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San Onofre nuclear power plant to shut down  Washington Post, June 7, 2013

ロサンゼルスの南東約130kmに位置するサンオノフレ原子力発電所の2、3号機の廃炉が決まりました。
原因は、昨年、交換したばかりの三菱重工業製の重要設備「蒸気発生器」の設計不良。


著名な核物理学の専門家が、三菱重工製「蒸気発生器」の設計段階からのミスを指摘

ロサンゼルス市の南東約120kmにあるサンオノフレ原発の廃炉が決まりました。海外では大きなニュースになっています。

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まだ交換したばかり…原因は三菱重工製の「蒸気発生器」の不良

米原発2基廃炉へ…三菱重工製の設備でトラブル
(読売 2013年6月8日)

(サンオノフレ原発にある2基の原子炉で)昨年、交換したばかりの三菱重工業製の重要設備「蒸気発生器」でトラブルが発生した。

エジソン社は、原因を特定して対策を打ち出したが、周辺住民の反対が強まる中、米原子力規制委員会(NRC)の安全審査が、今後1年以上かかる見通しとなったことから、再稼働を断念した。
…停止が長期化すれば採算が合わないと判断した。

従業員約1100人を解雇し、三菱重工に損害賠償を請求する方針だ。

【その他】運転停止中の米サンオノフレ原発、廃炉へ 運営会社発表

昨年1月に、3号機が放射能漏れ事故を起こして以来、全基停止。
とうとう再稼動を断念して、これでサンオノフレ原発すべての原子炉が廃炉になることが決定しました。

問題の「蒸気発生器」の配管は、2010年にも交換されましたが、2012年2月には、交換したはずの配管から水が漏れ出し、 微量の放射性物質が大気中に放出された可能性があるとのことで運転が停止されていました。

なぜ、何度も故障してしまうのか。
どんなメカニズムで故障するのか。世界的な物理学者であるゴードン・エドワーズ博士が簡潔に分析しています。

博士とコンタクトを取っている元国連職員の松村昭雄さんからの情報です。(松村さんのブログ

ゴードン・エドワーズ博士の分析
2013年6月8日

《問題の背景》

加圧水型原子炉(PWR)には、すべて蒸気発生器が使われています。

蒸気発生器とは、基本的には「ボイラー」のことです。
(原子炉の蒸気発生器とは、原子炉の炉心から取り出した熱によって、大量の水を沸騰させて水蒸気を作る容器のこと)

蒸気発生器から取り出された蒸気は、電力網の電気を発電するため、重い蒸気タービンの羽根を回すのに使われます。

すべての蒸気発生器には、水が蒸気発生器を通り抜ける完全に異なった二つの流れがあります。
いわゆる、「一次冷却媒」、「二次冷却媒」と呼ばれているものです。

一次冷却媒は、原子炉の炉心から蒸気発生器まで熱を運び、二次冷却媒は、蒸気タービンが必要とする蒸気を作り出します。

蒸気発生器の内部に配管の破損がなければ、2つの冷却水は混合することはありません。
こうしたことから、蒸気発生器は、大変重要な場所にあります。

それらは、プラントの「核の側」(大部分の放射能は、一次冷却水のある場所で見受けられる)と、プラントの「従来の側」(ここには放射能は、ほとんどない。二次冷却媒とも表現される)との間の境界を表しています。

一次冷却媒は、原子炉の炉心を通って流れています。
それは、核燃料に直接、接触するので放射能に汚染されるようになります。

さらに、非常に高い温度(摂氏300度、または華氏570度)になっていますが、高圧の状態に置かれているので、沸騰することはありません。

蒸気発生器の内部では、この過熱水が何千もの非常に細い配管(伝熱細管)を通って供給されています。
(端から端まで、50キロメートル(30マイル)以上の長さになります)

これらの細い配管は、猛烈に熱くなって蒸気発生器内部を過熱させます。

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ゴードン・エドワーズ博士の「蒸気発生器」についての解説より。 Gordon Edwards,Ph.D.

