写真1●「UberTAXI」を発表するUber Japanの高橋正巳執行役員社長
写真1●「UberTAXI」を発表するUber Japanの高橋正巳執行役員社長
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写真2●Uberアプリの画面。左下に「TAXI」「プレミアムTAXI」が追加されている
写真2●Uberアプリの画面。左下に「TAXI」「プレミアムTAXI」が追加されている
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 米Uber Technologies(ウーバーテクノロジーズ)の日本法人であるUber Japanは2014年8月5日、スマートフォンアプリを使ってタクシーを即時手配するサービス「uberTAXI」および、高級車を利用する同サービス「uberTAXILUX」を開始した(写真1)。同社はハイヤー手配サービス「UberBLACK」を既に提供しているが(関連記事)、対象エリアは都内の一部。uberTAXIとuberTAXILUXは都内全域で展開する。なお8月5日は日本で初めてタクシーが誕生した「タクシーの日」であり、発表日もそれに合わせたという。

 Uber Japanは一般乗用旅客自動車運送業許可を得たタクシー会社ではなく、旅行業登録をした旅行代理店である。タクシー会社とパートナー契約を結び、タクシーを手配する。uberTAXIの料金は、タクシーメーターの料金と各タクシー会社の規定に準ずる迎車料。uberTAXILUXはこれらに加え、別途Uber側に支払う取扱い料金が一律500円かかる。利用者はアプリに登録したクレジットカードで料金を支払う。アプリ上は、uberTAXIは「TAXI」、uberTAXILUXは「プレミアムTAXI」と記されている(写真2)。

 同社は現在世界42カ国、158都市でサービスを展開しているが、uberTAXIの展開はアジア初、uberTAXILUXは世界初となる。同社の高橋正巳執行役員社長は、Uberを「テクノロジーカンパニー」であるとし、世界共通のプラットフォームの上に、各国・各都市の実情に合わせたサービスを展開していると説明。日本の事情に合わせた最適な移動手段を提供できるとし、パートナーのタクシー会社のメリットとして、実車率の向上、収入増、利用者の評価が分かるといった点を挙げた。

 同種のサービスとして、国内では都内最大手のタクシー会社である日本交通を擁する日交グループのIT企業、日交データサービスが、全国でタクシーの配車ができるスマートフォンアプリ「全国タクシー配車」を提供中。こうした競合との違いについてUber Japanの高橋社長はユーザー体験を挙げる。Uberはアプリ内からドライバーに直接連絡が可能な点や、行き先を事前にドライバーに伝達できる点、乗車記録が記載されたレシートのデータを保管できるといった特徴がある。今後同社は手配できるタクシー数を増やすために、個人タクシーとのパートナー契約なども検討している。