米IBMは米国時間10月4日,企業におけるWeb 2.0技術の導入促進を目的として,オープンソース・コミュニティに新しい技術を提供すると発表した。その一環として,ソフトウエア開発ツール関連の業界団体Eclipse FoundationのAjax Technology Framework(ATF)プロジェクトと米Mozilla Foundationに技術提供することを明らかにした。

 同社によれば,EclipseのATFプロジェクトには,クライアントから任意のWebサーバー上で動作するAjax技術を利用したプロジェクトを実行,デバック,設定できるようになる技術などを提供する。WebSphere,Tomcat,Apache,jBoss,WebLogicを含むどのようなWebサーバーにも対応するという。

 また,同社の提供する技術により,開発者はEclipse外のアプリケーションでも既存のプロジェクトにAjaxサポートを追加できるようになるという。そのほかにも,Eclipse ATFにWebアドレスをタイプするとAjaxアプリケーションのデバッグを開始する機能や,ブラウザ上で見栄えを確認しながらCSSとDOMを変更できる機能を提供する。

 Mozilla Foundationは,IBMの技術提供によりツールキットをアップデートしている。XulRunner Rhinoコードを利用するATFで実行しているAjaxアプリケーションをデバックできるようになったという。

 また,同社は開発者向けの情報サイト「developerWorks」に,Web開発ゾーンを設けたことを明らかにした。動的Webアプリケーションの開発者向けに,Ajax,PHP,ATOM,RSSの技術リソースやWeb開発フレームワークを提供する。

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