二次冷却媒は気圧の調整が利きません。
蒸気発生器本体の内側にあるこれらの熱せられた配管の外表面に接すると、二次冷却の冷媒は沸騰します。

蒸気発生器の容器から出てきた蒸気がタービンを回して発電するのです。

蒸気発生器の内部の配管から漏れている場合、原子炉の炉心から出てきた放射能が、一次冷却媒から二次冷却媒へ逃げるための通り道ができます。

したがって、それはプラントの「従来の側」に(放射能が)入っていくことになるのです。

その放射能は、結局、環境中に放出されることになるでしょう。

サン・オノフレ原発では、古い蒸気発生器からの漏れが見つかったため、2009年と2010年に新しい蒸気発生器と交換しています。

しかし、新しい蒸気発生器を設置して2年以内に、振動と他の機械的欠陥によって、配管の8%以上から漏れ始めたのです。

こうしたことから、放射能がオフサイトに放出されることになったのです。
見たところ、こうした失敗の原因は、設計不良にあります。


原発は発電効率が最悪の危険なオールド・テクノロジー

世界は「脱原発」宣言はしないまでも、すでに、エネルギーの多様化へ向けて技術開発を進めています。

中でも石炭火力発電の技術開発には目覚しいものがあります。
石炭の埋蔵量も、巨大なものです。

日本のメーカーは、すでに環境低負荷型の石炭火力発電プラントを完成させています。

アメリカのシェールガス(まだ生産コストの問題は多いが)、日本列島周辺のメタンハイドレード、天然ガス、風力…。
アイスランドなどは、地熱発電のシステム(もともとは日本のメーカーが開発した)全体を、逆に日本に売り込みに来ているのです。

地球上のウラン燃料が枯渇するまで、後80年とも60年とも言われています。
発展途上国が、次々と原発を造れば、ウラン原料の価格は急騰し、原発への依存度が高い国々の間で、ウラン争奪戦が起こることは必至です。

いったん過酷な事故が起これば、未来永劫にわたって、農業を始め全産業が致命的なダメージを受け、子々孫々まで損傷した遺伝子を受け継がなければならないのです。

財界とウォール街の操り人形、安倍晋三は、「事故を起こした日本だからこそ、世界一安全な原発を提供できる」と、アラブ首長国連邦やトルコへの原発輸出を決め、インドとも原子力協定を結ぼうとしています。

インドに輸出した日本製の原発が事故を起こした場合、関連する日本の製造者すべてに損害賠償請求ができる、というPL法に似た法律がインドにはあります。

今回のサンオノフレ原発のトラブルと同じよう放射能漏れがインドで起こった場合、日本の原発メーカーは、どれくらいのダメージを受けるのでしょう。

ましてや、放射能漏れ事故によって住民が被曝した場合、人口密度の高いインドの場合なら、その補償額は天文学的な数字になるはずです。

原発は、進化するテクノロジーに、ただ独り取り残された「もっとも発電効率の悪い、ただの蒸気機関に過ぎない」のです。
原発に固執していること自体が、世界のエネルギー革命から取り残されることを意味するのです。

それなのに、なぜ、自民党は原発を再稼動させ、こともあろうか、新規の原発さえ建設すると政権公約しているのか。

自民党は、国会事故調査委員会の報告も無視して、原因究明調査を終わりにしたいようです。

福島第一原発事故原因の真相を突き止めることこそ、三菱重工の「蒸気発生器」のような欠陥設備をなくすことにつながるのに、まるでタブー領域に踏み込まないように慎重にその周囲を歩いているような不気味さがあります。

百歩譲って、安倍晋三が口癖のように言っている日本の技術開発力を政府が促進する、というなら、事故原因を徹底的に解明することこそが日本の技術開発における競争力を高めることになるはずです。

一度でもいいから、この辺りを安倍晋三に、まともに答えさせたいものです。

しかし、彼らは、絶対に答えられないのです。目的が「金と権力」だからです。そして、彼らこそがNWOだからなのです。

それはそうと、世界の人々よ、「日本だからこそ世界一安全な原発を提供できる」と絶叫しながら、世界中にプラント型核爆弾を売り込む“死の商人”安倍晋三を、どうか責めないで欲しいと思います。

彼は、少し虚言癖があって、少しオツムが弱いだけであって、根はいいヤツなんです。







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