がいくようになる。
そのバックドアは、今のところ検出することが不可能に近いが、専門家が仮定するように、本当にNSAがバックドアを密かに設けたのであれば、ビットコインユーザーを好きなように偵察することができるというわけだ。
NSAが、SHA-256に対して何らかの細工を施したのであれば、今まで広く「書き換え不能」と言われてきたビットコインのブロックチェーンのトランザクションを偽造することが可能になる。
本当に恐ろしいのは、何者かが、それをしらみつぶしに探したり、大量のハードウェアを使用せずとも、即座にSHA-256における不一致を簡単に発見する方法を見つけた場合、その人間は、ネットワークを制御できる力を手に入れてしまうことである。
ビットコインが成功した理由は、 その設計がしっかりとしており、堅牢かつ非常に扱いやすいことです。
この仕事は、とうてい、一介の研究者のレベルでできることではありません。
しかし、NSAが雇用している、エリート数学者、プログラマー、暗号学者たちによって構成されたプロジェクトであれば可能です。
率直に言えば、1996年の時点で、これを実現できるとすれば、それは「NSA以外にはありえない」と言うことができるかもしれません。
ロシアは、これらのことが真実であるということを知っています。
であるからこそ、ビットコインの使用を禁止し、それを破った者に対しては厳しい罰則を科す法律を定めたのです。
そして、ロシア独自のデジタル通貨「クリプトルーブル」の開発を急いぐいっぽうで、ビットコインがロシア国民の生活に侵食しないよう監視しているのです。
ただし、ロシアの議員は、ビットコインはNSAではなくCIAの共謀であると明確に主張してはいるのですが。
(了)
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