米Microsoftの研究部門Microsoft Researchは,ハングアップしたソフトウエアを自動的に停止する技術「TERMINATOR」の研究を進めている。同社のRob Knies氏が米国時間8月16日に,Microsoft ResearchのWebサイトで紹介したもの。

 TERMINATORは,Microsoft Researchの研究者であるByron Cooks氏を中心とする研究プロジェクト。最終目標は,ハングアップしないソフトウエアを実現するために必要な,自動化手法と各種ツールの開発である。

 Cooks氏らは数学的な証明方法を用い,ソフトウエアが設計通りに作動しているかどうかを確認できる自動分析ソフトウエアを開発している。同ソフトウエアの初版「TERMINATOR v0.1」は,ネスト化したループや再帰関数などに対応したソフトウエア自動停止機能を持つという。

 「(コンピュータの概念を確立した英国の数学者)Alan Turing氏は,一般的にプログラムの停止条件は『決定不能』であると証明した。この証明があるからといって,人間の書いたプログラムの停止条件を99.9%の割合で正しく決定できるツールが将来登場する可能性はゼロでない。我々が作ろうとしているのは,そうしたツールだ」(Cook氏)

[Knies氏の紹介記事]
[Cooks氏のブログ]
[TERMINATORプロジェクト]