ユビキタスエンターテインメントが2013年4月23日に予約販売を開始した、手書きメモ入力に特化したタブレット型コンピュータ「enchantMOON(エンチャントムーン)」(関連記事)。手書きに特化した「新しいコンピュータ」を自ら手掛けた意図などについて、同社代表取締役社長兼CEOの清水亮氏に聞いた。
enchantMOONの受注状況を教えてください。
予約販売前には、1000台は作ろうと思っていました。ふたを開けてみると、予約販売開始の開始後1時間で1000台を上回る注文をいただいたので、初回ロットを増やしました。それでも注文を受け付けたままだと製造可能な台数を超えてしまう恐れがあったので、初日の予約販売は1日足らずで締め切りました(注:受注開始後24時間では約3000台)。その後、受注状況を確認したうえで第二次ロットの予約販売を行いましたが、毎日継続的に結構な数の注文をいただいたので、こちらも既に締め切っています。
現時点(5月1日の取材時点)では、1000台を大幅に超える受注があります。5月末から順次出荷する予定です(注:生産上の都合により出荷予定を延期し、6月中旬から下旬に出荷を開始することを5月14日に発表)。
予想を上回る受注だったと。
初日ということでは、そうです。見込んでいた年間出荷台数を24時間以内に予約いただいたので、「どうしよう」という感じでした。
予約販売の前には、enchantMOONのような飛び過ぎている部分のある製品にどの程度ニーズがあるか、分からなかったんですね。ある意味、デモンストレーション的な意味を込めて作っていたので、事前情報を公開していても、コンピュータの歴史に詳しい方は「なるほどね」という感じなのですけれども、そうではない人にとってはなんだかさっぱり分からないと言われてもおかしくない物だと思っていました。それが短期間でこれだけご予約いただくというのは、驚きですね。