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「どの先生に習うか」が重要ならば、都立高校を選べなくなるジレンマ

本日は先日の記事「英数は「どの先生に習うか」で大きく変わる」(2025/01/04)の続きです。

先日の記事では東京高校受験主義(東田高志)さんの


つまり何が言いたいかというと、「どの塾を選ぶか」の視点以上に「(特に英数で)誰に習うか」を優先しましょうということ。
頼りない先生のまま惰性で通い続けるより、面倒でもスパッと塾を変える方が未来にプラスになります。
今後子どもに、英数はどんな先生か訊いてみると良いですよ。


という意見に対して、それは机上の空論だ、と物申したところでした。
しかし、東京高校受験主義(東田高志)さんの下記の意見には、同意します。


実際のところ、大手塾ですらその実態は「教師の個人芸」の集合体であり、生徒の学力向上は担当する教師個人の力量、「どの先生に習うか」に大きく左右されます。

塾のエース講師が通年担当すれば、クラス全体の平均偏差値を3~4押し上げることは珍しくなく、高校受験なら1ランク上を狙える差となります。
教育熱心な保護者が塾名ばかりで議論する姿は、塾側の人間にとっては空しい。
「〇〇先生はすごいよ」という話が聞こえてこない(難しいのはわかっていますが)


まあ、塾の先生の実名を出しての議論はやめてあげたほうが良いと思いますが。

さて、「どの先生に習うか」が重要と言うことは、すなわち「力量のある先生に習うのが重要」ということであり、では「力量のある先生はどこにいるか」という問題になる。
で、東京高校受験主義(東田高志)さんの文章を引用している手前、言いづらいんですが、公立中や都立高校にはあまりいそうにないです。

これは昨今の先生不足をみれば一目瞭然。
なりてのいない業界の質が落ちるのは、世の常ですな。


教員不足により崩壊しつつある学校
https://note.com/high_school_jten/n/nb360505aa61a



都立高生「教員足りず、1人が2クラス同時に授業」「公教育の崩壊を実感」教員の労働環境の改善を東京都議らに要望
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_64855d87e4b04ee51a950b83



こうなると、力量云々なんて贅沢なことは言ってられない。


高校教師
※「高校教師」(1993年・TBS)




さて、じゃあ私立はどうなのか。
私立にだって教員が不足している学校はあるが、毎年何人も募集をかけているところは、保護者の方から外せばいい。
私立はこれができるのが良いね。

公立は「ここの教師陣は優れている!」と思って選んだところで、異動でガシャガシャポンになることもある。
かつてはトップ層の学校は、その階層の中でグルグルするような異動方式だったところもあるが、昨今はノーマルな異動になっているようだ。


<参考記事>
公立トップ校からの異動、公立トップ校への異動
https://ameblo.jp/winningticket-2025/entry-12797809131.html



俺が何かにつけて言う「中高の教育の重要なところは、入り口(偏差値)でも出口(大学実績)でもなく、その間の6年間の教育だ」というのは、建前なんかじゃないんだよ。



「高校教師のあのラストシーンは衝撃だった」という人たちが
いまや保護者なのです
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コメント

No title

>生徒の学力向上は担当する教師個人の力量、「どの先生に習うか」に大きく左右されます。

同意します。だからこそ、高い力量を持つ教師が多いと思われる学校や塾を選ぶという当たり前の話だと思うのですが、東田氏は一体何が言いたいのですかね。

まさか、「大手塾だから、名門校だからというだけで選ぶのではなく、それ以外の塾や学校の中に居る優れた教師を選びましょう」と言いたいのでしょうか。
もしそうだったとしたら、受験に関して経験の無いご家庭の生徒さんや保護者さんが、一体どうすれば、「大手塾や名門校以外に埋もれている隠れた素晴らしい教師を選ぶ」という奇跡を実現出来るのか、具体的にお示し頂きたいものです。

一つだけ確実に言えることは、この東田氏のような御仁がおっしゃることはスルーするのが正解ということでしょうか。

どうも、そう言いたいみたい

>まさか、「大手塾だから、名門校だからというだけで選ぶのではなく、それ以外の塾や学校の中に居る優れた教師を選びましょう」と言いたいのでしょうか。

どうも、そう言いたいみたいです。
できるもんならやってみろ、というのが偽らざる心境。

No title

ほえ??

他の県は存じませんが、東京都のばあい、高校をランク付けし、いわゆる重点指定校の教員は、勤務5年以上かつ立候補かつ特別選考ありで選別されてるので、ぐるぐる回ってるはずですが。

ただ、重点指定校に疲弊し外れる希望を出す、指導力不足で外れるなど、中くらいでのんびりししたい教員もいますので、何とも言えませんが。

winningticket-2025さん、(都立のトップ校は先生をそれなりに固定?!はされているようですが。)って・・制度をご存じない??

あの、石原慎太郎が導入したんだけどな。しゃちほこ

No title

「公立トップ校からの異動、公立トップ校への異動」の書き込み拝見しました。筆者の方が言いたいのは、首都圏の「東京以外」の県ではレベルが違う学校間の異動が結構ある、ということかと。ということで、しゃちほこさんのおっしゃること(東京の重点指定校の場合は基本その仲でぐるぐる回る)とも矛盾は無いように思います。

かつて学校群制度を導入した地域の大半では公立高校は自治権を喪失していて、「どの教師に習うか」などという検討の対象に出来るほど優秀な教師を安定的かつ満遍なく確保出来る学校は皆無でしょう。

百合っぺと慎太郎

重点指定校はとりあえず「なりたい人」にチャンスがあるようでいいんですが、このあたりは「知事の気まぐれサラダ」ぐらいあやふやなのも確か。
百合っぺは慎太郎のこと嫌いだから、この制度も安泰とは言えない……か?

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酒と野球とミステリーをこよなく愛するが、なんの因果か中学受験についていろいろ書いていくことに。

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